茶釜の滝(秋田県鹿角市)
 雲上の滝

「茶釜の滝」は秋田県鹿角市を流れる夜明島川の夜明島渓谷最上流部に懸かる滝で、「日本の滝100選」に選ばれている中では東北で一番の難所と言われている秘境の滝である。
この滝へは夜明島林道を通って林道終点から遡行する沢ルートと、国道341号線の大場谷地から山を越える山越えルートがある。
沢ルートは片道の歩く距離が約5.5km(案内板による)で比較的高低差は少ないですが、滝を越えたり何度も沢を横切る危険を伴うルートです。
一方、山越えルートは山を一つ越えるため歩く距離も約6km(案内板による)で高低差があり、体力的にはキツイものの比較的危険度が少ないルートだと言われています。
今回(2006-9-3)は危険度の少ない山越えルートを選択してチャレンジしました。
国道341号線の鹿角市の南端にある大場谷地の駐車場からスタートし、最初は湿地帯に敷かれた木道の上を歩き、山登りに入ります。踏み跡を辿りながら山を登り頂上を過ぎて下って行くと沢の音が聞こえだし、右手に「雲上の滝」が見えてくる。そのまま急坂を降りて行くと「雲上の滝」の下流に出る。そこから沢を200m程下り左から流れてくる沢に入る。100m程進むと下の滝があり、その横の崖にロープや梯子が上の方まで続いているのが見える。このロープと梯子を使って登って行くと、「茶釜の滝」の本滝全景が見える場所に出る。駐車場からここまで2時間の歩きで、滝の近く以外は危険な所もありませんでした。また、実際に歩いてみると距離は片道5km弱だと思います。
滝にかなり近い位置から見ることが出来るので水量が多いと凄い迫力でしょうが、残念ながらこの日は水量が少なく迫力を感じることは出来ませんでした。また、落差100mと言われていますが、実際はかなり低いように思います。下の滝(約10m)を含めても100mの落差には程遠いように感じました。

帰りには山から降りてきた所まで戻り、その100m少々上流にある「雲上の滝」の滝下まで行きました。水量が少なかったのですが高さ約30mから落下する滝を真下から眺めることが出来ました。この滝も一見の価値ありで、山越えルートから見る姿とは違った滝姿を拝むことが出来ます。

夜明島渓谷にはこの他にも泊滝や夫婦滝等多くの滝があります。これらの滝を全て見るのであれば沢ルートを行かなければなりませんが、茶釜の滝と雲上の滝を見るだけで良ければ山越えルートの方がお勧めだと思います。しかしどちらのルートも難所であることには変わらないので十分な準備をし、体力や気候をよく考えてから行かなければなりません。
また、前日の夜には鹿角市の国道341号線で大きな熊に遭遇したので熊に対する注意も必要です。
尚、地図リンクしているMapFanの地図は間違っており、「茶釜の滝」と表示されている場所は「雲上の滝」です。

茶釜の滝 本滝 茶釜の滝 下の滝
茶釜の滝 本滝 茶釜の滝 下の滝

雲上の滝 滝下から 雲上の滝 山越えルートから
雲上の滝 滝下から 雲上の滝 山越えルートから

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