「こ、こんなとこでやんの?」
「いいじゃねぇか。ほら」
「よ、よそうよ。だって・・・」
「つべこべいってんじゃねぇよ」
小さな公園の公衆トイレの一室から聞こえる二人の少年の声。
「なんだよ、海人」
「だって・・・こんなとこじゃやだよ」
「いいじゃんか」
「耕太・・・。たまにはボクの言うこと聞いてくれてもいいと思わない?」
「思わない。ほら、あんまりうるさいと縛るぞ」
「あ、それは勘弁して・・・」
おおよそ年齢にふさわしくない会話をしている二人の小学生。
海人(かいと)と耕太(こうた)。
彼らは時々人目を盗んで淫らな戯れに耽っているのだが・・・。
いつもは海人の部屋ですることが多い。海人の母親は昼間はパートだ。
が、今日は突然耕太がとんでもないことを言い出した。
「たまには野外プレイってのもありだよな」
「えーーーーー!?」
で、話は冒頭の会話に戻る。
「あー、もー。誰かが来ても知らないよ」
「海人が声をださなきゃバレねーよ」
「ちょ、ちょっと、なんてこというんだよ」
「ほら、脱がすぞ」
「や、やだ、やめっ」
「いつもやってることだろ。それとも海人が自分で脱ぐか?」
「いやだ」
「だったら抵抗するんじゃない!!」
海人は自分の裸体を晒すことをとても嫌がる。
それは筋肉も脂肪もついていない細すぎる身体だからか、単に羞恥のためか・・・。
とにかく毎回このやりとりは繰り返される。
「海人のズボンゲット〜」
「あ〜!!」
「どうせなら厚着してこりゃいいのに。バカなやつ」
「うるさ・・・あ」
「あとパンツだけ〜」
「コータの変態!!」
「今ごろ気づいた?」
「う"」
ここからは普通の恋人らしくなる。
「キス・・・しようぜ」
「うん・・・」
閉じられる瞳。触れ合う唇。
そっと差し入れられる舌。
「ん・・・ふぅ・・・」
そんなことをしているうちにパンツが脱がされることを海人は気づいていない。
外では雨音。
何度か交わされた甘い口付けの後、まさに行為に及ぼうとしたその時・・・
ピカッ
ゴロゴロ
耕太が固まった。
「・・・耕太、耕太、コータ、どうしたの?」
「あ、いや、なんでも・・・」
ピカッ
ドーン!
近くに落ちた。
耕太が再度硬直。
「耕太、もしかして、雷、ダメなの?」
「まさか、オレがそんな・・・」
ピカッ、ゴロゴロ
「うわっ、やっぱ・・・ダメ・・・」
「なんか・・・意外」
「う、うるさいな。ダメなものはダメなんだよ」
ゴロゴロ
「ふ〜ん」
「なんだよ、その意味深な笑い方は」
「たまにはボクが耕太に入れるのもありだよね」
「な、ば、バカ」
ピカッ
「わ、わっ」
「なんか犯りやすいね」
「・・・お前、どこでそんな言葉覚えたんだ?」
「いいでしょ、そんなこと。ふふふ、コータが乱れまくるトコ見たいなぁ」
ドーン
硬直している耕太の衣服を手際良く脱がせていく海人。
「そういえばコータの身体、こうやって見るの初めてかも」
勝手なことを言いながら、そっと耕太の肌に指を這わせる海人。
「やっ、やめっ」
ぎこちない愛撫にも泡立つ肌。
「耕太、もうおっきくなってる。なんかカワイイ」
「う、うるせぇ」
「食べちゃおう」
パクッ。そんな擬音が聞こえてきそうな勢いで、耕太のモノを深々と口に含む海人。
「ぅあっ、やっ、だっ、あっ」
アイスキャンディーでも頬張るかのように、口の中で耕太のモノを転がす。
「やっっ、いつもより、ぜんぜん、きもち、あっ」
離された口を未練がましく見る耕太。
「コータ、いつもこうやってボクのこと焦らすもんね」
「う・・・」
「ね、ボクが入れたっていいでしょ?」
「・・・いいよ」
恥ずかしげに俯きながらポツンと呟く耕太。
そして
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「あーーーーー!!!てめっ、書きやがった!!」
「だめ?」
「だめ?じゃねーー!!アニキ、書かないって言っただろ!!」
「あれぇ?そんな約束したっけ?」
「お、お前、人のセックス覗き見した上にそれを書くことはないだろーーー」
「でも海人はいいって言ったよ」
「げ」
「たまにしかないんだし、ぜひ書いてって」
「あのヤロ・・・この変態バカ!!」
「うるさいなぁ。いいじゃん」
「よくねー!!オレのプライドをズタズタにしやがって!!」
「なんだよ。どうせ耕太が野外プレイとか言って連れ出したんだろ」
「だ・か・ら・って覗くんじゃねー!!」
「あまりにもお楽しみのようだったからつい・・・」
「変態!ショタコン!バカ!」
「はっはっはー。なんとでも言え」
「くそ〜!!!」
「海人、犯してやる!!」
「へっ?ちょ、ちょっと、耕太くん家で!?」
「あのアニキめ、自分に彼氏がいないからって・・・」
「コータ?」
「見せつけてやる〜」
「う、うわぁ〜〜〜」
完
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