9月3日(水)

 行ってきました。プーク人形劇場!
 『テアトロ・ポックル創立50周年記念公演』
 地元人形劇団ユニットで、
ポックルの代表作品「ゆきおんな」と他作品で
90分の上演でした。
 「ワクワク夏休み大作戦inプーク」として夏休み中、様々な上演イベントが
ありましたが、その最終公演で上演させていただきました。

 29日に旭川を発って、その日は仕込み
 翌日30日は午前中にゲネ、午後と夜との2公演とスペシャルナイトの歓迎交流会。
 31日は午前中に1公演。
 午後からは、この催し全体のファイナルとして、さよならライブがありました。
 夜は打ち上げ。
 そして1日は、荷物を送り、私達も旭川に戻ってきました。
  
 飛行機が離陸したのも知らずに爆睡して、声をかけられた時は旭川上空でした。
 家についても睡魔で、携帯のメールで「帰ってきたよ〜」と打ちながら送信ボタンを
押さず朝まで眠ってしまいました。
 夜が明けて……ぼおぅっとした頭で、「行ってきたんだよね」と確認。
 本当に行ってきたんだなと、手荷物の中のパンフを見て思いました。
  
 最初に話が持ち上がった時には、そりゃすごいぜ!と言いながら、
実現できるかなぁ〜と憧れだけがあるような状態でした。
 それが日が経つにつれ、ほんとに行くんだ?、ほんとなのね?、とだんだん現実味を帯び、
気がついた時は切羽詰まった稽古日程で焦りに変わり、あれよあれよという間に日にちだけ
が迫り、そして一気に突入〜といった感でした。
 そして今、もう旭川に戻ってしまいました。
 
 連日の稽古の疲れもたまったところで気持ちの張りだけで乗り越えたという感じで、
安堵と心地よいけだるさの中で日記を書いてます。

 ドンジャラプロジェクトの皆さん、プーク人形劇場の皆さん、そして暖かく観て下さった
観客と人形劇人の方々に心からお礼を申し上げたいと思います。
 実際観客の皆さんにはどんな風に映ったのだろう、と気になるところですが、私個人と
しては、本当に貴重なすばらしい体験をさせていただいたと思います。

 北の地で産声を上げた人形劇団が、プークと深いつながりを持ち、第1回の人形劇フェス
ティバルを開催し、そして50年という歳月を積み重ねたところで、プーク人形劇場での
公演が実現しました。
 「奇蹟」と「伝統」というキーワードは最初は、なんだか大袈裟過ぎて面映い気がして
苦笑いをしていたんです。

 でも、それは、地元にいながら歴史をちゃんと受け止めていなかったからかもしれません。
 私は第1回のフェスにかかわっった地元の学生サークルの出身で、先輩方からの話は聞いて
いましたし、再び人形劇活動を始めて、訪れた大きなフェスティバルに関わる中で見聞してき
たつもりだったのです。
 でも自分というグラウンドでしか見えてなかったのだなぁと思いました。
 たくさんの人との出会い、プークで出会ったのは、まさに人でした。
 積み重ねられてきたのは、たくさんの人の思いでした。
 歴史は人がつくるものなのだ、と五感で再認識しました。
 そして、その大きな節目に立ち会えた事を、歴史の1ページを書き足す場にいたことを、
心から喜んでいます。
 ただ今は、いっぺんに急激にいろんな出会いがあって、頭の中はカオスの状態です。
 たぶん、これから日々の活動の中でだんだんと整理されていくのだろうと思います。
 たくさんのお心づかいとお世話をいただきながら、ろくにありがとうも言えぬまま帰って
きてしまいました。
 この場で旭川の人形劇人が皆さんに感謝していることを伝えたいと思います。

稽古中の写真「ゆきおんな」  みの吉がゆきおんなのことを話してしまった場面

 「ゆきおんな」の上演は、まだ続きます。
 来月開催の第44回北海道人形劇フェスティバルinなよろで、
そして、12月の文化会館「こどもたちの小劇場」にて上演が決まっています。
 プークでいただいた感想や助言を生かして、よりいい芝居にしたいと願って向かいます。
 
 個人的には、プークに行く前から言われている、雪女にもうほんの少しのちょっとした
「艶」をというのが最大の問題です。
 本人自体に「艶」がない!!、と日々言われていまして……。
 12月の公演を終える頃には、どこか儚げな妖艶さをもった私に変身しているに
ちがいないと思います……むふふふふ。

 9月に入って戻ってみると、北海道の空は急に高くなっていました。
 本日はすばらしい秋空です。


9月20日(土)

 昨日は秋雨の一日。今日はどんより曇り空。すっかり寒くなりました。

 17日は、お久しぶりの公演でした。
 最近は、なんやかんやと公演日程が合わない日が多々あって、
延期の公演、はたまた見送りかぁ? という状態が相次いでおります。
 なんか今年は予定公演がうまくこなせていませんな。
 でも、体調不良なメンバー続出だったので、「汝、ちょっと休みなはれ〜」
ということだったのかもしれません。
 ……入れないようにしてたくせに〜、という気も……ちょこっとだけある。
 メンバーの体制が見えなかったので、11月の作品入替え予定も据え置きにしてきました。
 しかし、ここへきて、様子伺いをしていた気分もちょっと晴れたところです。
 で、そろそろ次作品も含めて始動しようという感じになってきました。
  
 それに、なんてったって、げいじゅちゅの秋です。
 外も寒くなると隠る作業がしたくなります。
 創造の火を燃やしたくなります。
 沈黙の手作業が似合う気がしてきます。
 なにか、こう、どうしようもなくかきたてられるのです……
 ……切羽詰まった、ともいいます。

 とはいえ、ま、焦ってもいい作品にはならないだろ、ということで
 急がず慌てず〜来春に入れ替えをします。
 で、当面2本立てのプログラムで対応しようということで、上演作品のページも更新し
ときました。
 
 15周年も終えるところで、ここらで総出の大掛かりな作品を作ることに
ブレーキもかけます。
 みな真面目でさ、何をおいても公演を優先順位筆頭にしてきましたからねぇ、
 けなげで余裕のない走りをして、喘ぎ気味です。
 みんなで長く続けたいからさ、スタイルはその時々変化しなくてはなりやへん。
 「みんなで!」と言い切る、あたしゃ、それがアマチュアのわがままだ!と思ってる。

 今、少人数レパでいくつかの作品作りをと、皆で話しています。
 作品はまだ何も見えてないけど、それぞれがじっくり向かって長く育てるような、
そんな作品作りがしたいです。
 ただ今、闘病中の団員もいる。
 帰ってくるのを待ってる。
 その時に、ちゃんと劇団は立っていなきゃなりません。
 あぁ〜、なんかこう、妙にバカ受けするものとか、妙にじんわりするものとか、
極端なことしたいですな。

 来月は道フェスもあります。
 暑い夏、お世話になった「プーク」が、突如、道フェス協賛であがってきました!!
 なんだか、嬉しい〜、なんか奥の方でじんわり〜って感じです。
 じんわり〜……という言葉が一番ぴったり……。
 お会いできるのを楽しみに! 
 こういう言葉は掲示板に行って書かなきゃだめ?

 今年もたくさん作品見て!、ひらめきぃ〜♪ ……となりたい今日この頃〜。