ホーム > 経済学の良い教科書
2000年
東洋大学 経済学部 専任講師(執筆当時) 上村敏之
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経済学を専攻するすべての学部大学生・大学院生へ
あくまで主観的に選択されていることに留意すること
(なお、このページの情報は2000年現在です → 理由はひとりごとへ)
難易度の指標(かなり主観的) | ||||
★ | ★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
学部大学生の 初学者向け |
学部大学生の 中級者向け |
学部大学生の上級者 大学院修士学生の初級者向け |
大学院中級者向け | 大学院上級者向け |
経済学一般 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
経済学を学ぶ | 岩田規久男 | ちくま新書 | 新書なので手軽に読めるのが利点。経済学の考え方がコンパクトにまとまっている良書。(U) | ★ |
入門経済学 | 伊藤元重 | 日本評論社 | 基本的かつ標準的な良い入門書として、長く位置づけられている教科書。(U) | ★★ |
入門・経済学 | 猪木武徳・鴇田忠彦・藪下史郎 | 有斐閣 | 経済学を応用することで経済政策にどのように生かすかについて詳しく言及されている教科書。(U) | ★★ |
経済学入門 | 藪下史郎・秋葉弘哉・永田良・若田部昌澄 | 東洋経済新報社 | 経済学の初心者の不得手な部分がどこなのかが、とてもよく考えられて作られた教科書。語り口もやさしい。(U) | ★★ |
経済原論 | 熊谷尚夫 | 岩波書店 | 数式はあまり出てこないが、論理的な展開で含蓄のある理論を展開する教科書。基礎知識を補完するなら最適。(U) | ★★★ |
入門経済学 | スティグリッツ | 東洋経済新報社 | ミクロとマクロの双方をバランス良く含む入門書。様々なトピックによる例を挙げ、わかりやすく経済学の知識を展開する。ミクロ・マクロの教科書へつなぐ一冊に。(U) | ★★ |
はじめての経済学 | 酒井泰弘 | 有斐閣ブックス | 高校生が読んでも理解できるような心遣いがなされ、楽しく面白く経済学を学べるように工夫されている。(U) | ★ |
痛快!経済学 | 中谷巌 | 集英社インターナショナル | 経済学の教科書というより読みものとしてはかなり面白い本。しかし、内容はかなり広い。オーソドックスな教科書のイメージをうち破った意欲作。(U) | ★ |
マクロ経済学 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
マクロ経済学 | スティグリッツ | 東洋経済新報社 | 学部レベルのマクロ経済学の決定版。ボリューム的に厚い教科書なのが難点。(U) | ★★ |
入門マクロ経済学(第3版) | 中谷巌 | 日本評論社 | いわずと知れたマクロ理論の入門書。一昔までは学部生で必ず読むことになっていた教科書。(U) | ★★ |
マクロ経済学(T・U) | マンキュー | 東洋経済新報社 | 学部レベルのマクロ理論の教科書として流行。幅広いトピックをカバーしているのが特徴。(U) | ★★ |
日本経済とマクロ経済学 | 吉川洋 | 東洋経済新報社 | 理論と実証の両機軸をうまく組み合わせた幅広いトピックを持つマクロ理論と日本経済論の教科書。理論で現実の問題意識を説明する。(U) | ★★★ |
上級マクロ経済学 | D.ローマー | 日本評論社 | 初級と中級のマクロ経済学の橋渡しとなる本。理論面と実証面を含んで幅広い分野をカバーしている。(U) | ★★★★ |
新しいマクロ経済学 | 齋藤誠 | 有斐閣 | 資産市場の役割を中心にしてマクロ理論を構築してゆくのが特徴。マクロ理論を別の角度から眺めるのに最適。(U) | ★★★★ |
内生的成長理論(T・U) | バーロ・サラ−イ−マーティン | 九州大学出版会 | 理論と実証を含めた経済成長論の集大成。脚注と数式展開が充実している。(U) | ★★★★ |
