「史跡巡りの会」JAL羽田整備工場を研修』

6月17日(火)東京モノレールの「新整備工場」駅の近くにあるJALMIビルを会員17名が訪問した。最初に3階の会議室でレクチャーを受けた後、整備場を見学した。1棟あたり広さ23,000uの格納庫が2棟並んでおり、約千名の航空整備士等のスタッフが24時間態勢でJAL機の点検・整備に従事しているとのことである。

次に、航空機の主翼に発生する揚力の働き等、航空機の飛行原理、ジェットエンジンの仕組みのほか、JALの主要機であるボーイング「747−400」の機体構造及びチタン合金、カーボン等、使用素材についても分かり易い説明を受けた。 

1903年、米国のライト兄弟が12馬力の複葉機で59秒間、260mの初飛行に成功してから105年、航空技術は飛躍的に発達して、「747」は約400トンの機体を巡航速度900km/hで12,300km飛行させるハイテク機となった。

2棟の格納庫には、ジャンボ機が4機格納できるが、当日は1機だけ、Aチェック(飛行時数500時間ごとに10人のスタッフによる8時間作業)が行なわれていた。一番大掛かりな整備はM整備で、4〜5年(飛行時間:16,000時間)ごとに約百人のスタッフが25日間かけて、徹底的な分解・点検を実施するそうである。ボーイング747は、約600万個の部品で構成されており、部品は、格納庫に隣接した部品倉庫からコンピューター操作によりベルトコンベアで作業拠点まで搬送される。見学通路のそばには、巨大なタイヤが山積みされていたが、ジャンボ機には直径1.2mのタイヤ(乗用車の2倍)が18本装備されているとのことである。その他、枚挙にいとまが無いほど、旅客機についての知識を得ることができた。

ちなみに、飛行中の機内の与圧は0.8気圧で、地上の1.0気圧より低いため、アルコールを摂取したときの酔いは早く、血中濃度も高くなるので控え目が肝要とのことである。最後に、「747」を背景に全員で記念写真を撮って2時間の研修を終えた。

                           (軽部会員 記)