地球温暖化防止京都会議に寄せて
コラム 「マウンテンバイクで見た風景 2」
先日、庄内地方であったサイクリングイベントに、チームの仲間と一緒に参加してきた。近いうちに高速道路の一部が開通するとのことで、その記念イベントとして行われたものである。内容は、高速道路を自転車で制限時間内を走るというもので、完走証書がもらえるという仕組みになっている。
エキスパートコースが120km強、ビギナーコースが60km強を走るというものである。(他にファミリーコースというものもあり、家族連れで参加している人もいた)僕たちはマウンテンバイク乗りでオンロードの長距離には、不慣れなのでビギナーコースにエントリーした。大会当日の前日から天気予報では庄内地方には、大雨・洪水・雷注意報が発令中とのことで、雨具を準備して覚悟はしていたが、当日を迎えての天気はやはり大荒れだった。空は一面くもり空で時折、雷雨と強風に僕たちは襲われる。自転車と一緒にシャワーの中を走っているようだ。
高速道路の上を自転車で走り続けていると、瞬間的に自転車と僕とが同化したような感覚になった。冷たい雨に打たれながら、ゴールを目指して ただ ひたすらペダルを回し続ける。{自動車専用道路である高速道路を今、自転車に乗った僕が走っている。}ふと、そう思ったとき自分がクルマ社会に対しての小さな反抗をしているような気分になった。
温暖化防止京都会議を12月に控え、CO2(二酸化炭素)が事あるごとに話題になっているが、この機会に、私たち一人一人が環境問題について真剣に考える時が来ているのではないかと思うのである。そして私たちの暮らしの中には自然を汚したり、オゾン層を破壊したりする要因が含まれているということを認識しなければならないと思う。家庭の冷蔵庫や、照明器具、エアコンなどの冷暖房機器などは、エネルギー消費量が大きく、この20年間で3倍の電力が消費されているという。便利さを求めれば、求めるほどCO2(二酸化炭素)の排出量が増え続けるという図式だ。ならば文明の利器を忘れる時間を今までよりも少しだけ長く持つようにしたら、その逆のことがいえるのではないだろうか。
つまり、山にキャンプに行ったり、バードウォッチングをしたりサイクリングをしたりすること(少し、自然の中に帰る時間を持つようにすることで)結果的にCO2(二酸化炭素)の排出量の削減につながらないだろうか。これが私からのひとつの提案です。
また日常生活の中では次のようなことを感じた。土曜日の朝、燃えるゴミを出す時に
自宅からゴミ収集場まで約100mの距離を、面倒だからとクルマに乗っていく。これを自転車や徒歩で行くことにすれば、年間で一人あたりどのくらいのエネルギーの無駄使いを減らすことができるだろうか。こういう小さなことの積み重ねによって、大きな結果にあらわれるのではないでしょうか。
私は日頃から、なるべくクルマよりも自転車を利用するようにしている。妻には邪魔になるから実家に片づけてこいと言われているのだが、玄関先にはシートをかけた一台のマウンテンバイクが飼い犬のように存在している。マウンテンバイクのレースでは一心同体の頼もしき相棒である。
さあ、あなたも自転車乗りになりませんか?
今だからこそ、地球にやさしい乗り物、