マクロ経済学講義 | ブランチャード・フィッシャー | 多賀出版 | タイトル通り、大学院レベルのマクロ理論の標準的テキスト、のはずだがマクロ専攻以外の人は追加的な数式展開の必要性があるために四苦八苦。(U) | ★★★★★ |
ミクロ経済学 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
ミクロ経済学 | スティグリッツ | 東洋経済新報社 | 学部レベルのミクロ経済学の決定版。ボリューム的に厚い教科書なのが難点。(U) | ★★ |
ミクロ経済学 | 森本好則 | 有斐閣 | 関学の先生が執筆された学部レベルの教科書。大学院でもわかりやすいと好評である。ミクロ理論の最初の一冊に。(U) | ★ |
ミクロ経済学 | 林敏彦 | 東洋経済新報社 | 学部レベルのミクロ理論の教科書。読みやすいので、ミクロ理論がなじめない人には良い本である。大学院入試対策への第一歩。(U) | ★ |
ミクロ経済学入門(第2版) | 西村和雄 | 岩波書店 | 学部上級レベルもしくは修士初級レベルのミクロ理論入門書。大学院受験には欠かせない。(U) | ★★ |
ミクロ経済学 | 西村和雄 | 岩波書店 | 大学院レベルのミクロ理論の標準的テキスト。と思って読んだら痛い目に遭う?(U) | ★★★★ |
現代経済学 | ヘンダーソン・クォント | 創文社 | 学部上級もしくは修士初級レベルの教科書。昔は研究者の必読書であった良書。最近の院生ではあまり読んだという話を聞かないが。(U) | ★★★ |
ミクロ経済分析 | ヴァリアン | 勁草書房 | 修士初級レベルのミクロ理論の教科書。生産から理論を展開するのが特徴。双対性について細かく説明する。(U) | ★★★★ |
ミクロ経済学(T・U) | 奥野正寛・鈴村興太郎 | 岩波書店 | 第T分冊は修士レベルのミクロ理論、第U分冊は応用ミクロ経済学の教科書となっている。論理的で精緻な理論を展開するのが特徴。(U) | ★★★★ |
現代経済学(上・下) | シルバーバーグ | マグロウヒル | 原書第1版(1978)の邦訳、現在絶版、KG図書館所蔵。原書第2版(1990)は配本中。上記の西村・ヘンダーソン・ヴァリアン・奥野に馴染めない学部3〜4年生にお勧めする。(M) | ★★★ |
計量経済学・経済統計学 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
エコノメトリックス | 伴金美・中村二郎・跡田直澄 | 有斐閣 | 学部レベルの標準的テキスト。数学の知識もほとんど要求されず、分量も少ないので最初の一冊としては良い教科書。(U) | ★ |
計量経済学 | 山本拓 | 新世社 | 学部レベルの初級テキスト。行列代数、統計学の知識が無くても一通り知識が得られるような構成になっている。バランス良し。(U) | ★★ |
計量経済学の方法(上・下) | ジョンストン | 東洋経済新報社 | 大学院レベルの計量経済学テキストであり、最も有名な教科書の一つ。計量経済学を専攻する場合は必読である。(U) | ★★★★ |
計量経済学の方法 | マダラ | マグロウヒル | ジョンストンに並んで大学院レベルの標準的テキスト。分析例を多く掲載しており、実証経済学を意識する人にお勧め。(U) | ★★★ |
TSPによる経済データの分析 | 和合肇・伴金美 | 東京大学出版会 | 計量経済ソフトTSPを利用して経済を分析する手法を解説する教科書。多くのトピックを扱うのが長所。(U) | ★★★★ |
TSPによる計量経済分析入門 | 縄田和満 | 朝倉書店 | 計量経済ソフトTSPの使い方を詳しく解説。TSP初心者でも理解できるような構成になっている。(U) | ★★ |
はじめての統計学 | 鳥居泰彦 | 日本経済新聞社 | 数学の知識がないので統計学をあきらめている人には最適の教科書。具体例と練習問題をこなせば統計の基礎が自然と身につく。(U) | ★ |
経済数学・数理経済学 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
