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ラグナロクオンライン
Side Story






High Level AFRO
- ハイレベルアフロ -




Scene-1
「The mummy taking becomes a mummy」






「………?」
 ふと、片目を開けた。
 どうやら、意識が飛んでいたらしい。
 寝ていたともいうが、さて。
 周囲を片目だけを使って観察する。
 薄暗い路地の隅では、通行人の姿も見えない。
 それほどストリートから離れている場所ではなく、微かに雑踏のノイズが聞こえた。
 近くにミルクや精肉の卸場があるので、まるっきりのスラムという場所ではない。
 が、それに極めて近い。
 首都にも、いや首都だからこそ、アンダーグラウンドな場所は在る。
 何故、そんな場所を溜まり場にしているのか。
『………そりゃ、アングラーな住人だからな、俺らも』
『何を突然』
『相手をしちゃいかんよ。つけあがる』
 頭に小人さんが住み着いているかのような、多重発言が聞こえた。
 不思議鉱石のエンペリウムを利用した、ギルドメンバーとの遠距離会話である。
 エンペリウムとは、ギルドを結成するときに必須として用いられる、希少金属でもある。
 この鉱石を利用した様々な技術が存在しているが、中でもギルドチャットと呼ばれる遠距離通信機能は便利だった。
 だが、まあ的確に使用すればの話。
『………誤爆だ』
『何を今更、ですね』
『誤爆GM』
 訳の解らん称号を与えてくれるギルドメンバーの台詞を、脳裏から締め出す。
 懐から取り出した、ラスト一本の煙草を咥えて腰を上げる。
 さて、どうやって替えの煙草を調達するか。
 露店を探すのが手っ取り早いのだが。
 暇であったが、面倒であった。
 ふと、足を止める。
 分岐してダンジョンのようになっている路地の、その中の一つ。
 暗い影の奥の中に、人影が見えた。
 樽に寄り掛かり、煙草に火を吐けて腰を落ち着ける。
 折角、舞台で上演が始まっているのならば、足を止めて観覧するのが上等な暇の潰し方というモノだろう。





 ゆっくりと腰が退かれる。
 柔らかそうな肉のホコロビから、節くれだって肥大化したペニスが抜け落ちた。
 テラテラと滑りに覆われた男性器が、痙攣して残り汁を吐き出す。
 白濁した雫は、今まで散々中を擦られていた小ぶりな尻に付着した。
 それを合図としたように、太股と太股の間から、ゲル状の白い粘液の塊が押し出されるように零れ落ちる。
 蕾のような粘膜のホツレが、少女の呼吸に合わせて咲き萎みを繰り返した。
 その度に吐き出される白濁した粘液が、裏路地の石畳にポタポタと雫を垂らす。
「ん、く…」
 ぶるり、と痙攣した少女の腹筋が震えると、大きく花開いた女唇から塊のような大量の男精液が吐き出された。
 俯くようにして壁に手を当て、内股で蹲ってしまいそうな身体を支える。
 結果、腹筋に力が籠り、圧力で押し出された胎内の異物が、それを注入された孔の奥から吐き出す事になっていた。
 少女はぼんやりとした瞳で、自分の足元に出来た粘液溜りを見た。
 マーブル模様になっているスペルマの分量は、果たして何人の男のモノなのだろうか。
 中に入ってきたモノの本数を、途中で数えるのを放棄してしまったから。
「はぁ…はぁ………もぉ、終わりですか?」
「ああ。コレで最後な…っと」
 壁に座り込んで適当に雑談していたグループの中から、一番最初の男が立ち上がって少女の腰を掴んだ。
 そのまま、押し出すようにして腰を突き射れる。
 柔らかい肉の中に、ずぶずぶと勃起物を挿れてイク感触が堪らない。
 女性として未成熟な、肉付きの薄い下肢だったが、亀頭は容易く胎内に埋められていく。
「生えてもいねぇーのに、根っこまで入るじゃん」
「広げない…で、下さ…っぁ」
 両手の親指を股間の付け根に押し当て、陵辱で腫れ上がった淫唇を拡げる。
「お前本当に好きだな………そんな幼女体型のマーチャン相手に三度も起つかよ?」
「馬〜鹿。四回目だよ」
 皮肉に笑って答えたその男は、モノを突き入れたままその場に座り込んだ。
 膝の上に抱きかかえられてしまうほどに小柄なその少女は、モノを奥深くに突き納れられている下半身を、グループ全員に曝け出される恰好になる。
 無益な抵抗と知りつつも、腰から捲りかえったスカートで接合部を隠そうと試みる。
「今更恥ずかしがるなよ。全員から可愛がって貰っただろ?」
「ぃや…止めて下さ………ぃ」
「お前がギルドに入りたいっていうから、わざわざ連れてきてやったんだぜ」
 はだけた上着の間に手を差し入れ、酷く小ぶりな乳房を揉みしだく。
 少女の腰が逃げるように蠢くと、脱力したそのダンスは絶妙な刺激となって逸物を悦ばせる。
 何時もならばその時点で果ててしまっていただろうが、繰り返し精をマーチャンの中に吐き出した今では、その痴態を楽しむだけの余裕があった。

