さ・ん・ぷ・る

 そのコンクリートにもたれるようにひろとが座ると、待ってましたとばかりに股間を踏みつけてやった。
「いっ!」
 スニーカーを履いたまま、ハーフパンツの上からぐりぐりと押しつける。靴の上からだとちんこの感触はよくわからない。
「い、痛いよ、しんくん・・・」
「痛いじゃなくて、気持ちいいだろ?」
 円を描くようにしてつま先を押しつけてやると、途端にひろとの表情が変わり始めた。こいつは少し乱暴にしてやった方が喜ぶんだ。
「あ・・・ん・・・」
 さらに続けると、口元が緩んで、視線が空を泳ぎ始める。
「ん、はっ・・・あ、あ・・・」
「ホント、変態だなあ、ひろとは」
「ち、ちが・・・あっ、あっ・・・」
 口ではそう言いつつも、踏みつける股間が膨らんできたのが靴の上からでもわかった。踏みつける度に、下からグングンと押し返してくる。
「ちがわねーよ。ちんこを踏まれて勃起してるド変態なひろとくん?」
 泣きそうな表情で俺を見るひろとは、だからといって百パーセント嫌がっているわけじゃない。嫌悪の中に必ず期待が含まれている。嫌よ嫌よも好きのうちってやつだ。こいつは本当にいじめがいがある。
「パンツ脱げよ」
 俺はちんこを踏みつけるのを止めて、サディスティックな目で見下ろしてやった。


 *   *   *    *   *   *   *   *   *   *


「イキたいか?」
 俺が助け船を出すと、
「はぁっ・・・イ、イッていいの?」
 ひろとが期待の眼差しで俺を見る。その期待を裏切るようにいったん視線を外した俺は、ひろとの手首をガシッと握って無理矢理オナニーを止めさせた。刺激を失ったちんこが、飛び上がるみたいにビクンと硬直した。
「しんくん・・・?」
「お前がイッていいのは、俺をイカせてからだろ」
 スックと立ち上がって、俺はハーフパンツとトランクスを一気に下まで引き下ろした。勃起しっぱなしのペニスが束縛から逃れてブルンと揺れる。ひろとと違って、俺のちんこは勃起すれば皮もちゃんと剥ける。下腹に張り付いたムケチンを握って、ひろとの顔の前に持っていった。
「ほら、しゃぶれよ」
 嫌がることもなくコクリと頷いて、ひろとは俺のちんこを舌先でペロペロと舐めあげる。飼い主に従う犬みたいに。それだけでゾクッとした快感が全身を駆け抜けていった。
「おぅっ」
 ひろとに身を任せて、ちんこから手を離して両手を腰に当てた。手が空いているのにちんこが気持ちよくて、こいつを征服したようなたまらない気分になる。