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夜中に仕事をするという事

 フリーになって24時間すべてが自分の時間になると本来の夜型の自分が復活した。「ラジオ深夜便」を聞きながらモニターや水彩紙に向かう。近所からは、「夜中中何してはんねやろ?」と思われてる事だろう。

 深夜ラジオは、昔は「ヤンタン」「ヤンリク」、「オールナイトニッポン」をよく聞いた。奈良では、「オールナイト」は3時までしか聞けなかったので、3時からは「走れ歌謡曲」、「歌うヘッドライト」だった。高校の時だ。芸大受験の予備校の日曜提出の宿題を徹夜で仕上げる時も「宗教の放送」を聞きながらフィニッシュしていた。

 芸大に入ってからも夜中の制作(当時は夜中も学校開いていた)のお供は演歌だった。4回生の時に「ラジオ深夜便」が始まりそれからはずっとNHKを聞いている。当時、強烈に記憶に残っているのが、中国の「天安門事件」のレポートである。シルクロードや敦煌に興味を持ち中国を身近に感じていた僕にとって「天安門事件」のレポートはすごくショックだった。真夜中の学校のアトリエで1人制作していた時、ラジオからヒステリックな声が飛び出した。人民軍兵士が一列に並んで水平射撃を始めたというレポートだった。それまでは、市民が兵士に差し入れをするなど緊張の中にもほっととする瞬間がテレビなどで流されていただけに、その変わりように非常に驚いた。隣の国で、公然と兵隊が自国の市民を銃殺している、その事実と、それをリアルタイムでラジオで聞いている自分。なんとも表現しがたい感情をその時感じた物だった。だから、僕の中では、「ソビエト解体」や「ベルリンの壁崩壊」より「天安門事件」の方が印象深いのである。そんなこんなで「ラジオ深夜便」には10年間お世話になっている。

 で、4時頃になるとそろそろ空も白み始め鳥達が目覚め始める。僕は野鳥が好きだ。別に詳しいわけではない、ただ好きなのである。仕事場(自宅)は住宅街だが、結構な種類の鳥がいるようだ。夜中にはふくろうの鳴き声が聞こえた事もある。あまり姿は見ないがいろんな鳴き声の野鳥がいる。毎日決まった時間に決まった家の屋根で朝のさえずりをしている。鳥によって起き出す時間が違うので次々に鳴き声が変わって面白い。すずめが鳴く頃になるとすっかり空も明るくなり会社勤めの人たちが動き出す。フリーになる前はこんなに鳥がいるのは知ってはいたがここまで賑やかだとは知らなかった。余裕が無かったのか単に寝ていたからか、今も余裕はないが気持ちのゆとりはあるように思う。なんとか、SOHO生活を軌道に乗せたいと思う。もちろん夜更かしが出来るというのではなく気持ちのゆとりという意味で。


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