入院生活や病状についての記録
遺伝子疾患血管型エーラス・ダンロス症候群
気胸4回目。
いやな感じ。
2008年1月、昼食後、ゆったりしていたら突然きました、胸の痛み。四角いサイコ
ロのようなものが胸の中を動き回るような痛み、息苦しさ、せき。嫌な予感がしました。
これは気胸かな?動脈が解離をおこしたかな?それともいよいよ心臓に異変がおきたのか
と心配でした。お正月だしお酒飲んでるし、もしかしたら気のせいかと思って、明日の朝
になってもおかしければ病院にいくことにしました。
翌日。
朝起きたら、やっぱりおかしい。深呼吸ができない、息苦しい。胸全体が痛い、特に左
鎖骨の上辺り。あと寝返りを打つのに痛い。寝たり起きたり、立ったり座ったり、姿勢を
変えると痛い。じっとしてても痛いのだが身体を動かすとさらに痛みが増す。
あきらめて病院に行くことにする。行きつけの大学病院があるのだが、外来が休みで受
診するには救急部になるわけで、もしなんともなかったら恥ずかしい。以前、急に息がで
きなくなって救急車で大学病院に行ったのだが過呼吸の発作だったらしく、安定剤をうっ
てもらったら落ち着いてそのままタクシーで帰ったことがある。近くの当番医で診てもら
うことにした。
CTを撮ってもらったらやっぱり気胸だった。今度は右側です。早速、紹介状を書いて
もらい堂々と行きつけの大学病院の救急部に行った。呼吸器外科の先生の診断によるとド
レーンを入れんといかんらしい。十代の頃、2回目の気胸のときはドレーンを入れたのだ
が、ものすごい痛かった。麻酔をしてるのだけど、一気にズブッと刺されて思わず呻いて
しまったのを覚えている。その旨を先生に話したら麻酔を多めにしようと言ってくれた。
麻酔が良く効いたのか、ドレーンが昔に比べて細かったのか、先生の腕がいいのか、ま
あ全てだと思うが、痛くない。何かが入ってきたとは感じたが全然痛くない。先生ありが
とう、医学の進歩万歳です。落ち着いてから病棟に行きました。
ドレーンの先の廃液タンク。
胸の右脇に、ドレーンが入っています。ドレーンの先は漏れた空気や血液や体液などを
ためる容器につながっています。20年前のはただのビニール袋みたいなやつで自然排出
だったと思う。だが、いま繋がってるのはプラ製?でタンクが三層に分かれてて、右が血
液などの排液、真ん中が青い液体で圧力を見る、右が黄色い液体で吸引圧力の調整、だっ
たかな、違ったかもしれない。
食事は毎日三食、看護師さんがベッドまで運んでくれます。面倒なのが検査やトイレや
歯磨きなど移動する時です。車輪の付いた点滴台に固定してあるんだが、ガラガラひっぱ
っていかなきゃいけない。検査の時は意識してるから大丈夫なんだけど、歯磨きやトイレ
の後、時々、ドレーンの存在を忘れることがあります。歩き出したら、グイッと引っ張ら
れて、思い出したりする。同じように気胸で入院している方に聞いた話だが、ドレーンの
ことを忘れていきなり動いたはずみにドレーンが抜ける人もいるそうです。気をつけない
と怖いなー。
クランプ。
今日は午後、担当の先生がやってきてドレーンをクランプで挟みました。もう血が出な
くなったし空気の漏れも無いようだから、これで明日、レントゲン撮って、結果がよけれ
ばドレーンを外してくれるそうです。よかった。もう痛みはほとんど無いけど、ドレーン
の入ってるところ、気持ちが悪いんですよ。右側を下にして寝れないし、不便です。
抜けました。
やっと抜いてもらいました。入れる時ほどではないけど、少し痛かった。これで、明日
またレントゲンを撮ってよければ退院できます。ところで毎日レントゲン撮ってるけど、
大丈夫なんだろうか?放射線技師さんなんかは、年間の被曝量に限度が設けられてるそう
ですが、患者にはそんなの関係ないみたいですね。まあ治療優先だし、こちらとしても治
ればいいわけだから。
明日、退院。
「明日、退院して結構です。また悪くなったらすぐ来てください。」と言われました。
おいおい、完治したわけじゃないのかよと思いましたが、自分でもわかっています。また
いつ破れるか分からないってことは。でも患者としては、嘘でもいいから「もう大丈夫で
すよ。」と言ってほしかったなあ。そんなわけで今回の入院生活は明日で終わります。8
日間入っていました。20年前に気胸を起こしたときは、一年間のうちに三回続いたんで
す。4月、6月、11月と。だからなんとなく今回も、続くような嫌な予感はするんです
けどね。その通り予感は的中しました。
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