入門経済数学(上・下) | ドゥリング | シーエーピー出版 | 文系一筋でやってきた人にとっては、数学がまったくできない、いや、記号を見るだけでいやと言う人も多いだろう。この本は本当にやさしく、微積分から行列、さらには差分方程式まで網羅している。まずこの本を杖代わりに、経済数学に取り組んではどうだろう。(S) | ★ |
経済学のための最適化理論入門 | 西村清彦 | 東京大学出版会 | 経済理論に欠かせない最適化理論を詳しく解説するテキスト。経済理論を専攻する人は必読書。(U) | ★★★ |
経済理論における最適化 | ディキシット | 勁草書房 | 最適化理論を具体例を挙げながら解説するテキスト。中級または上級のミクロ・マクロ理論の補助的な教科書としても使える。(U) | ★★★ |
経済数学教室 | 小山昭雄 | 岩波書店 | 第1巻から第8巻までテーマごとにまとまっている。(M) | ★★〜★★★★★ |
財政学・公共経済学 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
基本財政学 | 橋本徹・山本栄一・林宜嗣・中井英雄 | 有斐閣 | 学部生が最初に読むべき財政学のテキストの決定版。テクニカルタームがリストアップされているのでわかりやすい。(U) | ★ |
ゼミナール現代財政入門 | 本間正明編著 | 日本経済新聞社 | 学部レベルの標準的な財政学テキスト。財政学を理論・制度・歴史から分割して眺め、幅広いトピックを提供する。(U) | ★★ |
財政理論 | マスグレイブ | 有斐閣 | 財政学の祖、マスグレイブの教科書。時代的には古いが、第1冊目は財政学の基本理念を提供する。関学出身の財政研究者は必読の書。(U) | ★★★ |
財政学 | マスグレイブ・マスグレイブ | 有斐閣 | 「財政理論」を学部生向きにした標準的テキスト。これを読むことから財政学研究が始まる。(U) | ★★ |
財政理論 | 石弘光 | 有斐閣 | 学部上級から修士レベルの財政学のテキスト。基礎的な経済理論的なアプローチで一貫している。(U) | ★★★ |
租税論の展開と日本の税制 | 宮島洋 | 日本評論社 | 財政学の一分野である租税論の標準的テキスト。財政学専攻を掲げるならば税体系の理解のためにもこの本は必読。(U) | ★★★ |
所得税の基礎理論 | 藤田晴 | 中央経済社 | 所得税制を経済学的に、かつ包括的・体系的に解説した教科書。税制を研究する第一歩となる。(U) | ★★ |
税制改革シミュレーション入門 | 橋本恭之 | 中央経済社 | 税制改革の方向性についての議論とシミュレーション分析の手法がコンパクトにまとめられている。卒業論文、修士論文を作成するのに大変役立つ。 (K) | ★ |
地方財政 | 林宜嗣 | 有斐閣 | 地方財政の標準テキスト。経済学的アプローチで一貫した説明。(U) | ★ |
地方財政論 | 齋藤愼・林宜嗣・中井英雄 | 新世社 | 学部レベルの地方財政の標準的テキスト。制度・理論がバランス良く配分されている数少ない良書。(U) | ★ |
地方財政学 | 米原淳七郎 | 有斐閣 | 地方財政の理論テキスト。地方財政の体系をはじめて包括的に扱った教科書。地方財政を研究するなら必読の書。(U) | ★★ |
公共経済学 | 野口悠紀雄 | 日本評論社 | 学部レベルの公共経済学テキスト。財政学や公共経済学を専攻するならば、一度はひもといてみるべき。(U) | ★ |
公共政策 | 野口悠紀雄 | 岩波書店 | 学部上級もしくは大学院初級レベル。「公共経済学」をより精緻化して論理を展開する。ただし、租税政策については言及せず。(U) | ★★ |
公共経済の理論 | 井堀利弘 | 有斐閣 | 学部上級または大学院初級レベルの公共経済学の理論的テキスト。幅広いトピックをカバーしており、一通り公共経済学を学ぶのに最適。(U) | ★★★ |
世界の税金物語 | 三浦一郎 | PHP | 本来の租税論は近代国家を分析対象とするが、この本は前近代国家における「珍税・奇税」を紹介する。例えばひげ税、新聞税、辞職税など。税制の話ネタの調達としては良い本。(U) | ★ |
社会保障論 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
