接木のポイント−私の経験から−

 

 一般的にミニバラは挿し木で、ハイブリッドティーやフロリバンダ種は接木で増やします。 私は気に入ったバラは芽接ぎ、切り継ぎで2〜3本に増やします。しかし、HT種の挿し木でも気長に2年かければ一人前になりますし、こじんまりと鉢バラに仕立てるのも良いかもしれませんね。

接木は”バラの本”では必ず取り上げられるテーマですが、なかなかきっかけがつかめない方もいらっしゃると思います。私も初めは本、そして先輩から学び、試行錯誤を3シーズン経験しました。拙いながらも経験から学びました私流の「接木のポイント」をご紹介いたします。

注:バラを増やす(繁殖)はバラの生理を理解するうえで重要な体験、経験だと思います。しかし、新品種を生み出し、ビジネスとしているナーセリーにとっては勝手に増やし頒布されることは死活問題です。バラの品種は特許と同様に保護されています。自分で購入したバラを繁殖し、自分で愉しむことはOKです。しかし、どんどん繁殖して、第三者に差し上げたりすることは慎まなければなりません。これはアマチュアが作出したバラでも同様です。バラ文化を育む為にもマナーを守ることを大切にしたいと思います。

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03年12月末に台木用に育てていたノイバラを掘り起こしましたが、台木上部の穂を挿しておきました。上写真左の部分に発根が見られます。従いまして、勿体無いので芽接ぎをしてみました。写真右部に赤く見えるところが接木した芽です。

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04年3月21日

上記の”ノイバラ挿し木”+”芽接”の芽が成長してきました。来週には葉が開き始めるでしょう。

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04年4月10日

上写真から3週間後、葉が開いてきました。ノイバラの挿し木+芽接ぎは作業も楽々...ちょっとお薦めかも知れませんね。ちょっと頼りない感じはしますが、夏までにはしっかりします。

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04年6月12日

ノイバラの挿し木に芽接ぎした初雁が花を咲かせました。既に接いだ部分からはシュートが出ています。

手軽に接木したい人は先ずノイバラを挿し木で増やすのが良策でしょう。

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04年3月21日

根から10pほど上に高接ぎした苗、地植えにしても接部が地面より上にくるので都合が良い。ただし、十分に成長するまでは台木が芽を出すことが多い。

 

 私が主に作っている苗のタイプは、芽接ぎ(ノイバラの台木に増やしたいバラの芽を接ぐ方法)&切り接ぎ(ノイバラの台木に増やしたいバラの穂を接ぐ方法)です。台木は根付きのものを使いますが、ノイバラの挿し木に接ぐ方法もあります(成功率は低くなります)。さて、接木をするには先ず”台木”が必要になります。私の場合はノイバラの種を庭の隅や畑に蒔いて育てていますが、プランターに蒔いても育ちます。また、ノイバラを挿し木で増やすこともできます。

 さて、接木では芽接ぎが一番やさしく、成功率が高いと思います。10本作れば9〜10本は活着します。出来不出来を別とすれば殆ど100%近く活着します。しかし、勢いのないものを育てても苦労するだけですから捨てるべきでしょう。私が接木で経験したことを以下に纏めます。(一般的な事柄は数多の本におまかせです。)

1.芽は芽接テープで台木に巻きますが、”芽のみ”を出し、その他の部分は空気が入って乾燥しないようにキチンとテープを巻き付ける。空気が入るような隙間があると、乾燥してカルスの成長、癒着が妨げられます。芽接ぎテープは”メデール”なら作業も楽々ですし、芽をメデールで1,2回被っても問題ありません。

2.台木から生えてくるノイバラの芽は伸ばさず、接いだ芽の成長を促す程度にとどめ、適当に摘んでしまう。ノイバラの芽も少しは出させ、発根を促しながら接いだ芽の成長を見守ります。

3.活着したバラが10cmの高さにもなると、風に煽られて折れてしまうことがあります。支柱を立てて軽く固定しましょう。固定は台木と活着した茎の2箇所が基本です。台木を縛らないと、鉢が倒れたときに支柱と共に穂(茎)が折れてしまいます。温室を持たない方は春一番に気を使いましょう。

