[身につくファーストエイドとCPR]


ファーストエイド “トピックス”


ファーストエイドに関連する話題を提供するページです。今後も、お役に立つ情報を更新していきたいと思いますので、ご感想などメールでお寄せいただければ幸いです!

CPR IQ (2002.3.18)
ただの酔っ払い? 急性アルコール中毒をあなどるなかれ (2002.3.19)
毛虫によるかぶれ(春から初夏)にご用心 (2002.3.20)
熱中症注意報 (2002.8.9)





CPR IQ

*あなたの現在のCPRの知識理解度をテストするものです。次の質問を読み、あなたの答えをチェックしてみてください。

質 問 チェック
1. 救急車を呼ぶ電話番号は119番である。 ○ × わからない
2. 激しく効果的な咳をする人は、喉を詰まらせており息ができないため緊急に助けが必要である。 ○ × わからない
3. 意識はないが、呼吸をしている人は横向きにする。 ○ × わからない
4. 大人のCPR(心肺蘇生法)は10回胸部圧迫(心臓マッサージ)し1回人工呼吸をするサイクルを繰り返す。 ○ × わからない
5. 人工呼吸は意識がなく呼吸をしてない人にすべきである。 ○ × わからない
6. 気道を開放するには、頭を後方に反らし、顎を上に押し上げる。 ○ × わからない
7. CPRは硬く平らな面で行う。 ○ × わからない
8. 子供や赤ちゃんのCPRは大人の場合と同じである。 ○ × わからない
9. 胸痛は心臓発作にもっとも多い症状の一つである。 ○ × わからない
10. 突然激しい頭痛や異常な話し方をするのは脳卒中の兆候である。 ○ × わからない

答えはこちらから




ただの酔っ払い? 急性アルコール中毒をあなどるなかれ

急性アルコール中毒の人は絡んできたり、けんか腰になることが多く、援助は大変なことが多いでしょう。しかし、そのまま一人きりに放置すると命を脅かすことさえあるのが、急性アルコール中毒の怖いところです。また、酔って頭をぶつけて“頭蓋内出血”などということもあるかもしれません。
歓送迎会やお花見など、春はお酒を飲む機会が増えることでしょう。一緒に飲んでいた仲間が泥酔してしまったら・・・ あなたはどうしますか?
次のファーストエイドの手順を参考にして下さい。

[急性アルコール中毒のファーストエイド手順]

1.けがをしていないか調べます。アルコールは痛みを隠してしまいます。

2.救急のABCDを調べます。ABCDは次の通りです。
 A=Airway Open 気道(息の通り道)は開放している?
 B=Breathing 呼吸している?
 C=Circulation 血液循環はある?
 D=Disability 動ける(刺激に対して反応がある)か?

3.泥酔している人が呼吸をして寝ているなら、嘔吐して窒息しないように横向きにしましょう(仰向けに寝かせると吐いたもので喉を詰まらせるかもしれません)。けがをしてるなら、動かす前に脊髄損傷の有無をチェックします。

4.刺激を与えても反応がなければ119番か医療機関に電話してアドバイスを求めましょう。

5.泥酔者が暴れ出したら、安全な場所に退避して警察が来るのを待ちます。敵意を表している泥酔者に自分で対応しようとするのは危険です。

6.けがをしていたり、反応がない場合は脊髄損傷を仮定して、首が動かないように固定し救急隊の到着を待ちましょう。

7.泥酔して眠り込んでいる人は体温が低下していることがありますので、暖かい場所に移動して保温しましょう。極端に体温が下がった人を乱暴に動かすと心臓発作を起こすこともありますので、優しく扱います。

8.呼吸をしていなければ、人工呼吸をして救急隊の到着を待ちます。人工呼吸はフェースシールドかハンカチなどを対象者の口に当てて行います。人工呼吸は下あごを押し上げて気道を開放し、鼻をつまみ、口からゆっくり2秒かけて息を吹き込みます。5秒毎に息を吹き込みます。息を吹き込んだら、胸が上がるか確認します。泥酔者は嘔吐する可能性がありますので、吐物で気道が塞がらないように注意します。吐いたら、一旦横向きにし口の中のものを出します。

9.どんな場合も、泥酔者を一人きりにしないようにしましょう。



毛虫によるかぶれ(春から初夏)にご用心

主に山茶花や椿、枇杷の木、お茶の木につく“チャドクガ”の幼虫(いわゆる毛虫)を知っていますか?これは私の母も被害に会ったのですが、く赤いポツポツした湿疹がでてとっても痒いようです。
チャドクガの幼虫は25mm程度の大きさで、葉っぱにぎっしりと並ぶように密生しています。かぶれの原因は幼虫の毒刺毛で、これが刺さってかぶれます。必ずしも毛虫に触らなくてもかぶれは起こります。私の母も、椿の下を通り抜けただけで被害に会いました。
チャドクガの幼虫の発生は4月中旬から6月頃と、8月から10月頃の年2回(地域によって異なることがあります)。この頃は、椿や枇杷の木に近づかない方が懸命です。
チャドクガの幼虫の駆除は、群れている葉の剪定が有効です。殺虫剤などでは死骸が残り、死骸の毒刺毛からもかぶれを起こすようです。

