「第45回特攻隊全戦没者慰霊祭」参列

令和6年3月23日、「第45回特攻隊全戦没者慰霊祭」が公益財団法人 特攻隊戦没者慰霊顕彰会(藤田幸生会長、岩崎茂理事長)によって執行され、水交会湘南支部(湘南水交会)から眞木支部会長及び遠藤智惠子会員が参加しました。

特攻隊戦没者慰霊顕彰会は、昭和27年5月、及川古志郎元海軍大将、河辺正三元陸軍大将等を発起人として、音羽・護国寺で特攻平和観音像を造立したことに端を発し、昭和57年9月、竹田恒徳元宮様を会長にお迎えして全国的な組織となり、先の大戦において亡くなられた特攻隊戦没者を慰霊顕彰するとともに、尊い命を捧げられた特攻隊及び特攻隊員の史実を伝え日本の恒久平和と発展を目的とした公益財団法人です(同会HP参照)。

当日は、靖國神社参集殿に集合し、1100から慰霊祭、献花及び直会が行われました。

先ず拝殿及び本殿において慰霊祭が行われ、元海上自衛隊東京音楽隊員であった堀田和夫氏とそのご令嬢 町ともみ氏によるトランペット演奏に合わせて国歌斉唱、靖國神社神職による修祓(しゅばつ)、献饌(けんせん)、祝詞奏上(のりとそうじょう)の後、岩崎理事長による祭文奏上(さいもんそうじょう)が行われました。                                注1:修祓(しゅばつ:神様をお招きする前に心身の罪穢れを祓うこと)     注2:献饌(けんせん:お招きした神様に祭壇のお供え物を食べて頂く儀式)

祭文では、関大尉以下5名の敷島隊がレイテ沖の米艦艇に初の特攻攻撃を実施し散華されてから今年で80年を迎え、大東亜戦争末期の我が国存亡の時に際し、家族、ふるさと、そして日本をまもるために、日本人の持つ崇高な「利他」の精神をもって自らの身を賭して散華された特攻隊員に対し感謝と敬意を捧げるとともに、英霊が示されたこの精神こそ国を護り、国を興す底力であり、現在の平和で繁栄した日本があることに改めて感謝申し上げるという趣旨を奏上されました。

その後、一誠流 竹内一香氏及び安藤韶盟氏(龍笛)による「献吟」、ソプラノ歌手 伊吹笑美子氏による「献歌」(「ふるさと」、「さくら」)並びに全員斉唱(「同期の桜」、「海ゆかば」)が行われた後、二組に分かれて昇殿参拝、玉串奉奠(たまぐしほうてん)、黙祷を行い慰霊祭は終了しました。

続いて遊就館横・特攻勇士之像前において、代表者による献花式の後、靖國会館に移動して「直会」が行われ、村田信昌靖國神社権宮司の献杯の後、参加者それぞれに英霊に思いを馳せた懇談が行われ、最後に英霊に届ける気持ちをもって前述の伊吹氏が追悼歌(「荒城の月」、「君が代」)を、総員が「海ゆかば」を斉唱して会は終了しました。

今年は3月に入ってから寒の戻りがあったため、例年この時期には八分咲きから満開を迎える靖國の桜も殆ど蕾の状態で、またこの日は朝から雨のそぼ降る中、一層真冬の寒さが戻った生憎の天気ではありましたが、行事の要所要所では雨が止むなど、在天の英霊のご加護とも感じる事象もあり、冷気に晒されたことで心地良い緊張感をもって身の引き締まる思いの中、只々祖国の安寧と繁栄を願って尊い生命を捧げられた英霊に尊崇の念を捧げる機会を得ることができ、大変清々しく、心落ち着く時間を過ごすことができました。   (眞木支部会長 記)

 

<追記:献吟(吟:竹内 一香、笛:安藤 韶盟>

第二十二振武隊 知覧発進 西長 武志 作               (昭和二十年四月六日沖縄本島付近で戦死)

とこしえに皇国(みくに)の栄祈りつつ 桜の花と共に散りなん

 

菊水二号第4神雷桜花隊 鹿屋発進 富内 敬二 作          (昭和二十年四月十四日徳之島東方の機動部隊で戦死)

身はたとへ南の空に朽ちぬとも やがて九段の花と散るなん


  

   

  (眞木支部会長 撮影)