「湘南水交会、第13次海賊対処派遣航空隊帰国を出迎える」

 1018日(金) アフリカのソマリア沖アデン湾における海賊対処のため、ジブチ共和国に派遣されていた第13次派遣海賊対処航空部隊(P−3C2機)が、武田防衛副大臣、松下自衛艦隊司令官はじめ隊員、家族、周辺地方自治体関係者及び防衛協力諸団体等が出迎える中、海上自衛隊厚木基地に帰国した。湘南水交会からは、清ア会長はじめ、古賀、田中両副会長等11名が参加し、無事の帰国を喜ぶとともに、隊員の労をねぎらった。

海賊対処行動部隊(艦艇部隊を含む。)の行動するソマリア沖・アデン湾は、アジアとヨーロッパを結ぶ海上輸送の大動脈であり、毎年約20,000隻の船舶が通過し、この内の約1割が我が国に関係する船舶だと言われている。

我が国は、この地域に海賊被害が多発していることに鑑み、平成21年成立の海賊対処法に基づき、護衛艦2隻及びP−3C哨戒機2機を継続的に現地に派遣し、船舶の安全な航行に大きく貢献している。

 今回帰国した第13次隊(海自隊員約110名、基地警備の陸自隊員約80名の総勢190名)は、本年6月5日に出国し、約4ヶ月にわたり航行船舶が海賊被害に遭うのを防ぐため、アデン湾を上空から監視する任務に就いていた。この間、外気温が50度以上にもなるジプチ共和国でも一番厳しい環境の中、73回、560時間に及ぶ飛行作業により、570隻にも及ぶ海賊船や不審船を発見し、船舶護衛中の派遣護衛艦や各国の軍艦及び航行する船舶に情報提供を行い海賊活動の極限に努めた。

 帰国行事では、派遣部隊指揮官山形文則1佐が武田良太防衛副大臣に対し「任務を完了し、帰国致しました。」と報告、防衛副大臣から「全員無事に帰国したことを心からうれしく思う。日本の行動は、各国から高い評価を受けている。自らの成し遂げた任務を大いに誇りに思ってください。」と訓示しその労をねぎらうとともに、防衛大臣からの第1級賞状が伝達された。最後に松下自衛艦隊司令官の訓示があり帰国行事は終了した。

出迎えていた家族と4ヶ月ぶりに再会した隊員は、緊張から解放されたのか、安堵した表情を浮かべ無事の再会を喜び合っていた。しばらくはゆっくり疲れを癒し、また新たな任務や訓練に臨んでもらいたい。

 帰国行事終了後、ターミナル会議室にて今次派遣部隊の4か月の活動状況、基地施設等の説明が写真を使い行われ、改めて現地の緊張感と任務遂行のご苦労がひしひしと伝わって来た。なお、ジプチでは寄港した遠洋練習航海部隊(9月/15日〜17日)との交歓も行われた模様である。
                                         (小松担当幹事 記)


 

  

 

                                      (星担当幹事 撮影)