リフレッシュ理科教室

エネルギーを理解しよう

石川昌司 (札幌啓成高校)


1.エネルギーのはたらき

【課題1】「エネルギー源」と呼んでもよさそうなものの名前を10個以上書いて下さい。

【実験1】電池が行う色々なはたらきを実験し,科学ではエネルギーという言葉をどのような意味で用いるのかを考えてみて下さい。

【課題2】電池以外におもちゃの動力源として用いられるものの名前を5個以上書いて下さい。またこれらもエネルギー源の仲間に入れていいかどうか,あなたの考えを書いて下さい。



2.エネルギーをつくる方法


【実験2】手回し発電器で,1Fコンデンサーに電気を蓄えたり,手回し発電器どうしをつないで電気を送る実験を行います。

【課題3】コンデンサーに蓄えられた電気と乾電池の電気は同じですか。それを確かめるためにはどのような実験を行えばよいですか。また,課題2に書いた電気以外のおもちゃのエネルギー源について,それらにエネルギーを蓄えるときはどのようにしてそれを行いますか。具体的に書いて下さい。



3.エネルギーの法則


【解説1】力を込めて動かすことを科学では仕事といいます。エネルギーとは仕事を行う能力のことです。エネルギーは仕事により生じ,仕事により消費されます。

【課題4】結局,仕事のためには仕事が必要なのだから,仕事が必要なときにはその時その場で直接仕事するのが一番効率的といえます。例えば自転車にのる人が直接自分でペダルをこぐのは理にかなっています。それなのに,わざわざ仕事をエネルギーに変換する理由は何故だと思いますか? あなたの考えを書いて下さい。

【解説2】昔人々は,動力源として人や家畜,水車や風車を利用していました。18世紀に,より小型でハイパワーな動力源として蒸気機関が発明され,それ以来,熱を仕事に変換する熱機関が色々と現れました。そして産業革命が起こりました。

【実験3】内燃エンジンと内燃部分を持たないエンジンの代表としてのスターリングエンジンの模型をいくつか動かしてみる。

【課題5】熱機関が行う仕事を直接動力に用いている例と,一端エネルギーに変換して蓄えている例を2つずつ書いて下さい。

【解説3】熱機関は温度差がなくなると動かなくなります。この現象を説明する法則を熱力学第2法則またはエントロピー増大の法則といいます。逆に言うと,温度差さえあれば,原理的には熱機関を動かすことができます。

【実験4】ペルチェ素子による温度差発電の実験,形状記憶合金を利用したマジック風車の実験,キュリー点での磁性の変化を利用した動くおもちゃの実験等を行う。





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