砕氷艦「しらせ」予定を早め帰国!
第52次南極地域観測協力を行っていた海上自衛隊砕氷艦「しらせ」(艦長:中藤琢雄1等海佐以下約180人)は4月5日、146日ぶりに横須賀基地に帰国しました。その出迎えに、湘南水交会からは清崎副会長、松岡幹事長、宮浦担当幹事3名で参加しました。
当日、「しらせ」は災害派遣中の補給艦「おうみ」の入港作業等もあり、計画より相当遅れ午前9時50分吉倉岸壁に接岸しました。当初は4月10日に東京・晴海埠頭に帰国予定でしたが、今次東日本大震災の支援活動に当たるため帰国を早めたものです。このため、例年行われていた帰国行事も取り止められ、音楽隊の演奏はもちろんのこと、乗組員家族の出迎えもなく、粛々と帰国しました。
なお、部外からの出迎えは、我が湘南水交会と横須賀水交会の会員約10名ほどでした。接岸後、艦長以下乗員は岸壁に降りることなく税関の検査を受け、この後、修理までの間、震災対処のため待機するそうです。
写真は、それぞれの旗を立て「しらせ」を出迎える湘南水交会及び横須賀水交会会員。接岸中の「しらせ」。喫水線付近が相当汚れており、今次行動の厳しさを物語っています。
「しらせ」の今次行動の概要は以下のとおりです。
22.11.11(木)東京・晴海出国
25(木)フリーマントル入港(観測隊員乗艦)
30(火)フリーマントル出港
12中旬 氷海進入
23. 1. 1(土)昭和基地沖到着
2. 1(火)越冬隊交代
3月上旬 氷海離脱
3.18(金)シドニー入港(観測隊員退艦)
20(日)観測隊員退艦
22(火)シドニー出港
4. 5(火)横須賀港帰国
総行動日数:146日
南極圏行動日数:99日
総航程:約20,000マイル
ラミング航行(後進離脱後に助走して氷盤に再突入し砕氷する航法):3,248回
(宮浦担当幹事 記)
後日(4月18日)、宮浦担当幹事、「しらせ」訪問
艦長から、エピソードとして、通常豪州から昭和基地に向かう際には海が荒れるので、乗艦した観測隊員を相当脅したので すが、今次行動では何故か平穏な航海で拍子抜けしたということ。また、温暖化の傾向にもかかわらず氷は非常に厚かった そうです。その影響で、海に餌を獲りにいけないペンギンが子育てを諦め、放棄された卵が多数あったとのことです。だからと いって、ペンギンが絶滅するわけでもないようですが・・・等々の話がありました。
(宮浦担当幹事 記)
(宮浦担当幹事 撮影)