幌尻岳〜樽前山〜羊蹄山                 2003.7.5〜12
   
月 日    7月5日(土)〜12日(土)

天 候   晴れ

メンバー  星野、小野塚、田沼

 
幌尻岳山頂

5日、新千歳空港からレンタカーを借りて早来町〜厚真町〜鵡川町〜富川町を抜けて平取町二風谷のファミリーランドキャンプ場にPM6時頃に到着。
結婚して平取在住の緒方さん(北海道第1回山行の利尻岳で知り合った大阪の人、京都のばんちゃんの友達)が家族でキャンプ場まで会いに来てくれました。テント場はオートキャンプ場で芝生の綺麗なテント場です。キャンプ場に併設の平取温泉に入って早めに就寝。

初日、お疲れ様乾杯! つめくさ咲くキャンプ場

6日、AM3時半には鳥の鳴く声に夢を醒まされる。幌尻岳登山口入り口の振内まではコンビニ等はないから平取町までの間に必要な食料は揃えておくこと。振内から山越えの林道をトロトロと走り国道から40kmで奥幌尻橋に着く。特に橋近くになると崖淵で川床は相当深いので慎重に運転する。ここには駐車場は無く路肩に駐車するが、混み具合によっては相当下の方に駐車することになる。
  橋を渡ってすぐゲートがあり、ここのポストに入林届(登山届)を投函する。幌尻山荘までは約4時間半の行程だが額平川を15回程渡渉するので、渓流足袋またはシューズの沢登りの仕度が必要。ゲートからは単調な林道を取水施設まで約2時間。
  ここからは沢沿いとなり4ノ沢に懸かる洗心の滝の直瀑を見るといよいよ渡渉の始まりだ。平時で膝上の箇所が数箇所あるので雨の降った後などの増水時は渡渉できないので特に天候には注意が必要だ。へつったり高巻いたりしながら渡渉を繰り返し幌尻山荘へ。木造二階建て50名収容の小さな小屋で、今日は宿泊客が多く寝る場所の確保が大変だ。

額平川の渡渉 へつりも随所に現れてくる


 7日、AM2時、早立ちする人の声とビニール袋の音で目を覚まされる。まだ2時だというのに何でこんなに早いんだと文句も言いたくなったがこらえた。幌尻山荘の管理人から今日は超満員となるので二泊の連泊する人は下山してくれと宿泊を断られたので計画を変更する羽目となり幌尻岳へ登頂後約10時間の歩き詰めで下山しなければならなくなった。
  小屋からいきなり鬱蒼としたとど松の樹林の中の急登で、ジグザグがはてしなく続く。足元に咲くツバメオモトやゴゼンタチバナ・ミヤマハンショウズル等に慰められながら焦らずゆっくりと一歩一歩登っていく。ダケカンバ帯に出ると尾根上となり展望も開けてくる。カラマツソウやエゾゼンテイカ(エゾキスゲ)も現れてきた。
  命の泉から急登を頑張ると小さなビークに着く。ここはもう北カールの縁でピラミッドピークの戸蔦別岳のスカイラインが素晴らしい所だ。
一下りすると突然と言った感じで高山植物の群落が始まる。エゾノツガザクラ・エゾハクサンイチゲ・チングルマ・ハクサンチドリ・ミヤマクワガタ・アオノツガザクラ等々きりがない。少し登り瓦礫の尾根になるとツガザクラ・イワブクロ・ミヤマオダマキ・イワインチン・ムシトリスミレ・イソツツジ等々が咲き乱れている。

思い出にケルンを積んで 幌尻山荘全景

稜線右下に幌尻湖を見下ろすと僅かで日高山脈最高峰の幌尻岳2052.4m)頂上だ。天気も良く展望も申し分なく最高だ。戸蔦別岳へ続く岩稜状の尾根道歩き東カールや七つ沼カールに寄りたかったが今日中に下山しなければならないので展望を十分堪能し、元来た道を下山にかかる。下山になると田沼さんが早い。あっという間に命の泉に着く。岩を伝い流れる冷たい水をがぶがぶと飲む、名前の通りに本当に命が救われる思いだ。
 ここからまた樹林の中の急降下が始まる。いい加減うんざりしてきた頃に幌尻山荘に到着。ここで昼食をとり、ザックを整理し渓流足袋に履き替え出発する。沢に入ってすぐに田沼さんが足を滑らしドボンである。登ってくる時は気が付かなかったタカネバラやエゾハナシノブを見つけた。渡渉終了点で登山靴に履替えると小野塚さんのピッチが俄然と早くなりこのペースには流石に付いていけなくなってしまった。駐車場にやっとと言う感じで到着。本当に疲れた〜。

今夜の宿泊地ファミリーランドキャンプ場へ戻ったものの休館日のため、急遽場所を変更し沙流川温泉日高高原荘へ電話をして宿泊を予約する。隣に沙流川オートキャンプ場もあるが、今日は疲れたので日高高原荘とした。
まずは生ビールで乾杯し、 夕食を食べてから温泉に浸かって疲れを癒したが飛ばし過ぎた小野塚さん田沼さんは足腰が痛いと悲鳴を上げていた。

 8日、今日は移動日のためゆっくりだ。
日高高原荘から石勝道路に入り千歳から支笏湖へ、今日はモーラップキャンプ場へ泊まる予定だったが、緒方さんから明後日は天気が崩れるとのことだったので樽前山火山へ登ったあと、ルスツスキー場を通り真狩村の羊蹄山自然公園キャンプ場へ行くことにした。

