砕氷艦「しらせ」帰国行事に参加

令和6年4月8日()、海上自衛隊横須賀基地において、第65次南極地域観測協力に従事した砕氷艦「しらせ」の帰国行事が行われ、湘南水交会から眞木会長が参加しました。

当日の朝は霧のため入港作業は慎重に行われたとのことでしたが、式典中は予報に反して雨も降ることなく、満開の桜のもとで、鬼木防衛副大臣、地元横須賀に所縁のある政治家、支援団体等の来賓、酒井海上幕僚長、齋藤自衛艦隊司令官等の在横須賀の指揮官、横須賀の上曹会等の現役自衛官及び「しらせ」乗員のご家族など、多数の参加者が「しらせ」の無事の帰国を歓迎しました。

今回の協力活動に参加した艦長 齋藤 一城(さいとう かずき)1等海佐以下乗員約180名は、昨年11月10日に横須賀を出港した後、151日間(この内、南極圏※99日間)、総航程18,000マイルを行動し、約80名の観測隊員等及び約1,160トンの物資を昭和基地に輸送し、極寒の地における世界的に意義のある観測の継続を支えるとともに、艦上及び野外観測、基地設営等の多岐にわたる支援作業を行いました。(※南極圏とは、北緯66度33分以南の地域であり、夏には白夜(日が沈まない状態)になることがあります。)

帰国行事では、防衛副大臣に対して齋藤艦長による帰国報告に続いて、防衛副大臣及び統合幕僚長(運用部長代読)による訓示、海上幕僚長慰労の辞があり、また、統合幕僚長から「しらせ」の任務完遂の功績に対して表彰状が授与されました。

地球温暖化・気候変動が世界共通の課題となっている昨今、65年以上の歴史を有し着実に成果を積み重ねている我が国の南極地域観測事業は、我が国のみならず全人類にとって意義あるものとなっています。この観測活動は「しらせ」の支援無くしては達成できないものであり、極寒の地という極めて困難な状況下にあって、周到な準備のもと、多岐にわたる任務を限られた期間内に、一人のけがもなく達成したことに対して異口同音に賛辞が送られました。また、約5か月の長きにわたって隊員の留守を支えたご家族に対して、それぞれの立場から感謝の言葉が伝えられ、式典は終了しました。

困難な任務を成し遂げた乗員に対して敬意と感謝の念を抱くとともに、暫くは長期にわたって離れていたご家族との団欒を含めてしっかりと休養をとり、次の任務に備えてもらいたいと願いつつ会場を後にしました。 (眞木会長 記)


    

     

  (眞木会長 湘南水交会KM会員 撮影)