16の放課後



いつもと同じ 帰り道のはずだった

胸いっぱい つめ込んだ 薬のにおいと

ハナニラの花さえ 見つけなければ



ひとりぼっちなわけじゃなくて

みんなといる中で 笑えないだけ

たった それだけなのに

わたしは 何かを置いてきてしまった?



結局 人はそれを ひとり と呼ぶかしら



理解されない傷みをかかえて

わけのわからない言葉をつづり

気の狂れた 孤独やでも

別にかまわないの

風にゆれる 草

すてきね と言える様に育ちたかったから

何度でも 起き上がった



だけど

もうおしまいにしよう



世界は 変わらずに廻って

この花の種が 幾千にも咲くように

願うからこそ   つみ取らずにいくよ


16の歳 らくがきちょうより。

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