 最初はプロンテラ南広場で、所属するためのギルドを探していただけの筈だった。
 故郷であるアルベルタから出てきたばかりの商人には、ツテも資産も無い状態ではマトモに生活するコトも出来ない。
 冒険者として生きていく為には、ギルドという共同体に所属するのも良策である。
 但し、ギルドといっても、ピンからキリまであるものだ。
 ギルド対ギルド戦闘を目的とした集団から、通常狩りでの効率を目的としたもの、雑談や友好を目的としたギルドも在る。
 ギルドの作成自体は、エンペリウム鉱石を入手すれば、誰でも可能であるのだから。
 例え其れが、街のチンピラに毛が生えたような集団であろうとも。

「で、どうするよ。これから?」
「ポリン島でエンジェでも探すかぁ」
 だらけ切ったシーフの男の問いに、剣士の男は面倒臭そうに頭を振った。
「じゃあ、兄貴でも狩りに行くかよ」
「カプラの転送費用もねぇよ」
「全然ダメじゃん…んなだから、転職もできねぇんだよ」
「うっせぇな。木琴もないのに、狩りなんてタルくて行けるかよ」
「………狩りいかなきゃ、銭なんて貯る訳ねぇ〜だろ?」
「んでもねぇだろ?」
 剣士は糸で吊られた人形のように犯されているマーチャンを顎で指した。
 大分正気は戻ってきているようだが、瞳は虚ろなまま、その動作も鈍い。
 メント、という人の精神に影響を及ぼす薬草がある。
 其れは鎮痛剤や、戦闘補助剤として加工されるものだが、効能はほとんど麻薬に近い。
 膣一杯にペニスを受け挿れて、腹の中を擦られるたびに足をビクビクと痙攣させるマーチャンも、ギルドの勧誘を受ける前は処女であったのだ。
「アレに露店出させりゃいいだろ?」
「売り物は…本人かぁ?」
「前のウリ子は逃げちまっただろ? 今度はちゃんと調教してやりゃあ…」
「Mの銭稼がせて貰ったからな。この世界にゃ下半身直結君が多いぜ」
「おまえ、あたまいいな」
 ゲラゲラと笑い合う男たちが、ビクリとして背後を振り返った。
 そこには、樽に頬杖をつく恰好で、銀髪のプリーストが居座っていた。
 聖職者と言うには多少荒んだ目。
 無造作に伸ばした長髪が、馬の尻尾のように結わえられている。
「賢いな。ギルドに一人は、マーチャンが必要だわな」
「な、なっ、何だ、てめぇは!?」
「このマーチャン、お前らのモノ?」
 コートのような真っ黒に染めたセイントに手を突っ込み、咥え煙草のまま、リーダーだと思われるローグの前に立つ。
 つまりは、現在進行形でマーチャンと絡んでいる男だった。
「なっ、何だ、何なんだ手前は…」
「欲しいな………くれよ。そのマーチャン」
 一人傲慢に頷き、虚ろな瞳でローグの腰の上に蹲り、機械的に尻を揺するマーチャンに右手を伸ばす。
 それは無意識の行動に過ぎなかった。
 逃れるためでもなく、応えるためでもなく。
 伸ばされた手を、掴む。
「うし。五人目〜」
「ぅ…あ」
 ひっぱり上げるように腕を引くと、股間から肉根が脱けて汁が零れ落ちた。
「汚ね〜けど、まあ………造りは悪くないと思うが、どうか」
「てめ、てめぇ、何なんだよ! 逝ってんのか、ああ!?」
「吠えるなよ、犬コロ。ここらは俺らの溜まり場なんだからよ。色々、ご近所づきあいってのがあるんだからさ。解ったか、犬コロ?」
 気を失ったマーチャンを小脇に抱えたまま、すえた匂いの充満している裏路地に背を向ける。
「………邪魔。どけ」
「てめぇ、生きてココから出られると思ってんのか?」
 剣が鞘から抜ける音。
 たどたどしいが、明らかな魔法の詠唱。
 壁を削る短剣の威嚇音。
 もっともだ。
 至極もっともな話だ。
 暇潰しってのは、こうでなくちゃ面白くない。
「淫売プリ―――舐めるなよ。犬コロども」





