葛の葉



風に現わして  この内が

どうか その胸に届くよう 願いました

秋月に隠れては 一歩

細りゆく 体を  使わしましょうか



遥か あなたは  今 何を?

甘い夢路か ゆゆしき愛か。

もしも  枯れ野に 捨てるなら

 拾い上げて…祈りますから



花が 季節に微笑む中で

この身は すでに 夕映えすらせず

今はただ  あなたのもとに残した私が

その首に手をかけてくれることだけを

 想い続けています。



ああ すじる心は そして強く

撓う萌え木を 夢に見るけれど

去る時におびえ 緩やかに

千切れるでしょう… 音もたてず…



花が 季節に微笑む中で

この身は すでに 夕映えすらせず

冬運ぶ風に 返された

葛の葉を ただ  噛み絞めるばかり

そして 今  あなたのもとに残した私が

その首に手をかけてくれることだけを



 想い 続けて います…。


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作品NO72★2002年11月27日★詞のノートより

古典の授業が大好きでした。
古語辞典を眺めながら 作った詞です。

葛の葉の花言葉は 恨み。

すじるっていう漢字 手書きパットでも出てこなかった…捩る(ねじる)の大を犬にした漢字です。
撓うは「しなう」と読みます。

歌にはし辛いけど 個人的には作品的で気に入ってたり…
古語の意味 間違って使ってたらゴメンしゃい。


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