[手当の仕方]

1.痒みがあっても掻かないこと。これが一番大事です。掻くとかぶれが広がりひどくなってしまいます。

2.チャドクガの幼虫によるかぶれが疑われる場合は、衣類を取り除き、皮膚についた毒刺毛を洗い流すことがよいようです。粘着テープで毒刺毛をとる方法も有効です。

3.痒みや湿疹がひどければ、皮膚科を受診しましょう。抗ヒスタミン剤やステロイド剤が処方されたら、指示通りの方法で塗布します。



熱中症注意報

昼は猛暑、夜は熱帯夜と今年も厳しい暑さです。
ただいま各地で熱中症注意報が出されています。
熱中症は強い直射日光に長時間さらされるような、からだの外からの刺激(気温や湿度)によって体温の調節機能が乱れ、体温が上がりからだの中にたまった熱によって水分や塩分が失われ、血液循環に障害が生じます。そのため、
頭痛、めまい、からだのだるさ、意識の混濁や消失、けいれんを起こし、最悪な場合は死に至ることもあります。
屋外での活動や高温の車内に取り残されるなどが、熱中症の原因としてよく知られています。しかし、家の中に居ても条件が揃えば熱中症になることがあります。特に小さいお子さんやお年よりは身体の水分を失いやすく、脱水状態を起こしやすいので注意が必要です。
私たちのからだは水分が60%を占め、一日およそ2500mlの水分を排出しています。これは体重50sの人で5%にあたりますが、からだの中の水分が2%減るとのどの渇きを感じ、6%で吐き気や頭痛、脱力感が現れます。これ以上水分を失うと、体温の上昇を招きどんどん危険な状態になっていきます。2%といえば、体重50sの人で1000mlです。皮膚や呼吸からの蒸発によって失われる水分を考慮に入れると、私たちがのどの渇きを感じている時は、すでに脱水状態が始まっています。


参考表:一日の水分の出入り
出る水分入る水分
合 計2500ml合 計2500ml
 汗・呼気 800ml 食物 700ml
 尿1500ml 体内代謝水 300ml
 便 200ml 飲み水1500ml


参考表:脱水症状と水分の失われた割合の目安
脱水症状の目安水分の失われた割合
a. のどの渇き 食欲減退2%
b. 皮膚が乾く ゆっくりとした呼吸4%
c. 吐き気 頭痛 脱力感 眠気6%
d. 体温・呼吸・脈拍・心拍数の上昇8%
e. めまい 筋肉のけいれん10%
f. 臓器不全15%




飲み水は一日1500mlは必要です。一度にたくさん摂るよりも数回に分けて少しずつ摂ることが大切です。水またはスポーツドリンクが理想的ですが、カフェインは利尿作用がありますからお茶なら薄いものを、また甘いジュースなどは血液の粘りを強くするのであまり摂り過ぎないように気をつけましょう。また、アルコール類は利尿作用が強く血圧が下がりますから、水分補給としては適していません。暑い季節の海水浴やキャンプではアルコールを飲む人を見かけますが、くれぐれもご用心ください。

のどの渇きや皮膚の乾燥がみられる程度であれば、風通しのいい涼しい場所でからだを冷やし水分とミネラルを補給します。
吐き気や頭痛がある、だるい、強い眠気がある、体温が高い状態が続く、呼吸が荒い、心臓の鼓動が速い(動悸がする)、意識が変だなど症状が悪くなるようであれば、
直ちに救急車で適切な医療機関にかかる必要があります。






 CPR IQの答え

1. ○ ご承知のように、救急車と消防は119番、警察は110番です。
2. × 強い咳が出来ればまず息は出来ています。物が喉に詰まって息が出来ない場合は、弱い咳です。気管に異物が入りこんだ場合は、強い咳が出ます。場合によっては緊急性が生じるかもしれません。
3. ○ 横向きで、吐いたものを誤嚥しないようにする体位を回復体位といいます。
4. × 15回の胸部圧迫と2回の人工呼吸の組み合わせを1サイクルとして繰り返します。
5. ○ 異論はないでしょう。
6. ○ 脊髄損傷が疑われる場合は、ジョウスラスト法(下顎だけを押し上げる方法)を用います。
7. ○ ベットなどやわらかい上で行っても、有効な胸部圧迫が出来ません。
8. × 大人と異なります。どう違うかは、今後のトピックスで。
9. ○ 心臓発作以外でも胸痛は起きます(例えば、胸膜炎や肋骨骨折など)が、心臓発作に多く見られる症状の一つです。
10. ○ 脳卒中の兆候の一つです。