1. 鉄鋼 基礎知識 


金属の性質

引張強さ  

材料の引張る力に抵抗する強さで、材料が破断するまでの最大荷重を断面積で割った値(N/mm2)で表します。」


伸び

材料を引張って破断した時に、伸びる割合を%で表します。


絞り

材料を引張って破断した時に、引張る前と、破断後の断面積の差を引張る前の断面積で割った値を%で表します。
伸びと絞りは、材料の粘さと脆さを知る尺度として使います。


降伏点

材料は引張る力に対して抵抗しますが、引張る力が強くなると急に力負けしたように抵抗力を失う現象が起こります。
この現象が起こる点を降伏点といいます。


圧縮強さ

材料のおし縮めようとする力に抵抗する強さで圧縮破壊するまでの最大荷重を断面積で割った値で表します。


曲げ強さ

材料をどのくらいの力で曲げれば折れるか、という最大荷重に抵抗する強さです。


靭性

材料に打撃のような急激な力が加わる場合に、これに抵抗する強さで、靭性の大きいものは衝撃値も大きくなります。


脆性

材料の脆さのことで強く硬いけれども衝撃値は小さくなります。


延性

材料を線や棒に引き延ばすことのできる性質。


展性

材料や板や箔に薄く圧延できる性質。


鋼の硬さ

硬さはねじ部品などの引っ張り強さや耐力等の機械的性質を知る上でもっとも簡単なもので、よく利用されております。

工学上の硬さの定義は下記です。

「物体の硬さとは、それが他の物体によって変形を与えられようとするときに示す抵抗の大小を表す尺度である」

小難しい表現で書かれてありますが簡単に言えばねじ部品にダイヤモンドや超合金等の尖った硬いものを荷重をかけ

押し込みその時に付くくぼみの深さや面積を測定する事で硬さを表現しています。下記によく使われるものを簡単に記載

します。

用語 記号 使用するもの
ブリネル硬さ HB 一般に直径10ミリの鋼球
ロックウェルC硬さ HRC 先端半径0.2ミリで先端角120度のダイヤモンド円錐
ビッカーズ硬さ HV 対面角が136度のダイヤモンド四角すい
ショア硬さ HS 先端にダイヤモンド半球をつけたハンマー

それぞれ測定方法が違うわけですのでお互いを換算することは正しい事ではありませんが、実用上は差し支えないので

換算方法を目安として下記に記載致します。

HS=HB/10+12

HS=HRC+15

HB=HV


表面粗さ


工業製品の表面粗さを表すパラメータとして、算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)、凹凸の平均間隔(Sm)、

局部山頂の平均間隔(S)及び負荷長さ率(tp)の定義並びに表示について規定されており、表面粗さは、対象物の表面からラ

ンダムに抜き取った各部分におけるそれぞれの算術平均値である。〔中心線平均粗さ(Ra75)は、JIS B 0031・JIS B 0601の

付属書で定義されている。〕


代表的な表面粗さの求め方

算術平均粗さRa

粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜取り部分の平均線の方向に

X軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(χ)で表したときに、次の式によって求められ

る値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。

最大高さRy


粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜取り部分の山頂線と谷底線との

間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定し、この値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。備考

Ryを求める場合には、きずとみなされるような並はずれて高い山及び低い谷がない部分から、基準長

さだけ抜き取る。

十点平均粗さRz


粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜取り部分の平均線から縦倍率の

方向に測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高(Yp)の絶対値の平均値と、最も低い谷底

から5番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平均値との和を求め、この値をマイクロメートル(μm)

で表したものをいう。

参考算術平均粗さ(Ra)と従来の表記の関係

※3種類の相互関係は、便宜上の関係を表したもので厳密性はない。
※Ra:Ry,Rzの評価長さはカットオフ値、基準長さをそれぞれ5倍した値です

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