2005.12.17 物理教育研究会「5分間デモンストレーション」
気柱共鳴管の中で何が起きているのか(その2)
石川昌司
北海道札幌啓成高等学校
1 水平な気柱共鳴管内を動く発泡スチロール球2 鉛直に立てた気柱共鳴管での実験今年6月の物理教育実践交流会例会と,今夏の物理教育学会全国大会でもポスター発表した内容(どちらも場所は道薬大)。
![]()
クリックすると動画が見れます水平に支持したアクリル管の気柱を,スピーカーで基本音に共鳴をさせると,中に入れた発泡スチロール球が端(=腹)から中央(=節)に向かってゆっくり動きます。この現象が起きる原因について色々な人と議論したところ,考えられる原因としては,(ア)管内の空気の圧力平均が腹>節になっている,(イ)発泡スチロール球とアクリル管との接点にはたらく摩擦力,(ウ)アクリル管自体の振動,等々のピントをいただきました。
(1)宙づりにした発泡スチロール球の重量の変化(2)共鳴の腹付近で管の半径方向にはたらく謎の力![]()
去る12/11,啓成高校物理実験室で,鉛直に立てたアクリル管の共鳴実験を行いました。最初に,発泡スチロール球を糸で吊り下げ,糸の他端はおもりに結び,このおもりの重量を電子天秤で測る実験を行いました(写真上)。結果,管内の空気が共鳴しているときの管口近くに置かれた発泡スチロール球にはたらく重量と,共鳴していないときの同じ位置の発砲スチロールにはたらく重量に,有意な差は確認できませんでした。したがって,上記の(ア)の可能性は,当初かなり有力視していたのですが,現在はほぼ否定的です。
(3)共鳴の腹に入れた線香の煙![]()
上の実験を行っているとき,発泡スチロール球が管壁に吸い寄せられているような気がしました。そこで,より小さな発砲スチロール物体(ほぼ立方体)を用いてこのことを確かめてみたところ,確かにそのような効果が存在することがわかりました(写真右)。この現象は,管口付近(=腹)では起きるが,中央付近(=節)では起きません。発砲スチロールはアクリル管と直接接触していないので,管壁との摩擦が管自体の振動が原因である可能性はきわめて少ないと思われます。
![]()
さらに,このアクリル管内の空気の動きを調べるため,管口付近に,鉛直下向きに立てた線香を入れる実験を行いました。すると,線香を中心軸に,ほぼ等間隔の煙の輪が生じました(写真上)。この輪は,空気砲と同じ原理で生じるのでしょうか。
| 石川昌司のトップページへ戻る |