● 『間取りと布団についての考察』---せいりゅうさんよりいただきました!  ●

謎の多い千太郎くんの住む独身寮。
そもそも寝室って…??
ということで、坂本さん到着初日の夜の会話を想像…いやいや、創造してみた。

「はあ〜ぁ、久しぶりの長旅で何だか今日は疲れたな。」
「今夜は早めに寝ますか?」
「うむ。で、一体どこに寝ればよいのだ??」  
「あ〜えっとですね〜、昨日部屋の中をいろいろ調べてみたら、そこのクローゼットの中に布団が2組ありました。」
と、どこかうろたえた様子の千太郎くん。
「ほぅ、友人知人を泊めてはいけないとか言ってるくせに、なかなか揃っているのだな。」
「まぁ企業の社宅も兼ねていますから、その気になれば何人も住めるように設計しているんでしょうね。」
実際この寮には一通りの家具や家電が付いていて便利であるだけでなく、雰囲気もお洒落でモダンな造りであった。
「じゃあ俺、ここに布団敷いておきますから、坂本さん先にシャワー浴びて来ちゃってていいですよ。」
「ああ。」
ここで、はたと思い立ったような坂本さん。
「どうしました?」
「千太郎…。」
”ちたろー”呼びじゃないときの坂本さんはたいてい本音モードのとき…。
千太郎くん、ちょっと身構える。
「はい?」
頬を赤く染めながら千太郎くんをキッと睨み、
「くっ、くれぐれも覗くなよ!!」
「だっ、大丈夫ですよ!!?」

(いちいち何でそんなことを言って来るんだ、あの人は…。こんなの挑発と同じだ。
水音が聞こえるたび、気になって仕方がないじゃないか〜!は〜〜〜ぁ。)
この時千太郎くんは、学生時代の出来事が頭をよぎったー。

放課後たまたま一緒に学校のすぐそばの喫茶店に寄ろうとなったことがあった。
窓際の2人掛けの席に腰を下ろした。
正面から向かい合った形で話をするのは、あれが初めてだった。
涼しい顔してアイスコーヒーを飲む坂本さん…。
そういえば俺は小学生のときに、あの唇に自分の唇を…。
と意識し出したらもう落ち着かなくなってしまい、後は何を話したのかは覚えていないー。
また、放課後たまたま一緒に帰り道を歩くことになったこともあった。
俺が自転車通で、坂本さんが徒歩通。
当然自転車を引きながらでペースが遅くなる俺を尻目に、坂本さんは数歩先をズンズン歩いて行った。
負けじと付いて行こうと歩みを速めた俺の手と、大手を振る坂本さんの手が一瞬だけ触れ合った…。
その瞬間、何だか胸の奥がじんわり熱くなったような気がしたー。

(いつだって坂本さんは小悪魔だ…。しかも自覚がないのが余計に困る…。)

ちなみにその後も、忍耐強いこの男は毎晩襲ってくる悶々とした気分をなんとか抑え込んで体面を保っている。
それでも我慢の限界が来そうな場合には、表向きは”運動不足解消”として、坂本さんの入浴中ジョギングをすることにしたのだった。

一方、千太郎くんにスイッチを入れてしまったのに”無自覚”な坂本さん。
「ええっと、バスタオルはどこだったかな〜。」
と、新居をうろうろ歩き回る。
ここで、ある部屋が気になった。
(そういえばこの部屋は何なのか、教えて貰ってなかったな。)
好奇心で開けてみる。
まずは備え付けの簡単な書斎が目に入る。
既に建築関係の本が何冊か几帳面に並んでいた。
(ここは仕事部屋にするつもりなのか?それにしてもちたろー、ここの中を見せたがらなかったということは、
俺に何か隠したい物でもあるのか!?)
訝しがる坂本さん。
そしてその横に目を移すとベッドがあった。
一般的なシングルベッドよりはやや広めの大きさだ。

「どうしたんですか、坂本さん?」
「うわっ、千太郎!?」
千太郎くんは、いつの間にか背後に立っていた。
「おいこの部屋…、ちゃんとベッドがあるではないか!!別にお前はここに寝たってよかろう!!」
「(キッパリ)俺はせっかく一緒に住むんだから、坂本さんと同じ部屋で寝たいんです!」
「なっ…//////(照)」
「…それとも、このベッドで一緒に寝ますか?」
意地悪っぽく笑う千太郎くん。
「なっ、何を考えているのだこの変態がっ//////!!!」
千太郎くんに詰め寄られ、耳まで真っ赤になる坂本さん。
「じゃあ”その時”が来るまで、ベッドは使わないでおきましょう。」
「うるさい!その時もこの時もあるか、馬鹿者が!!」

(この部屋を”寝室”として使う日が来たら、坂本さん、覚悟しておいて下さいね♪)

そして先日、遂に”その時”が訪れたのはご周知の通り。
いつも2人が敷布団を並べて寝ていた部屋は勝手にトドくんと猛君に占領され、良くも悪くも強硬手段に出るしかなかった千太郎くん。
いろいろな意味で、扉は開いたのだー。

おしまい!

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せいりゅうさんからまたまたいただきました!
今度はセンサカ大阪部屋の考察ですね。
このお話しいただいてから、ダーリン単行本を振り返ってよくよく間取りについて考えてみたのですが、引っ越し当初はちゃんとマンションだったのに、猛君ご訪問のあたりでは○○コーポ的アパート外観になってましたなあ。

・・・引っ越したんじゃね?(もしかして追い出されたのか…(=_=))

ついついしたくなる突っ込み(大人げないということなかれ)。
窓から入る坂本氏のくだりは、こちらのコーポ的マンションの場合、バルコニーがついているようなのでロミオとジュリエットがセンサカでできますよね・・・!(セリフを言わないと部屋に入れないとか)

ありえないことに背景だけをじっと熟読玩味した結果、間取りは1LDKくらいか。2LDKありそうだがでてこない。まあ、単身向けの独身寮にしては部屋が広すぎだったのでしょうなあ。本当はファミリータイプなんじゃなかろうかと思いつつも、秘密のベッド部屋があるというせいりゅうさん案にはもちろんセンサカ人としては大賛成ですよ・・・!

これまでせいりゅうさんにはいろんなセンサカ考察いただいておりましたが、これからは小説も!という頼もしいお言葉頂いております。
めちゃくちゃ楽しみですね〜(*^_^*)!
厚かましくもこれからもますます期待しております!
ありがとうございました〜(*´o`*)ノ
つぶて拝!

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