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2004年9月12日

禁漁間近だってのに、ちっとも雨が降らない。雨が降らなきゃ、魚は動かない。もう一ヶ月以上釣りをしていない。いや、釣りに行こうと思って出かけたことは、何度かある。しかし、渇水の状況を見ると竿を出す意欲が失せるのだ。じゃあ、雨の日は?というと、これも釣りに行かない。オレは単独の時は雨の日は絶対釣りに行かない。怖いモン(笑)

明日も、どうせ水は無い。行っても無駄さ。そんな気持ちで土曜の深夜まで杯をなめる。そして気が付いたときは翌日の昼近くだった。

また、だらだら日曜を過ごすのか?オレは釣りをしたいのか?沢に行きたいんだろう?釣りをしようなんて思うからいけないんだ。気分転換に沢を歩きに行こう!

12時過ぎに一応、まさかの保険に釣り道具を車に載せて(やっぱり釣りじゃん!(自爆))出発する。でも、沢歩きとしても、楽しさは、水があって初めて成り立つ。魚がいようがいまいが水が無きゃだめなんだ。だから、やっぱり水が気になる(苦笑)

家から1時間ほど車を走らせると、目指すオレの沢が流れ込む本流が見える。予想通り、渇水していた。



あ〜あ、やっぱり来なきゃ良かったかな〜。こんなんじゃ、オレの沢は枯れ沢になってるぜ。いや、別に今日は魚釣りに来た分けじゃない。気分転換に沢に散歩に来たんだ。

ふと、車を運転しながら思ったのだが、オレは自宅からわずか1時間、いつでも、昼からでも、ブナの森に行ける。いつでもブナの森で遊べる事は、都会の釣り人からしたら、この上ない贅沢なんだろうなぁ。基本的にオレは家から山を見て、雨なら行かない。本流を見て渇水なら行かない。釣れる時しか行かない。それでも釣れないないならそれでいい。

今年の夏、何組ものパーティーが悪天候の中で遭難したり、進退窮まったり、命を落とした者さえいる。遡行技術の問題じゃない。天気の良い日なら、彼らもいつもの楽しい沢遊びの一つとして記憶に残るハズだった。なのになぜ?彼らの多くは、いつでも行けないから無理をする。折角計画したんだ!オレ達の技術なら大丈夫!そう思うのは解る。しかし、命に代える程の価値がブナの森にあるのだろうか?絶対に価値観を間違えている、いや、取り違えていると思うのはオレだけだろうか?

一人で、運転してるとロクな事を考えないな(笑)忘れてくれ。さて、地元も使わない秘密の尾根越えルートで1時間ほど歩くと、オレの沢だ。やっぱり、枯れてた。活気溢れる時に比べると水嵩は30cm程低い。



こんなんじゃ、魚は動かねぇ!
でも、意に反して、チビ達が威勢良く走る。
散歩に来たつもりだったが、魚を見ると、やはり釣り師に変わってしまう。チビさん達には用は無い!いつも悠々泳いでるおめぇ達の親はどこに行った?

ここは、遡上止めの滝上だ。あれほどいた型揃いの岩魚たちが消えるわけはない。確かに、かろうじて型モノ2匹、尺と7寸が釣れたが、それっきりだ。渇水の時は、毛針がいいという。即席テンカラにしてみたが、6寸が釣れただけ。毛針なら釣れるというわけでもなさそうだ。

ならば、トンボはどうだ?中型が寄ってきたが、反転して帰ってしまう。

どうやら、仕掛け云々の話ではなく、魚たちの食い気がないようである。まあ、こんな時は当たり前なのだが・・・。考えてみれば昼の3時だ。ふつう喰わねぇか(笑)いや、源流部ではそんなことは無いんだよな。ここでは、過去、昼過ぎでも大釣りしてるしな。

ある処でイワナが2匹ほどのんびり漂ってるのが見えた。餌を落としても、見向きもしない。そのうち、岩陰に隠れてしまった。

突然、こいつらが隠れているところを見たくなった。隠れた場所にデジカメを沈める。慌てた岩魚たちが暴れだした。ものすごい数だ!そのまま、じっとしていると、また岩魚たちは岩陰に集まりだした。1,2,3,・・・目視できるだけで7、8尾はいる。夢中でシャッターを押した。



こんなにいるんだ。一つの溜まりでこれだけいるって事は、この沢には無数の岩魚たちがいる!たかが、素人釣師が沢で1匹2匹釣れた事で、この沢には絶滅寸前の貴重な天然イワナがいます!大事にしましょう!なんて偉そうに言ってる事がちゃんちゃらおかしいぜ!!けっ!

オレはイワナ達がそう言ってるように思えた。どうやら沢の主には、まだまだ、会えそうにもない。でも、ココに通い詰めてから、初めて、イワナ達が少しだけ、本心を見せてくれたような気がする。

「おめぇ、何遍もココ来るから、ちっと教えてやるヨ。おめぇは何も解っちゃいねぇ!沢の主に会うなんぞ100年早い!!」
って・・・

それも、ちゃんちゃんらおかしいか(笑)

(完)