コラム「百姓は自然と共にある」
農業人=百姓は、いつも自然と共にある。

だから、作物を作りたいという我々の意志だけでは農業は出来ないことがあるのも確かだ。
地球の温暖化の影響で年ごとに年間の平均気温が上昇しているが、農業をしている私達
は肌と感覚で感じている。例えば、これまで赤く色づいてきた「リンゴ」(特に早生種)が温暖
化の影響により、夜間の気温が下がらず赤く着色しないことが大きな問題になってきている
。日中と夜間の気温差があるというのが、美味しい果物を作る第一の条件なのだから、これ
は致命的な問題だ。これは「リンゴ」だけでなくこれまで、あたりまえに栽培できた作物が年
を追う事に作りにくくなってきているということも実際に起こってきている事実だ。農家の間
でもこのまま温暖化が進むと「山形でリンゴが作れなくなって、バナナでも作ることになるか
もしれないね」というブラックユ−モアが出るくらい我々は肌で地球の変化を肌で感じている
。「山形でバナナを作る?」そんな変な話があるのかと言われるだろうが、今の山形で「さく
らんぼ」や「リンゴ」を作りながら生活している中で、地球温暖化による将来への不安が、ま
すます大きくなってきている。
このまま毎年の平均気温か゛上昇を続ければ近未来には山形で「さくらんぼ」が栽培できな
くなってしまうこともありえるのではないか?

それは、空想事ではなく現実の延長線上にある問題だ!!

2003.2/14  松田 信彦