「湘南水交会 潜水医学実験隊を研修」

湘南水交会(清ア忠圀会長)は10月7日(月)、横須賀基地(田浦地区)の艦艇部隊研修として、久里浜から移転が完了し、最新鋭の装備を新装した潜水医学実験隊を研修した。当日は晴天にも恵まれ、100名を超える会員が参加した。

当日午後第2術科学校に集合した会員は、まず海上自衛隊と艦艇機関の歴史を展示する「海上自衛隊創設史料室」「海軍機関術参考資料室」を見学した。見学を終えた会員からは、「こんな立派な展示物や資料はもっとゆっくり見たい」と要望があり、事前連絡でいつでも見学できることを説明すると、「友達を連れてまた来ます。」と海上自衛隊への関心の高さに驚かされた。その後、マイクロバスで潜水医学実験隊に移動して、大講堂においてスライドを見ながら概要説明を受けた。潜水艦からの脱出訓練や安全に長時間潜る「飽和潜水」技術では、450メートルという世界トップレベルであると説明されると、海上自衛隊の技術力の高さに驚きの声が上がった。

その後、4組のグループに分かれて、深海潜水訓練装置、高気圧酸素治療装置、水流装置付き11メートル常温水槽(プール)、各種加圧・減圧装置等を研修した。各研修場所では隊員の分かり易い説明に、会員からさまざまな質問が飛び出したが、隊員のテキパキとした対応に和やかな内にも貴重な研修ができたと大好評だった。特に高気圧酸素治療装置は生活習慣病治療にも使えると説明すると、「このような装置は各病院にあれば良いのにあまり聞かないのは何故ですか?」と質問され、「装置も高額で維持費もかかるため、病院の利益にならないので置かないと聞いている。」との回答に「やっぱりそれができるのは自衛隊しかない。」と改めて納得した様子だった。

 部隊研修を終えた会員はその後、新厚生センターの多目的ホールに移動し、第2術科学校長の下薗海将補から「海上自衛隊の創設から今、そして」と題して、約1時間の講話と質疑応答が実施された。講話の前半では下薗学校長が、これまでに研究した海上自衛隊の創設から現在に至るまでの詳細な説明に会員は熱心に聞き入っていた。後半は、日本周辺を取り巻く厳しい安全保障環境について、周辺国の過去の歴史から分かり易く説明され、海上自衛隊は今後も更なる発展と活躍が国民から求められており、指揮官も隊員も一丸となって頑張っている海上自衛隊の姿が紹介された。最後の質疑応答では、先輩からの厳しい質問に、学校長として隊員教育に熱心に励んでいる姿勢も示され、先輩から後輩に海上自衛隊の伝統は確実に継承されていることが良く理解できた。

1730から新厚生センターの「華の舞」で懇親会が行われ、会員のほか、部隊側から中田横須賀地方総監部幕僚長、糟井護衛艦隊司令部幕僚長、岡掃海隊群司令、下薗第2術科学校長、平田横須賀病院長、高橋自衛艦隊先任伍長、吉田護衛艦隊先任伍長、坪内潜水艦隊先任伍長等、横須賀水交会副会長等多数の参加が得られた。

始めに清崎会長の挨拶、続いて松岡幹事長からの来賓紹介後、来賓を代表して講話を務めた下薗第2術科学校長からご挨拶を頂き、光中副会長の乾杯の音頭により歓談に移った。懇親会では最近の海上自衛隊の活動や各種のエピソードなどの話題に花が咲くとともに、会員となった先輩と現役、そして会員相互の旧交を温める歓談に笑が絶えなかった。

今回初めて参加した海上自衛隊ファンの女性会員も多く、現役海上自衛官と記念写真を撮る光景も多く見られ、「普段絶対見ることができないものを見せてもらって、また普段滅多に会えない自衛隊の偉い人たちに会えて感激しました。友達に自慢します。」と嬉しそうな会員の姿に勇気付けられた。新厚生センターの「華の舞」での初めての懇親会も、参加された会員及び部隊側ともに和気藹々とした雰囲気の中で繰り広げられ、午後7時、湘南水交会本多一雄副会長の中締めで盛会のうちに懇親会は終了した。

本部隊研修に際して、多大なるご支援を頂いた関係各部隊には心から感謝申し上げます。

(高鹿幹事・記)

   

 

 
 
                                (星担当幹事 撮影)