機関銃といっしょに


君と私はいつも誰かを傷つけて歩いてる。

ある日のカードゲームに機嫌を損ねた君の機関銃は店中を打ち抜いた
その時も隣にいた私。
私だけは君の弾に死なないから 今日も笑っていられる

君と私はいつも誰かを傷つけようと必死になっていて。

だってあの人も武器を持っているから
そう頭に叩き込まなきゃ
生きてこれなかったんだもの。
やられる前にやれ
そう指令する頭の声に従順な私達は正しいと信じてるんだ

いつまで何処まで
この機関銃といっしょに歩けるだろう
売り払った車のトランクに染み付いた無数の血の匂いは
誰にも気付かれないまま。
「気付いて欲しかったね」
君はそう言って 私に笑いかけた。

「そんな覚悟なの?」
私はそう言って笑いながら 銃口を彼に向けた。
私の弾で 彼は死なないと知っていたし 信じていたから。
ほんの些細な冗談が 真実に成って
私の機関銃の音は 酷く黎明な音を響かせて君を殺めた

私は信じなかったんだろう
君の血潮を浴びながら まだ笑ってた


私は独りになって

まだ誰かを捜してる?
一緒に武器を振り回してくれる誰かを…
私の武器で死なない誰かを?

S&Wで私を打ち抜いて
可笑しそうに笑った人間に何度でも。
サバイバルナイフが例えこの首深く切り付けて 
揚がる筈の断末魔が聞こえずに怯えるあの子に何度でも。
闘い続けて生きる世界の中で
私と同じ
機関銃を持ってる君が死んでから何度でも。


本当は


…あの時私も気付いて欲しかったよ…

墓前にダイアモンドリリィを沿えて
もう何年前になるんだろう
やっと君の前で
泣けるようになったね
やっとこの掌で 誰かを血塗る事も無くなったね

誰かの武器が 泣きながら笑う私を後ろから貫いた。



2005年3月5日即興詩*Sea-la*