樽前山の途中から支笏湖と紋別岳(右のぴーく) ドームを背に 樽前山東山山頂

支笏湖から見上げる恵庭岳と風不死岳から樽前山が美しい。今回は樽前山のみ登頂することにし、七合目の樽前ヒュッテが登山口だ。足が痛いと言う小野塚さんを残し田沼さんと二人で出発。火山礫のザクの道なのでスパッツを着けて登る。
ほんの僅かで樹林を抜けると支笏湖が眼前に広がる、素晴らしい眺めだ。登山道脇にはこの山の名を冠したタルマエソウ(イワブクロ)が大きな群落を作り山全体がタルマエソウだらけだ。その中にミネヤナギが白い穂を付けていた。あっけなく火口壁の縁に着くと黒い溶岩ドームが噴煙を上げながら火口原の上に聳えている。右に折れて外輪山の最高点の東山に着くと支笏湖の上に富士山型の羊蹄山が遠望できる。

  記念写真を撮ったあと樽前神社奥宮に向かう。東山からは見えなかった火口原の噴火口やドームの山腹から白煙を盛んに上げている姿が良く観察できる。

下山は元来た道を戻るだけだ。モーラップキャンプ場へは寄らず美笛峠から大滝村〜喜茂別町〜ルスツを経て真狩村の羊蹄山自然公園キャンプ場に着く。 このキャンブ場も芝生が綺麗だ。 この日は新しくできた真狩温泉に入れなかったが夕食は小野塚料理長が作る山歩の会定番のソーメンが美味しかった。

 9日、今日もまたAM3時半には鳥の鳴く声に夢を醒まされる。
以前にどこかで、羊蹄山って登っても全然面白くない山だと聞いたのですが本当なのでしょうかという質問があり、回答者の文言は「…つらい山ですね。私は2度登っちゃいましたけど面白いかどうかはその人がどういう山登りを好むかによると思いますが、長野県のアルプス縦走などがお好みだったり、花に興味がないなら面白くないかもしれません。」
山頂は富士山同様、火口壁をぐるりと1周できます。「花が嫌いな方だと森の次が草っぱら。コースの変化も起伏もありゃあしない」ということになるのかな。
「また、登山口より徒歩4時間、初級者向け、などと登山ガイドなどには書いてありますが、甘い、甘い。ひたすら登りのこの辛さ、一度味わってみるのもいいでしょう。合目から上のお花畑はそれまでの辛さを忘れさせてくれます。」と回答していましたが、私もその通りだと思います。羊蹄山は非常に歩きやすいが、それでも約10時間の登山だった。合目表示があるのであせらずゆっくり登ることだね。

羊蹄山頂上 火口壁を行く、後ろの稜線は岩稜ルート

9合目からは花花花の競演、特にキバナシャクナゲの大群落とシラネアオイが良かったし、また、今まさに旬といったハクサンチドリが綺麗でした。頂上噴火口は大きく3個あるが、風強く寒い。それから真駒内の自衛隊の一連隊30名近くの若い隊員が登山していたが中にはバテていた隊員もいた。
幌尻岳を一日早く下山したため、総ての山は晴れで運が良かった。ニセコのアンナプルナスキー場近くの田舎宿の民宿(ペンション風)キーストンに泊まって昆布温泉のグランドホテルの露天風呂に浸かって骨休み。

 10日、今日は天気予報通りの雨。止む気配なしで観光旅行となった。ニセコから岩内に入り泊村のニシン御殿を見学後、積丹半島の神威岬・積丹岬を廻って小樽へ、ここまでは降ったり止んだりでまぁまぁだったけれども、小樽の観光スポットのレンガ倉庫群と運河はものすごい雨で悲惨だった。
  また、泊まった宿が小汚い民宿で寅さんの映画に出てくる木賃宿さ。 最悪だけど朝食付きで一人4000円(消費税込み)まぁしょうがないか。

昭和新山展望台 オートリゾート苫小牧「アルテン」車の直ぐそばにテントが張れる

11日、予定の札幌へは向かわず余市へ、ニッカーウィスキーのワイナリーも見学もせず羊蹄山の麓の京極のふきだし公園へ、水筒2本にタップリミネラルを詰めて洞爺湖へ。有珠山の西山火口へは今度は田沼さんが疲労のため散策を見送り小野塚さんと出発。活断層による路面の陥没、折れた電柱、新火口の中には水道管が残っていたが地元の人は本当に生きた心地がしなかったと思った。
 
有珠山から峰続きの昭和新山へは一足です。昭和新山も未だにもうもうと噴煙を盛んに上げ赤茶色の岩肌を見せている。そして最後はオロフレ峠から登別温泉へ。地獄谷は割愛し、今も爆音と水蒸気を上げる日和山火山と湯煙が登る火口の大湯沼を展望台から眺め、カルデラ湖の神秘な倶多楽湖へ。北海道を代表するこの登別温泉には安い民宿等はなく、苫小牧のオートリゾート苫小牧「アルテン」キャンプ場へ。このキャンプ場もオートキャンプ場で芝生が綺麗です。北海道のキャンプ場はどこも手入れが行き届き本当に気持ちが良いキャンプ場ばかりです。また、このキャンプ場に併設されている天然温泉「ゆのみの湯」が二日間利用できて一人1050円と本当に安いと思います。

この時、トムラウシ登山隊の佐藤隊は苫小牧港からフェリーに乗船し一杯やるところだと報告があった。

 12日、長かった北海道も今日で最終日。このオートリゾート苫小牧「アルテン」キャンプ場はあの樽前山の南麓に位置していたんです。もう一度支笏湖へ戻り4日目に泊まる予定だったモーラップキャンプ場へ立ち寄り千歳空港へ15時30分のANAで帰ってきました。

写真:星野/文:星野