平成21年度自衛隊観艦式

10月25日(日)、自衛隊記念日中央行事の「平成21年後自衛隊観艦式」が相模湾で実施された。昭和32年以来26回目で、防衛省への以降後としては初めての観艦式である。観艦式には、艦艇40隻、航空機31機、人員約8,000人が参加したが、あいにく前線の影響で、小雨ながら雲底の低い悪天候で、観閲飛行の一部は中止された。

 観閲艦「くらま」は、午前9時、北沢防衛大臣、榛葉副大臣、楠田政務官、中江事務次官、折木統合、赤星海上、火箱陸上、外薗航空各幕僚長を始め、国会議員など招待者400人を乗せ横須賀を出港した。政権交代を受け、議員は圧倒的に民主党が多く24人、自民党議員の乗艦者は1名で、改革クラブ、新党日本、新党大地と同じであった。

この日は東アジアサミットに出席の鳩山総理大臣に代わり、首相臨時代理の菅副総理が、三浦半島沖でSH-60Kにて「くらま」に乗艦した。その際の観閲官に対する栄誉礼・儀仗は、女性隊員永田恵2尉が、女性隊員では初めて儀仗隊長として指揮を執った。

観艦式は、午後12時、雨はほとんど止んだが、北北東の風14m、気温15度、風浪(波)3、うねり1、視界15kmと、肌寒く、近年にない悪天候下での実施となった。

受閲部隊は、「あしがら」を旗艦とし、最新のヘリ搭載護衛艦「ひゅうが」、ソマリアから戻った「さざなみ」、最新型潜水艦「そうりゅう」などが続き、最後は海上保安庁巡視船「やしま」が勇姿を披露した。

観閲飛行では、P-3C哨戒機、新型救難飛行艇US-2MH-5E掃海ヘリなどが上空を通過、陸自ヘリ団のCH47J輸送ヘリ3機もMH-5Eに続いた。

各艦艇は回頭して、訓練展示海面に移動し、「はたかぜ」による祝砲の後、「ゆうべつ」が対潜ロケット弾を発射、潜水艦は浮上・潜航を披露し、「ひゅうが」はヘリの発艦を展示し、最後にエアクッション艇2隻と、ミサイル艇が40ノット(約74キロ)の高速で観閲部隊を追い越し、IRデコイを空に発射して、走り去った。

 航空部隊は、US−2が超低空飛行、P-3Cは対潜爆弾投下とミサイルを欺瞞するIRフレアーの発射で展示を終えた。

 この後、菅副総理が、「グローバル化が進展する中、自衛隊の活動の場は、海外に広がっている。わが国が長く平和と繁栄を享受できるよう、使命を深く自覚し、任務に精励して欲しい。」と訓示された。副総理は、午後2時前、ヘリで離艦した。

 各艦は、それぞれ音楽演奏、ラッパ吹奏などを行いながら、4時過ぎそれぞれの指定港に帰港した。

 この日は約20カ国の武官35人が乗艦し、内外の記者145人が取材し、21日を23日の予行を合わせると総計約2万6000人が観艦式を見学した。

 最後になりましたが、湘南水交会会員の皆様方に対しまして、観艦式(予行を含む。)に乗艦して頂く機会を満足にご提供できなかったことを心よりお詫び申し上げます。
 今回の観艦式は、規模として例年の3分の2程度であり、受閲艦にも乗艦して頂く配慮がなされたものの、関連団体等に対する乗艦券の配布は基本的には得られず、役員総員ではがきを多数投函して、乗艦券の確保に努めましたが、観艦式予行の10日前で10枚にも満たない乗艦券の取得状況でありました。
 また政権交代のため、観艦式実施の決定が遅くなり、間際になって得られた乗艦券の配布等にも時間的余裕がなく、皆様への配布ご案内に限りがございました。

 次回3年先のことは、実施も含めて未定のことゆえ、鬼も笑いませんでしょうが、会員皆様におかれましては、乗艦希望をされる場合は、是非はがき等によるお申し込みで応募して頂くことをお忘れのないよう、今からお願いする次第であります。ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
                                    (星常務理事 記)

















                           (中村理事長、古賀理事、星常務理事 撮影)