「あっ、ぁ…あの…?」
「何さ?」
「ひっ…一つだけ伺ってもいいでしょうか…」
「ああ、何でも聞いてくれて構わんぞ。というか、ウチのギルドに入るのをお奨めする。ぶっちゃけ少数ギルドだが、上納も無いし、それなりの支援はするぞ」
「そっ…その前に、い、ぃぁ…今の状況を説明、説明して下さ…ぁっ!」
 マーチャンの少年のように小さな尻が、びくんびくんと痙攣した。
「イッたか………でも、俺はまだなんで、もうちょこっとね」
「い、嫌あ! 今はダメ、動かないで下さ…ぃ」
「まあ。イイんだが………」
 実は結構辛かったりする。
 ベッドにうつ伏せになっているマーチャンから降り、背中を抱くようにしてベッドに寝転ぶ。
「そ、そのっ…できれば、離れて欲しぃ…のですけれど」
「このまま激しく腰を使っても良いんだがなー」
 大人しく凍りついたマーチャンに舌打ちをした。
「それで、その」
「ああ、簡潔に聞いてくれ」
「そっ、それでは―――ここは何処で、貴方は誰で、何で私は貴方とこっ…こんな事をしているのでしょうか?」
「ここは旅館ネンカラス。俺はとあるギルドのギルドマスター。で、アンタをウチのギルドに勧誘中…」
「あっ、や…まだ………だ、だけど、私は何んでっ」
 足首を掴んで、大きく股間を開かせる。
 何となく納得した。
 成程、確かに生えてない。
「ああ、メント極められたんだっけか? まあ、要するにだ。アンタはハズレギルドに引っ掛かって、身包み剥がされた挙句、メンバーに輪姦されて逝ってた訳だ」
「い、いや…」
 薬をキメられて、飛んでいた時の記憶を思い出したのか、頭を押さえて頭を振る。
「で、Pv戦でアンタを狩り取ったのだが―――」

 凍りついた者。
 心地良さげに眠りについた者。
 死神に犯されたまま、蹲って震える者。
 目を押さえたまま、壁に頭から突っ込んで自爆した者。
「ば、化け物………が」
 身体に回った毒で、顔を紫にしたローグが喘息しながら睨みつけた。
「お前等の、レベルが低い」
 天使の幻影が、背後に消えていったのが見えた。
 鼻を鳴らし、振り回していた杖を腰に差す。
「自信がついたら、何時でもWISしてきなー。遊んでやる」
「冗談じゃねぇ…淫売プリとなんざ、対人できるかヨ…」

 気合が入ってないから地べたに這いつくばるハメになる。
 自己回復手段があるプリーストとて、無限の耐久力がある訳ではない。
 状態異常耐性装備や、毒鎧さえ無い状態で、対人戦闘の弱音を吐くなと言いたい。
 そもそも、プリーストの分類で言えば、VIT寄りのバランス型だ。
 本当の化けプリとは、INT=VIT二極のオーラである。
「―――で、取敢えず汚れを落としてやろうかと、旅館に拉致った訳だが」
「やっ、あっ………それ、でぁっ…どうし、て」
「最近、女っ気が無かったので、ムラムラきてしまった訳だが、どうだろう」
 どうだも、何もタダのケダモノである。
「ほいじゃ、ま―――ギルド参加要請を受諾しますか? YES/NO?」
「い………田舎に帰るコトにしま」
「その選択は却下されました」
「あうううっー」







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