●六花結晶
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降雪の中に最も多く見られる結晶は、六花状の結晶である。
六花結晶は、その形から次のように分類される。
a)角板結晶
b)扇状結晶
c)広幅六花結晶
d)星状六花結晶
e)樹枝状六花結晶
f)角板付き樹枝状結晶
g)樹枝付き角板結晶
六花結晶の形は無限の変化があり、それぞれの中間形もたくさん見られる。扇状結晶
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角板結晶 |
扇状結晶
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角板結晶は、大部分正六角形であるが、正六角形でないのも見られる。中谷宇吉郎は、角板結晶について「アメリカのベントレーの観測では大型の角板結晶が数多く見られているが、北海道では稀にしか降らない。日本の場合は、初期状態の微小六角板が多数見られる。」と述べている。
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六枚の扇形が集まった形をしているもので、角板結晶と広幅六花結晶の中間に位置するものである。扇が短かかったり長かったり、あるいは角板に扇が成長したものなど、この結晶も多種多様である。 |
広幅六花結晶 |
星状六花結晶 |
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樹枝状六花結晶で、六本の枝の幅が広くなっているものである。三花や四花の広幅結晶も見られる。
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結晶の中心から六本の枝がのびているもので、六本の枝には大抵たくさんの小葉が付いている。 |
樹枝状六花結晶 |
角板付き樹枝状結晶 |
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星状六花結晶の六本の枝に付いている葉が成長して大きくなり、しかもたくさん付いているものである。
中心からのびた六本の枝や枝についている葉のでき方によって、いろいろな種類が見られる。
山形県は、北海道ほど気温が下がらないので、樹枝が十分に成長した結晶はあまり観察できないようです。
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樹枝状六花結晶、または星状六花結晶の枝の先端に角板が成長したものである。 |
樹枝付き角板結晶 |
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角板結晶と樹枝状六花結晶の複合型で、角板には六次対称の模様が見られる。 |
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