前節、強風と劣悪なピッチコンディション、そして何よりも昨年とは別物のアルテ高崎の勢いに苦しめられ1-1のドローに終ったガイナーレ。今節の相手は、未だ勝ち星が無く最下位に低迷しているFC琉球。ここは確りと勝って力の差を見せ付けたい所だ。
前半開始早々、ガイナーレは勢い良くFC琉球を攻め立てチャンスを作った。中々の立ち上がりかと思ったのも束の間、徐々に最下位のFC琉球に攻め立てられる事になる。ガイナーレは、DFの裏のスペースに縦パスを入れて#29小澤と#9ハメドを走らせる作戦に出るが、強風にボールが押し戻された事も有り、相手DFと2トップが競り合わなければならない状況となり、上背の無いガイナーレの2トップは相手DFに中々競り勝てずボールが納まらない。それではとサイドアタックを仕掛けるも、特に左SB#4柴村がミスパスを連発しカウンターを受けてしまう。更に、全体的に動き出しのスピードでFC琉球に一歩遅れを取ってしまっており、セカンドボールやルーズボールを奪われる場面が目に付いた。FC琉球は、日本一小さいJリーガー(元神戸)だった#10中村(153B)が、運動量豊富に動き回り中盤を活性化させ攻撃のアクセントになっている。しかしながら、チャンスを作りながらもフィニッシュの精度を欠き、FC琉球も得点は遠い印象。攻め込まれはしても恐さは無かった。攻められている事よりも、攻め切れない(自らのミスによる事が多い)と言う事にフラストレーションの溜まる前半。結局スコアレスのままま終了。
後半開始間もない49分、相手FKをペナルティーエリア内で#14吉野がクリア。そのクリアボールを相手選手がトラップミスしルーズボールとなる。そこに詰めていた#10実信がダイレクトで前線にスルーパス。トップスピードで抜け出した#9ハメドが、キーパーの動きを見ながら冷静に押し込みガイナーレが先制する。俄然動きの良くなったガイナーレは55分、#17鶴見からのサイドチェンジのボールを受けた#9ハメドが、相手選手をかわしてゴール前へセンターリング。中央で#29小澤が肩で技ありのトラップ。その瞬間、相手選手がペナルティーエリア内にGKを含め6人居たのだが、その全員がボールウォッチャーとなっておりゴール前でフリーとなっていた#10実信の存在に誰一人気付いていない。#29小澤がそのままヘッドで折り返すと、フリーの#10実信は頭で押し込むだけ。相手選手が、#10実信の存在に気付いた時には完全に手後れと言う感じのゴールだった。その後、この日ミスの目立っていた#4柴村を下げて#24鈴木を投入。FC琉球の足が止まって(心も折れた?)来た事もあり、ゴールこそ生まれないものの前半とは見違えるサッカーを見せるガイナーレ。試合終盤に入ると、得点するよりも失点しないサッカーにスパッと作戦をチェンジ。78分には、#29小澤を下げて#7小井手を投入。#7小井手もドリブルしながらも確りとボールキープとベンチの指示を実践させる。ガイナーレは、無理せずボールキープを心掛けて試合終了までFC琉球に何もさせなかった。この結果によりガイナーレは首位をキープ。少しではあるが、2位との勝点差も広げる事が出来た。次節は、守備力のあるジェフリザーブズが相手となる。今期まだ1失点の相手に5試合で10得点のガイナーレ攻撃陣がどう戦うか?楽しみな一戦となる。
〜戯 言〜
個人的には、もっとゴールが見たかったと言う気持ちもあるけど、終盤のハッキリとした(無理せず失点しないサッカー)ベンチワークには好印象。ベンチに迷いがあると選手にも迷いが生じてしまうハズ。良いサッカーしても結果が出なければ意味が無い。確実に勝つ為には、つまらないサッカーになる事もある。魅せて勝てれば言う事ないんだけど、ガイナーレのサッカーはまだそこまで行ってないからね。賛否両論あると思うけど、この試合には今後に繋がる収穫が沢山あったと思う。この収穫を今後に活かしてリーグ制覇に向けてチーム力を向上させていって欲しい。