八岐大蛇

(あま)(てらす)大御神(おおみかみ)(おとうと)武速須佐之男尊(たけはやすさのうのみこと)は、
数々の悪行により高天原(たかまがはら)を追われ出雲の国にたどり着きました。
すると、一人の姫を中にして嘆き悲しむ老夫婦に出会います。
須佐之男尊(すさのおのみこと)がその訳を(たず)ねると、
年毎にあらわれる大蛇(おろち)に娘たちが連れ去られ、
ついに末の娘一人になってしまいました。」と、
涙ながらに語りました。

それを聞いた須佐之男尊は、大蛇退治の策をめぐらせ、
老夫婦に毒酒(どくしゅ)を造らせます。

やがて現れた大蛇はこの毒酒を飲んで酔い伏してしまいます。
この時とばかりに須佐之男尊は格闘を挑み大蛇を退治するのです。
大蛇の尾から出てきた一振りの刀を「天の叢雲(むらくも)の剣」と名づけ
天照大神に奉げました。