社会保障の経済学 | 村上雅子 | 東洋経済新報社 | 第1版と第2版では全く内容が異なる。第1版は社会保障の理論的テキストであり、第2版はより現実感覚をもつテキストである。(U) | ★★★ |
社会保障の経済学 | 小塩隆士 | 日本評論社 | 実証的な観点から社会保障について述べた教科書。社会保障を勉強する際の一歩としては非常によいテキスト。(U) | ★★ |
図解年金のしくみ | 第一勧銀総合研究所 | 東洋経済新報社 | 年金制度のしくみを図解を用いながらわかりやすく解説した良書。年金制度における基本的な論点も整理している。(U) | ★ |
医療経済学 | 漆博雄編 | 東京大学出版会 | 医療経済には教科書がほとんどないが、その中もっともバランス良い視野を与えているテキスト。医療を研究するならば必読。(U) | ★★ |
経済学史 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
経済学史 | 小林・杉原編 | 有斐閣 | 古くなりつつあるが堅実なテキストだ。一度読んで理解できずともよい。この種のテキストはあくまで「参考」とせよ。むしろ直接、多くの古典を読む努力を!(H) | ★★ |
国富論(TUV) | スミス | 中公文庫 | 経済学史を専攻する者は(スミス研究者でなくとも)、前期課程のうちに数回は通読すべき。(H) | ★★ |
経済学および課税の原理 | リカード | 岩波文庫 | かなり広範な学史的予備知識を持ってすら、複数回じっくり読まねば、理解できないだろう。前期課程のうちに数回は通読すべき。(H) | ★★★ |
雇用・利子および貨幣の一般理論 | ケインズ | 東洋経済新報社 | マクロ経済学の基礎を学んだ上で読まないと、全く理解できないと思う。(H) | ★★★★ |
価値と資本 | ヒックス | 岩波文庫 | ミクロ経済学の基礎を学んだ上で読まないと、全く理解できないと思う。(H) この本はミクロ経済学のリストに掲げられてもおかしくない。(U) |
★★★★ |
日本経済史 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
日本経済史 | 速水融他編 | 岩波書店 | 江戸時代は停滞した社会であるというイメージを刷新する第一巻をはじめ、各巻魅力あふれた内容。全八巻。(I) | ★★★★ |
日本経済史 | 石井寛治 | 東京大学出版会 | 近代日本経済史研究の第一線で活躍し続ける著者のマル経によるすぐれた通史。(I) | ★★★ |
日本経済史 | 永原慶二 | 岩波書店 | 唯物史観論によって、時代区分されているため、その素養がない者には難解。原資古代から資本主義成立までを分析。(I) | ★★★★ |
概説日本経済史 | 正田健一郎・作道洋太郎編 | 有斐閣 | 学部レベルの標準的な一冊。(I) | ★★ |
工業化の軌跡−経済大国前史− | 岡崎哲二 | 読売新聞社 | 基本的な経済理論と比較制度分析によって裏打ちされた唯一の概説書。(I) | ★★★ |
現代日本経済 | 橋本寿朗・長谷川信・宮島英昭 | 有斐閣 | 現代日本経済の把握に、歴史的分析の必要性を認識させるテキスト。(I) | ★★ |
西洋経済史 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
一般経済史 | 堀江保蔵・角山栄編 | 青林書院 | 産業革命以降に力点を置いたオーソドックスな一冊。(I) | ★★ |
経済史入門 | 塩沢君夫・近藤哲生 | 有斐閣 | 唯物史観論によって、世界史における諸段階の構造と発展の法則を明らかにした概説書。日本をも含む。(I) | ★★ |
概説西洋経済史 | 荒井政治・竹岡敬温編 | 有斐閣 | 中世から現代までの通史。標準的な一冊。(I) | ★★ |
欧米経済史−近代化と現代− | 関口尚志・梅津順一 | 放送大学教育振興会 | ファシズム成立史の中に近代化と現代の連関を見出そうとする試みがなされている。(I) | ★★ |
講座西洋経済史 | 角山栄他編 | 同文館 | 世界資本主義の形成に重点が置かれている。社会史、生活史についても言及。(I) | ★★★★ |
