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2003年9月23日

ししがみ様を知っているだろうか?「もののけ姫」で知った方も多いかもしれないが、獅子は元々、日本では鹿の事である。もちろんニホンカモシカの事だ。山で、カモシカに出会った時、彼の凛とした姿に、神を重ね合わせたとしても不思議ではない。まさしく、その姿は山の神様の様に見える。山の一般的な野生動物だと知っている現代の我々でも、微動だにせず、じっと見つめられると、ドキッ!とするのである。

余所の土地のことは判らないが、岩手では、獅子踊りが神々に捧げる踊りである。江戸の獅子舞とは違うのである。獅子の面はもちろん、鹿を神に見立てたもので、長い角とたてがみを付けたものが一般的である。

「もののけ姫」のししがみ様も、まさしくカモシカを描いていたと思う。江戸前のライオンだか、狛犬だか判らない、獅子ではなかったはずだ。獅子舞を愚弄する気は毛頭ないが、ししがみ様はやはりカモシカが似合う。もし「もののけ姫」に出てくるような純白のカモシカがいたら、それを見た人間は、山の神様と思ったに違いない。

さて、前置きが長くなってしまった(苦笑)今日の話に移ろう。

オレが、何度も訪れている遠野地方は、岩手県では岩手山に次ぐ、第二位の高さを誇る早池峰山を抱え、早池峰山は神々の宿る山として、古来より山岳信仰の対象であった。また、猿ヶ石川の源は、早池峰山の前山、薬師岳であり、早池峰山と連なる為、やはり畏れ多き山である。

その畏れ多き山に今日も、釣りなどをしようと向かったのである。思えば、不思議な事があった。オレの住む町、北上から、東和、宮守を過ぎ、遠野の町に入ったとたん、霧に包まれたのである。霧は車にまとわりつき、オレが猿ヶ石に向かうのを阻むかの様だった。

近道をするため、とある峠道に入った。峠の頂上付近になると、霧が晴れた。いや、霧を抜けたのである。朝日刺す車から、外を眺めると、山の中腹に雲がかかった様な状態で、遠野の町並みは見えなかった。まるで、自分が、雲の上にいるようだった。オレは雲の上の人だと、一人で笑っていたのである。

しかし、それが天上界へ踏み入った証だとは、全く思わなかったのである。天上界というのも、胡散臭い表現だが、その後のオレの経験を読んでもらえば納得していただけるだろう。

いつものように、最終部落を抜け、最後の民家を後にし、林道へと車を走らせた。一応は進入禁止となっている林道だ。林道の風景はいつも通りで、先行者がいないかどうかばかり、気にしていた時だった。

前方に、白い動物が見えたので、慌ててブレーキを踏んだ。30m程離れていただろうか?ヤツはじっとをこっちを見ていた。カモシカか、ふう・・・
ん???白い???純白のカモシカ???

オレの目の前に、なんと!純白のカモシカが現れたのだ!

まさしく、「ししがみ様」だ!純白のお姿に、息が止まるほどだった。

その決定的写真が、TOPの写真だ!”
えっ?良く判らない?じゃあこれを見ろ!