10月9日(木)

 「アイスバード物語」の上演も終盤となりましたが、療養に入ったメンバーの役交替が
あり、7日はその形での公演で行ってきました。
 全てのシーンで裏方も含めて、たくさんの担当を持っていた彼女だったので、いろいろ
配分をし直しての公演で、緊張ある公演だったです。
 どうやっても音出し役を確保できない場もできて、苦肉の策で、MDデッキをすいす〜い
走るキャスター台に乗せ、そのシーンだけ舞台中央に置くって事をしました。
 で、滅多にない事ながら、キャスト自身で音出しとなりました。
 台を引き寄せ、振り向きざまに、ボタンをピっ。
 少人数の劇団はフットスイッチを使ったりもしてますが、うちでは無縁かなと思ってまし
たが、あれはいいかも〜重宝するな〜とも思っちゃいました。

 で、実のところ、細かなトラブル、ミスがたくさん連続発生してました。
 対処でアドリブも結構乱発されまして、観客にはわからないというか、そういう台詞なん
だろという感じですが、舞台外のメンバーは事態がわかるだけにハラハラドキドキ心臓に
悪かった〜と言ってました。
 自分達にはスリル満点〜。
 あと10分長かったら辛抱も切れて大きなミスが出るぞっていう感覚ありますが、そんな
感じの中でチームワークですり抜け続けた公演でした。
 読んでくれてる人形劇人には、たぶんよくわかる感覚だと思う……。
 終ったあとは、「おいおい!」「わわわ」と皆言ってた。
 でもさ、とっさのアドリブは快感で楽しかったかも……。
 って、もう一回やるのは嫌だが……。

 あ、さて今週末から名寄で「北海道人形劇フェスティバル」が3日間あります。
 旭川の舞台器材を使うということで、仕込みを含めていろいろとお手伝いがあります。
 それと、旭川人形劇人ユニットで「3匹のこぶた」「ゆきおんな」も上演してきます。
 道フェスはいいよね〜♪
 あちこちの街の人形劇人達と再会の日だし、た〜くさん人形劇見れるし〜♪
 元気をもらえる3日間となりますです。
 

10月19日(日)

 日記更新をさぼるものだから、一週間前のこととなってしまいましたが……
 第44回北海道人形劇フェスティバル、行ってきました。
 今年の開催地は名寄短大。
 11・12・13日の3日間。2泊3日で行ってきました。

 
旭川は、会場舞台等の器材提供及び設営。
 そして、旭川劇人でテアトロ・ポックルの作品「3びきのこぶた」「ゆきおんな」
の2本と地球防衛軍の「日天さん月天さん」を上演、という今回の参加スタイルでした。

 それが、まぁ、会場舞台の器材が2tトラック(ロング)+コンテナという、
「何でこんな量になるんだよ〜っ!!」って、自分達も絶句するものすごい量でした。
 会場に単管パイプを組み上げ、それに黒幕を張り巡らし、体育館の中に芝居小屋を建てた
ようなものでした。
 単管は鋼鉄だから重くて、それに明かりや音響器機、そして自分達の舞台道具に人形、と
ほんとよく持って行きました。
 「ねぇ、これさ、積んで降ろしたら、組むんだよね?
 んでバラシしたらまた積んで降ろすぅ〜ってこと……だよね……?」
 「そういうことだね……。」「くら〜ん」 協力、協力。

 このフェス、道内外プロアマ合わせて41劇団の参加に、ワークショップが多く、講演あ
りと、盛り沢山でしたね。
 よぉ〜し、当日プログラム片手に、あちこちお目当て劇団を渡り歩こう〜!!
と思ってたんですが、急遽うちは舞台スタッフにかり出され、体育館に張り付いてました。

 人形や舞台しかけなどは舞台裏だから見れる、というメリットも多いはずですが、
実のところ、次の出番との打ち合わせで、ほとんど見れなかったです。
 上演中観客が笑っていても、えっ? 何が可笑しいのぉ〜? すんごく知りた〜い……
けど、わからない。それが、楽しんでられない舞台裏の悲しいとこでもあります。
 
 3日目のプロ劇団の特別公演は、明かりも音も自ら持込みですから、これは観れました!
 しかし、このプロ4劇団による観劇料、1,000円ですよ。こどもは、500円ですよ。
 こんなお得な公演、フェスティバルのなせる技で、他にはありえません。
 1日目2日目のプロアマ混じっての連続公演だって、2日通し券で1,000円ですよ。
 あちこちの会場で上演されてるものを選んで観たって、20劇団くらい見れちゃうんすよ。

 この北海道人形劇フェスティバル、毎年、各市町村の地元受け入れ人形劇団が名乗りを
あげ、持ち回りで開催されてます。
 そのための実行委員の苦労は多大なものがあるけれど、いいっすよ、絶対。
 地元の子ども達に提供するには、これにまさるイベントありません。

 そんなこと考えると、それぞれの街に受け皿となるアマチュア人形劇団が元気に存在して
いるかどうかが鍵となりますよね。
 もちろん他に受け皿となる実行委員会が設立されれば、充分可能なフェスティバルですが、
実際このフェスティバルの存在を知らないと難しいでしょうし、やっぱり中心的に動く人が
いるということが、実現には重要必須となりますからね。
 うちも元気にがんばっていなくちゃ、そう思います。
 フェスのいいとこは、そんな風に拡がりが生まれてくることです。

 そうです。そうです。忘れてはいけません。
 夏にお会いしたプークの皆さんとの再会がありました!
 フェスティバル協賛で上がってきました「しりたがりやのゾウさん」。
 会場のバラシを後回しに観に行きました!
 知ったお顔ばかりで演じられると、なんかむずむず、うるうる、うふっ。……
って感じです。
 なんやかんやと毎年プーク作品観てますが、あぁ、プークだぁ!という芝居は楽しかった。
 劇人にしかわからない表現ながら、わかる人には通じる!
 
 そんなこんなで、筋肉痛と共に今年もフェスティバル終わりました。
 外は枯れ葉が、ひらひらかさこそと足元を舞い回ってます。