数値解析 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
経済・経営分析のためのプログラミング | 原田康平 | 牧野書店 | BASICのテキスト部分と経済分析に関するプログラミング手法を提示する部分に分かれる。数値解析による経済分析の最初の一歩として。(U) | ★ |
マイコンによる経済学 | 久保庭真彰編 | 青木書店 | BASICによるマクロ・ミクロ理論の分析や産業連関分析を含む幅広い分析手法を紹介する。この世界を堪能するならば、必読の一書。(U) | ★★★ |
はじめよう経済学のためのMathematica | 浅利一郎・久保徳次郎・石橋太郎・山下隆之 | 日本評論社 | Mathematicaで経済モデルを提示する。基礎的なモデルから複雑なモデルまで網羅的にカバー。(U) | ★★★ |
Mathematicaによる『ミクロ経済学』スタディガイド | 小林道正 | 東洋経済新報社 | 西村和雄『ミクロ経済学』をMathematicaによるプログラムで解説してゆく。(U) | ★★★ |
はじめよう経済学のための情報処理 | 浅利一郎・土居英二・藤岡光夫・山下隆之・石橋太郎・伊藤暁人 | 日本評論社 | Excelによるデータ処理のいくつかの例を提示する。特に、将来人口推定の手法を学ぶテキストとしては最適。また、Visual BASICにも言及している。(U) | ★★ |
ベーシック経済学 | 横倉弘行 | 窓社 | Visual BASICによる経済モデルの提示。もともと産業連関分析の専門家による本なので、マクロ的な要素が強い。(U) | ★★ |
番外編 | ||||
タイトル | 著者 | 出版社 | 勝手な書評 | 難易度 |
レモンをお金にかえる方法 | アームストロング | 河出書房新社 | ミクロ理論の絵本。サブタイトル「経済学入門の巻」。女の子がレモネード売店を経営する様子を経済学と企業行動の視点から描かれている。(U) | ★×1/4 |
続・レモンをお金にかえる方法 | アームストロング | 河出書房新社 | マクロ理論の絵本。サブタイトル「インフレ⇒不況⇒景気回復の巻」。レモンの不作によるマクロ経済(きみの町)に与える影響と政府(大人達)の介入を描く。(U) | ★×1/3 |
ひとりごと 2000年3月20日 2004年3月15日 このページに関連した原稿を紹介します。 上村敏之(2001)「最初に読む本はこれ!入門教科書の選び方」『経済セミナー』「特集 経済学をはじめよう!」第555号、pp.10-15、日本評論社。 さて、最近はかなりわかりやすくて良い教科書が増えてきたように思えます。それでも、経済学を勉強するものにとって、どの教科書を読むべきかということは、彼/彼女の将来にかかわる大きな問題です。早くに良い教科書に出会うことが、経済学の理解を広く深くすることにつながるからです。この点は、経済学を全く知らない初心者であるならばなおさらです。最初にどの本に出会うかで、経済学に対する姿勢も変わってくるでしょう。 私自身、大学院の当時に後輩からどの教科書を読むべきかという質問を数多く受けました。当時の院長と相談して、先輩である我々ができることは良い教科書リストをつくることで、後輩への指導を行うべきだと考えたのが、このページの原点になっています。専門論文を集めた専門書ではなく、あくまで教科書にこだわっているのも、教育的な配慮からです。 学生の目から教科書を評価することについて、ある種無謀だいわれるかもしれません。そこは、あえて学生が良いとする教科書を挙げることに意味があるのだと思っていました。教科書リストは1999年に作成し、2000年にWebPageに公開しました。アクセス数を見る限り、まずまず好評を得ています。 しかしながら、新しく良い教科書が出版されているにもかかわらず、新たな更新はしておりません。同業者から「リストに(自分の書いた)テキストを紹介してくれ」と頼まれることもしばしばです。私自身が大学に就任し、私が学生でなくなったことが、このページの更新を躊躇させている理由でもあります。本当に良い教科書は普遍的なものであるし、私が学生時代に学習したテキストを掲げておくことは、これから経済学を志す学生にとって、有益な情報になると考えております。 |