大 山 滝(鳥取県琴浦町) 鮎返りの滝 不 動 滝 |
鳥取県の大山にある滝で、一向平(いっこうがなる)野営場(キャンプ場)から大山登山道を約30分歩くと、「日本の滝100選」にも選ばれている「大山滝」を見ることが出来ます。この滝は加勢蛇川の上流にあり、天狗ヶ峰や烏ヶ山等から流れ出た清水が地獄谷の深い谷を彫り、侵食を受け難い二枚の溶岩が造瀑層となって、落差43m(上28m、下15m)、2段の美しい滝となった。一般的には高さ37mと紹介されているが、平成4年9月の実測によると高さは43mだったそうです。昔は3段の滝だったらしいが、昭和9年の室戸台風による大水で2段になったとのことです。登山道入口の管理棟には昭和8年に撮影された3段の写真が展示されています。
水量は多く、滝壺も大きく、周りの木々ともよく調和した、美しく迫力のある素晴しい滝で、私が見た滝の中で一番好きな滝です。四季それぞれ素晴らしい滝姿を見せてくれますが、特に紅葉時に行くのがお勧めです。
2005年は2001年に比べ下段の滝壺が浅く小さくなっており、滝の横後ろにある洞から滝を眺める裏見が出来るようになっています。写真を見比べると下段の滝高さが違うのがよく判ります。(2001年は下流で大規模な土砂崩れがあり、川の水位が上昇していました。)
この大山滝の近くには沢山の滝があります。大山滝に行く途中の加勢蛇川本流には高さ9mから轟音を響かせ落下する迫力のある「鮎返りの滝」があります。又、大山滝から更に登山道を上って行くと、北側の支流から流れ落ちる綺麗な「不動滝」も見ることが出来ます。この他にも水量の多い日は加勢蛇川に流れ落ちる名称不明の滝を幾つも眺めることが出来ます。
台風被害後の大山滝
2011年9月の台風12号と台風15号の被害によって、2段の綺麗な大山滝は無残な姿に変わってしまった。台風12号の大雨によって大山滝の下段落ち口の岩壁が削られた。また、滝の直ぐ下流で大規模な山崩れが発生し加勢蛇川を堰き止めたため、土砂が堆積し下段の滝壺が埋まってしまった。台風12号で下段の高さが約5mとなり、更に台風15号によって下段の高さは1m程度になってしまった。
2012年7月に様子を見に行ってみたが、更に土砂で埋まり滝壺は無くなってしまい、もう1段滝になってしまった。「日本の滝100選」の中でも綺麗な2段滝として人気のあった滝だが、もうあの素晴らしい姿を見ることは当分無理でしょうね。
大山滝(2011/9/25) | 大山滝(2012/7/7) |
緑が綺麗な大山滝(2007年9月)
大山登山道は一向平から真っ直ぐ進み吊橋の所に急な階段で降りる新しいルートが造られている。
いつも崩落していた場所は山の上を通るので、これからは通行止めにはならないだろう。
昔の川沿いのルートにあった湧き水の不動明王も通らなくなり、別の場所へ移されたらしく水も出てません。
大山滝上段(落差28m) | 大山滝下段(落差15m) |
秋の大山滝(2006年11月)
大山登山道は吊橋手前で崩落し完全に無くなっているため、通行止めになっています。
しかし、山側に巻道が切られており、自己責任であれば通過は可能です。
この年は暖かくて11月でもほとんど紅葉していませんでした。
秋の大山滝(2005年10月)
大山滝(下段の滝壺が浅い) | 大山滝 裏見(下段) |
鮎返りの滝 |
冬の大山滝(2004年2月)
2月でも気温が高く、雪が融けている大山滝。 でも、滝見道には1m以上の雪が残っていました。 |
春の大山滝(2003年4月)
雪融け水で水量多い、残雪の大山滝 |
吊橋上流、加勢蛇川右岸に懸かる滝 | 左が大山、右が烏ヶ山 |
紅葉の大山滝(2001年11月)
紅葉の大山滝(下段の滝壺が深い) |
鮎返りの滝 |
不動滝 |
地獄谷大休口で見える滝 | 大山滝手前南側の山に見える滝 |