前半開始早々の5分、中盤の底から出たロングボールを左サイドのゴールライン際で受けた#10山根が、#18江後にパスを送る。パスを受けた#18江後がゴール前へセンターリング。そこへ走り込んできた#22増本が、頭で押し込みガイナーレが先制する。その後も前線から激しくプレスをかけ、境高校にスペースを与えない。ボールを奪うと、左サイドを中心にサイド攻撃を仕掛け、境高校ゴールを幾度となく脅かし続ける。『これは、準決勝の再現か?』などと思ってしまった。しかし、決定的なチャンスを何度も作るのだが、オフサイドに引っ掛かったりシュートが枠に飛ばないなど、なかなか追加点を奪う事が出来ない。
対する境高校は、積極的に前線からプレッシャーを掛けてくるのだが、如何せんボールを奪う事が出来ず、スピードのある1年生2トップを活かす事が出来ない。膠着状態(と言ってもボール支配率は圧倒的にガイナーレなのだが...)が続き、時間だけがどんどん過ぎていく。結局、いつ追加点が生まれてもおかしくない状態のまま1-0で前半終了。
前半なかなか追加点が奪えなかったのだが、後半開始早々の47分#17実信からのパスを受けた#18江後が、4人のDFのどまんなかを強引にドリブル突破(上の写真参照)!!そのままGKと1対1になると落ち着いてゴールに流し込み、待望の追加点を奪う事に成功する。(ホント、呆れるくらい素晴らしいゴールだったなぁ。)しかし、『これでゴールラッシュが始まるか?』などと思ってしまった自分が情けない.....。その後は、前半と同じように膠着状態へと....。そして61分、この状況を打開すべく#4木下に代えパスセンスのある#14堀を投入する。境高校の足が止まりだした事に加え、パスの出し所が増えたガイナーレは、さらなる攻勢をかけるのだが、2トップを残し、ほぼ全員が引いて守る境高校ゴールをなかなかこじ開ける事が出来ない。
71分には、再三のオーバーラップにより疲労の色が見えていた#3山村に代え#32下屋敷を投入(これはセットプレーでの得点を狙っての事かも知れない)。83分にも#33中垣に代え#24小林健を投入。この直後試合が動く事になる。ゴールキックからのこぼれ球を奪った境高校が右サイドに展開。そして、途中出場ながら良い動きを見せていた林原がゴール前へア−リークロス。ゴール前には2トップが走り込むのだが.......。そのクロスボールは、アウト気味に掛かっていたのか選手の予想に反しゴールに向かって飛び、必死に手を延ばすGK#37三好の上をふわっと越えガイナーレゴールに吸い込まれた。これで2-1と1点差に。これで息を吹き返した境高校。今までわざと休んで体力を温存していたんじゃないか?と思ってしまうくらいにDFラインを上げ、再びプレッシャーを掛けてくる。その中でもガイナーレが攻勢に出る事もあったのだが、ロスタイム(2分)に入った辺りから境高校が猛攻を見せる。セットプレーから何度も決定的なチャンスを作られてしまう。かなりヒヤヒヤしたが、DF陣が身体を張ってしのぎきり辛くも2-1で勝利した。
〜戯 言〜
う〜ん。とにかく試合内容は圧倒的にガイナーレが支配していた。ボールもほとんどさわらせていない。(境高校のシュートは2本。)しかし、結果は2-1と僅差の勝利。境高校の身体を張った守備を誉めるべきなのだろうが、「なんだかなぁ.....」って感じだ。連戦の疲れもあると思うし、その中で勝った事、天皇杯出場を決めた事は、素直に喜ぶべき事だと思うのだけれどなぁ。しっかし、なんだか微妙な感じだし、率直な感想を述べるとするなら「あんまし面白みの無かったゲームだった。」って所か。たしかに、得点シーンは素晴らしかった。得に2点目の江後の強引なドリブル突破は「鳥肌」ものだったんだが、それ以外は、綺麗に繋ごうとし過ぎていたのか、いまいち迫力に欠けていた様にも見えた。