また 手首を切った  薬もたくさん飲んだ  だけど眠れない

夜明け前に見る  浅い夢の中でも  貴方は幾度となく 微笑んで

私は 通る人に気づかれないように  下を向いて 泣いている



雨降る空に 月は隠れても   光の幻は そこにいて

尚  こぼれる雫に  わずかな灯を ともす

歩き出そうとする私を  止める私

どちらが 悪いだなんて  君は 言えるのですか



黒い影  橙の空  青い果て   幼い愛の結末も いつしか

過去になるのでしょう

後悔して

叫んで

泣く

この  今日の日も  いつしか

忘れることが  できるでしょう



長い髪  鎖をあみこんで 肩にゆれては

秋にさしかかる風を  いっぱいに感じている

明日 終わる世界なら  両手をひろげて 飛ぶこともできるけれど

なつかしい においのする風



まだ  終わらないと  つげている




15の歳。らくがきちょうから。


――― 長い時の鎖 ―――

一番初めにある同タイトルの詩で らくがきちょうを書き始めて
この詩で 一冊終わらせました。


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