神雷部隊慰霊祭を挙行

  湘南水交会は、令和6年3月21日(木)13時30分、北鎌倉の建長寺正統院において「神雷部隊慰霊祭」を執り行いました。

近年、新型コロナウィルス感染症の影響で、極少数の役員のみが正統院に集まって実施せざるを得ませんでしたが、昨年5月に同感染症が5類に移行したことから、建長寺関係者のご理解のもと、今年度の慰霊祭は、神雷部隊隊員のご遺族等関係者皆様にもご参列を頂く平成30年度以前の形で挙行することができました。

突然の雷雨などのあった前日とは打って変わり、穏やかな春の陽射しの中、足立尚史様をはじめとする神雷部隊ご遺族・関係者の皆様や、(公財)特攻隊戦没者慰霊顕彰会の鮒田英一理事などをお迎えし、湘南水交会の有志会員等を含む34名の参加者の思いを神雷部隊829柱の英霊にお伝えすることができました。

 慰霊祭は「海ゆかば」が流れる中での「黙祷」に始まり、執行者である湘南水交会眞木会長の「追悼の辞」、正統院の雪(すすぎ)ご住職・副住職の読経の下で参列者の焼香および拝礼を行い、79年前、大空に散華された英霊をお慰めしました。

慰霊祭の後は、場所を正統院本堂に移し、ご住職・副住職にもご臨席を頂いて茶話会を行いましたが、会の中で本慰霊祭を企画担当した渡邊企画総括幹事による神雷部隊の記録(桜花初出撃の様子)が朗読され、参加者一同、その壮絶な戦いを瞼に描くとともに、散華された英霊の思いに報いるためにも、我が国の平和を築く努力をこれからも怠らぬことを誓いました。

慰霊祭の実施にあたり、多大なご支援を頂いた正統院の雪ご住職をはじめ、建長寺の皆様、ご参列を頂いた皆様に改めて感謝を申し上げますともに、湘南水交会はこれからも先の大戦において祖国の礎となられた英霊のお姿とその思いを忘れることなく次の世代に語り継ぎ、慰霊を続けてまいります。 (岡田広報担当幹事  記)

【参考】

「神雷部隊」とは、大東亜戦争における戦局が厳しさを増す昭和19年10月、ロケット特攻兵器「桜花」、その母機である一式陸攻と掩護戦闘機により編成された海軍第721航空隊の別称です。

「神雷戦士の碑」は、昭和40年当時、元隊員で建長寺正統院住職であった竹谷行康氏(一飛曹)と元隊員のご尽力により同院墓地の背後にある洞窟の中に建立されました。以後この慰霊碑は正統院住職により守られてきましたが、平成5年には、「桜花」による特攻に加え、映画「永遠の0(ゼロ)」でも描かれた721部隊の爆装零戦による特攻等を含め、神雷部隊の戦没者829柱すべての氏名及び出撃年月日、出身県名等が彫りこまれた現在のステンレス製の碑に改修されました。

本慰霊祭は、鎌倉水交会が昭和48年、総会を正統院で開催したのを機に、最初の神雷部隊特攻が行われた昭和20年3月21日に因んで、毎年3月21日に挙行するようになり、平成14年、鎌倉水交会が湘南水交会に大同合併した以後は湘南水交会が受け継いで実施しているものです。


  

 

 

  (岡田広報担当幹事 撮影)