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工事監理について

 建築の専門家でない方には、設計監理の「設計」は分かるけど「監理」って何?と思われる方もきっといらっしゃるでしょう。確かに馴染みの薄い言葉です。建設会社の現場代理人(いわゆる現場監督さん)が行っているのは工事の指導監督業務であり、工事監理とは異なります。 「工事監理」とは、その者の責任において、工事と設計図書とを照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいい、建設省告示第1206号に工事監理等に関する標準業務内容が示されています。

工事監理等 (建設省告示第1206号)
1.工事監理
@設計意図を施工者に正確に伝えるための業務
・施工者との打ち合わせ
・図面等の作成
A施工図等を設計図書に照らして検討及び承諾する業務
・施工図の検討及び承諾
・模型、材料及び仕上見本の検討及び承諾
・建設設備の機械器具の検討及び承諾
B工事の確認及び報告
・工事が設計図書及び請負契約に合致するかどうかの確認及び建築主への報告
・工事完了検査及び契約条件が遂行されたことの確認
C工事監理業務完了手続き
・契約の目的物の引渡しの立会い
・業務完了通知書及び関係図書の建築主への提出

2.工事の契約及び指導監督
@工事請負契約への協力
・施工者の選定についての助言
・請負契約条件についての助言
・工事費見積りのための説明
・見積書の調査
・請負契約案の作成
・工事監理者としての調印
A工事費支払審査及び承諾を行う業務
・中間支払手続(施工者から提出される工事費支払の請求書の審査及び承諾)
・最終支払手続(工事完了検査による確認に基づく施工者からの最終支払の請求の承諾)
B施工計画を検討し、助言する業務

3.工事監理等 (建設省住宅局長通達)
@請負工事契約が複数の場合の調整業務
A現場、工事等における特殊な作業方法、仮設方法及び工事用機械器具について検討・助言する義務
B竣工図の作成


 文章により表現すると上記の内容になります。工事監理の概略は理解していただけると思います。
建築は非常に広範な知識を必要とします。工事監理もしかりです。工事監理の如何により、建物の品質や出来栄えに大きく左右します。
当事務所は工事監理にも注力しますが、完璧に工事監理することは至難の業です。もちろん違法な事をしてるとか、出来上がった建物の品質が良くないとか、そういうことではなく、監理の完成度の問題です。
工事監理では、建物完成後に見えなくなる部分、隠蔽されてしまう部分の確認が特に大事です。例えばコンクリートを使用しない建物は現在ではほとんど無いと思いますが、そのコンクリートだけみても満足のいく監理をするのにはかなりの知識が必要です。

最低でも以下の事項を確認する必要があります。

コンクリート打込前
・施工計画の確認
・調合内容の確認
・調合強度の確認

コンクリート打込時
・スランプ試験
・空気量測定
・塩化物量測定
・打込、締固の方法、状況
・練混ぜから打込み完了までの時間

コンクリート打込後
・養生方法
・型枠存置期間
・コンクリート強度試験(材齢1週、4週、型枠解体時用等)
・有害なひび割れやジャンカ等の有無

上記項目の1つ1つにも更に細かな基準が設けられていて、例えば、コンクリートの設計強度は設計図書に示されています。ではその強度で打込めば良いかというと、そうではない場合もあります。コンクリートの品質のバラつきを考慮して強度の割増しをしなければならないし、気温(季節)によってもコンクリート強度の補正をしなければなりません。そういった事項も踏まえて事前にコンクリートの調合強度を検討し、確認する必要があります。

このような確認を各工程ごとに1つ1つ確実に行うことにより、出来上がる建物の品質を定められた基準のものにすることができます。
設計事務所としては、設計の良し悪しだけでなく、工事監理についても怠ることなく能力を高めていかなければなりません。



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