前節、今期の開幕戦を逆転勝利で飾ったガイナーレ。今節は、開幕2連勝を賭け、昨シーズン10位の流通経済大学をホームのバードスタジアムに迎えての一戦となる。この日は、朝方まで雨が降り続き、気温も上がらず悪コンディションが予想された。観客動員にも少なからず影響を与えたと思われるが、とりあえず最低限の目標である「3.000人」を超える3.066人のサポーターがガイナーレの開幕戦を応援する為にバードスタジアムに集まった。期待されたDFの#30小村は、開幕戦で負った負傷の為ベンチ入りせず。さらに、決勝の逆転ゴールを奪ったMF#9ハメドが出場停止。その他にも、怪我人が多く居るようで不安要素の多い中のホーム開幕となった。
前半、中盤からの早いチェックと両サイドからの攻撃が機能し、良い形でフィニッシュまで持って行く等、ガイナーレが主導権を握る。その後、一旦ゲームが落ち着いて拮抗した展開となる。先制点が生まれたのは31分、GK#21修行のキックを#27釜田が相手選手と競り合いヘッドで前線に繋げる。そのセカンドボールを#11秋田が、相手DFに競り勝ち頭で絶妙な位置に落すと、走り込んだ#27釜田がダイレクトで右足を振り抜く。右足から放たれたシュートは、相手GKの指先をかすめてゴール右隅に突き刺さった。この先制点で、勢いを取り戻したガイナーレは、何度となく流通経済大学ゴールを脅かす。そこで得られたFK、CKは、得点にこそならないものの#31尾崎が精度の高いキックを連発。そしてむかえた41分、その#31尾崎が風を計算に入れていたというキックで、左CKを直接ゴールに突き刺しリードを2点とする。
後半に入っても#31尾崎からのセットプレーが大きな武器となり、流通経済大学ゴールを脅かす。流通経済大学のDFラインがプレッシャーをかけるとバランスを崩すのでフリーでシュートを撃つ機会が増える。しかし、シュートが枠を捕らえられなかったり、相手GKの攻守に阻まれたりでゴールを奪う事が出来ない。駄目押しゴールが生まれたのは78分、左サイドで#11秋田が倒されてFKを得る。キッカーは#31尾崎。角度のあまりない所からのFKである為、ゴール前で誰かに合わせるものだと勝手に思い込んでいた。#31尾崎のキックは、ゴール前の誰にも合わせられない軌道を描いて飛んで来た。「あぁ、オーバーしてラインを割るなぁ..」と思った瞬間、恐ろしく曲がり落ちながらゴール右上の隅に吸い込まれた。驚きと、歓声に包まれるスタジアムの中で、#31尾崎はヴィタヤに抱き着いて喜びを爆発させる。そこに沢山の選手が加わり歓喜の輪が広がる。生まれ変わったガイナーレを目の当たりにして興奮が押さえ切れない。その後は、#25樋口、#15小澤、#19田村を立続けに投入。逃げ切りをはかるが、ロスタイム最後のワンプレーとなるFKを直接叩き込まれ失点。無失点での勝利は叶わなかったが、この勝利で開幕2連勝!
最高の開幕ダッシュとなった。
〜戯 言〜
懸念された小村の穴を、戸田と小原のCBコンビが安定した守備で埋めた事が大きかったと思う。序盤で、戸田がイエローを貰った時は「おいおい...」って思ったけどね。中盤で光っていたのはアドゥール。危機察知能力が高いようで、危険な所には必ず顔を出していた。キープ力もあるようで簡単にボールを取られないのもいいね。贅沢をいうなら、試合開始直後に見せたようにチャンスがあれば、シュートを狙って行く姿勢をもっと見せて欲しいかな。攻撃に関して言えば、前半は両サイドを上手く使って攻めていたのだが、後半に入ると、徐々に左サイドに攻撃が片寄ってしまっていた。ピッチをもっとワイドに使う事が出来れば、もっと得点力が上がると思うのだけど。あと決定力..。この試合も尾崎のCKで惜しいシーンは沢山あったはず。ここはもっと練習して欲しいね。
で、尾崎。「素晴らしい!」の一言。プレースキックはもちろんの事だが、運動量も半端ではないし、超攻撃的SBってのが素晴らしい。もちろん守備もいい。本当に良い選手を取れて良かった。
ゲーム全体的な所では、去年にくらべて圧倒的にミスが減った事(細かいミスはまだあるけれど..)が、この開幕2連勝に繋がっている。ミスで、シュートチャンスを失ったり、自陣でのミスから失点というのが去年は多かったから。このままの勢いで連勝を重ねよう!
ちなみに、2節終了時点で、ガイナーレ鳥取が『単独首位!』 凄い時代になったもんだと...