前節は、下位に低迷するTDK SCに5-1と快勝。首位のSAGAWA SHIGA FCは、流通経済大学に0-5と惨敗。そして今節の対戦相手は、そのSAGAWA
SHIGA FC。ガイナーレの目標であるJFL制覇の為には、絶対に負けられない一戦となった。この試合に勝利すれば、首位との勝ち点差は『
4 』となり十分に優勝を狙える位置に付けられる。しかし、万が一負けるような事があれば、その勝ち点差は『 10 』に広がってしまい「
優勝 」の二文字は遥か彼方へと逃げて行ってしまう。その戦いを後押ししようと、アウェイ佐川守山には100人以上のガイナーレサポーターが集結し声を枯らした。
前半は、引いてカウンター狙いのガイナーレ。ボールを奪ってはサイドに散らして速攻を仕掛けるなどプラン通りに試合を進める。その結果、スコアレスではあるが得点力のあるSAGAWA
SHIGA FCをシュート2本に押さえ前半終了。
後半に入り、また悪い癖が顔を出す。集中しなければならない時間帯の56分、マークを完全に外された形で左サイドを崩され、細かいパスを繋げられると、サイドから中央へ走り込んだ選手にパスが渡りシュート。このシュートは#15シュナイダーが弾くも、こぼれ球を大沢(SAGAWA
SHIGA FC)に拾われてしまう。そして、高校時代からドリブラーとして知られた大沢のドリブルに翻弄される形で、最後はゴール右隅に先制点を叩き込まれる。勝たなければならないガイナーレは、#22森と#18田村を下げて、#9ハメドと#27釜田を投入し、攻撃的な戦術にシフトチェンジ。すると、#28尾崎が惜しいFKを披露する等、ガイナーレに勢いが出始める。そして68分、中盤からのフィードに右サイドで抜け出した#9ハメドがドリブル突破。中央に切れ込みながら相手DFを引き付けると、キックフェイントを挟み逆サイドでフリーとなっていた#27釜田にパス。#27釜田は、相手GKの動きを見てゴール左隅へ確実に流し込み、試合を振り出しに戻す。交代した選手の活躍に「さぁ、これから!!」という期待が高まったのも束の間、またしても悪い癖が....。直後の74分、相手のDFラインからの大きなサイドチェンジのボールをダイレクトで中央に折り返されると、突破力のある相手を恐れてか間合いを詰める事なく一緒にDFラインを下げてしまった。この一瞬の隙を見逃さず、中村(SAGAWA
SHIGA FC)はロングシュートを選択。右足から放たれたそのシュートは、恐ろしい(素晴らしいとも言う..)軌道を描きながらゴール右上(相手側から見て)に突き刺さった。ガイナーレは最後まで諦めない姿勢を貫き、最後のワンプレーで途中出場の#10実信がエリア内でファールを貰いPKを獲得するが、ガイナーレのPK職人でもある#9ハメドがPKを止められ(相手GKを誉めるべき)、それと同時に試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
〜戯 言〜
前半は、ほぼプラン通り。ベンチワーク(選手交代)もズバリ!。そんな中、「集中しなければならない時間帯での失点」と「得点直後の失点」という『必殺の負けパターン』とも言うべき悪癖が顔を出し敗戦。1失点目は、中央、サイドにも人数が揃っている中でボールを持つ選手、そして飛び出すアクションを起こした相手選手のケアが全く出来ていないという見事なまでの集中力の欠如が失点の原因。そして同点直後の失点は、相手のシュートが素晴らしい以前にフリーでシュートを打たせた事が問題だと思われる。あの場面は、逆サイドからの大きなサイドチェンジのボールを頭でダイレクトで折り返される。ここまでは仕方が無いが、あの場面で相手がシュートを選択するとは誰も思ってなかったハズ。しかし、現実はシュートを選択され見事なまでの勝ち越しゴールとなっている。確かに判断は難しかったと思うが、誰か一人でも積極的に動いて身体を当てに行っていたら、あの時点でのシュートは防げたはずである。
この敗戦により優勝争いから大きく後退してしまったガイナーレだが、下を向いていても仕方がない。次節からは、新加入した野人岡野もメンバーに加わる可能性もある。奥山の累積での出場停止は痛いが、苦手な佐川印刷SC相手に勝利して上位争いに踏み止まらないと、優勝どころかJ参入の目標さえも霞んでしまう事になる。