4.活着した穂が成長すると穂の元も太くなります。芽接ぎテープがいつまでも邪魔をしていると接ぎ穂(芽)の成長が阻害されます。従って、穂の元がくびれる前にテープを外してあげます(冬に接いだものであれば5月〜6月)。この時は先ず支柱をしっかりと付け、それからテープを外さないと接いだ元からポロリと取れてしまうことがあるので要注意!です。(メデール使用の場合、この作業は必要ありません)

5.根付きの台木を利用するときには置き肥や水肥を苗の成長に合わせて与えます。しかし、挿し木では十分に発根するまでは肥料の投与は厳禁です!なお、潅水は肥料よりずっと重要です。従って、初心者には水(液)肥が便利です。私は成長期の4月から晩秋まで1000〜1500倍に薄めた液肥を必ず作っておきます。晴れている日は出社前、鉢受け皿を観て、乾いていたら水肥をあげます。(4月から秋まで)

6.接木した苗が生長すると土中の根も合わせて成長しています。鉢底から根がびっしりと出ているようでしたら鉢替えのタイミングです。ばらが傷まないように手を添えるなど気遣いながら、鉢底を指で押し、鉢から苗を抜き出して見てください。根が鉢の形にびっしりと生え(根鉢)ていましたら鉢替えをします。根の回りが不十分でしたらもう少し待ちましょう。私の拙い経験から、成長を急がば(根を)回せです。昨年は3〜4号のポリ鉢からスタートしましたが、頻繁な鉢替えにまいりました(40鉢も作ってしまったのが間違いです)。今年は下写真のように5号のプラ鉢からスタートしています。

 

写真をクリックするとフルサイズ(640×480)画面になります

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接木テープの巻き方

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台木の芽を管理

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成長したら支柱を

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二芽を接ぐことも可能

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切り接ぎは穂の乾燥を防止する

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ST芽接は風で剥がれやすのでしっかり固定    

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挿し木+芽接ぎも可能です(成功率は低い)

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MINは挿し木で手軽に増やそう

 

接木 - その後の手入れ

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せっかく接いだ苗が強風などで接部より剥がれてしまったり、倒れて折れてしまっては大変です。(写真は説明用の貧弱な苗)

支柱を立て、台木と穂の部分を麻ひもで8の字に縛りましょう!穂の部分は成長に合わせて何度か縛りなおしが必要です。

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芽接ぎ、切り接ぎした新苗は秋までは花を咲かせず木の充実に心がけます。特にハイブリッドティーローズ(大輪種)では、3枚葉が見えたら5枚葉を1枚付けてピンチ(摘まんで切り取る)してしまいます。

ピンチを数回繰り返し6月ぐらいになりますと、左写真のように芽接ぎした所からシュートが出てきます。(樹勢が弱いとシュートの出が遅れます)

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6月はシュートの伸びも非常に速い、伸びすぎる前にピンチしなければなりませんので、気をつけて観察しましょう。

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蕾が大きくなる前に芽の先端を指で摘まんで切り取ります。(ピンチと言います。) シュートは勢い良く成長中ですので本葉(5枚葉)5〜6枚の所でピンチするのが良いようです。そうしないと秋の剪定時(ピンチ2〜3段目)に高位置で剪定することになり、見上げるような位置に花を咲かすことになってしまいます。

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ピンチした穂も1週間もすると又芽が伸びだします。ピンチを繰り返します。

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注意:地面近くから伸びだした芽は台木(ノイバラ)のシュートです。これは元から切り捨てます。(地中からも出てきます)切ってしまわないと、接いだバラのほうに栄養が行かなくなってしまいます。

GOODLOOKS.JPG 秋以降に花を咲かせる大切なシュートは風で折れたりしないように支柱を立てて大事に育てます。尚、シュートがしっかり育ったのを見届けた後、芽接ぎした枝が貧弱なら元から切断してしまいましょう。(立派な花が咲く確立は低いので)

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