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My
Satin Doll’s Story Vol.1
2000年は安寿ミラさんの舞台生活20周年。
その節目の年を記念してダンスコンサートが開かれました。
Dance concert
Female Vol.3
20th anniversary special
大阪厚生年金会館 芸術ホール |
3/22〜23 |
宝塚バウホール |
3/24〜26 |
長崎市公会堂 |
3/30 |
新神戸オリエンタル劇場 |
4/1〜 2 |
名古屋アートピアホール |
4/3 |
東京芸術劇場中ホール |
4/5〜 7 |
キャスト
安寿ミラ
山形ユキオ 平澤由美 植田チコ 紀元由有 Tetsu 東山義久
初日からスタンディングオベーションで始まったこの公演。
残念ながら初日を観ることはできなかったけれど、
そのスタンディングにとても感激したと後のパーティーで
ヤンさんが言っておられたので本当に良かったと思う。
〜1幕〜
開演を知らせるオルゴールはヤンさん
(安寿さんの愛称ファンは皆こう呼ばせてもらっている)の
宝塚でのトップお披露目の「白扇花集」。
一転してロック調のベース音が響きカッコイイ雰囲気を予感させる。
幕が上がると中央の階段でダンサーたちが踊り出す、
少し遅れてヤンさんの姿が照明に浮かび上がる。
紫のシャツに紫のパンツスーツで、つんくさんと浜崎あゆみさんの
「LOVE〜SINCE 1999〜」を踊るヤンさんは素敵だ。
シンガーはヤンさんに加えて山形ユキオさん、平澤由美さん。
お二人ともバリバリにうまい!
つづいて、「...Baby One More Time」。
「Oh Baby Baby・・」と甘い声で歌いだされダンスの振りも甘い。
上島雪夫さんの振り付けだ。
(「LOVE〜SINCE1999」の振り付けは福井亜紀さん)
上手そで近くで人さし指投げキッスを会場に投げて
次の場面のため引っ込まれる。
ダンサーたちも引っ込んだあと
サイレンとともに赤いサーチライトが舞台を照らしまわす
トレンチコートの男達が登場。
5人の男達(うち二人は女性、ヤンさんと紀元由有さん)が「Facade」を踊る
トレンチコートに帽子はヤンさんの十八番、
ひとつひとつのポーズがビシッと決まる。かっこいい。
次は山形さんが中央階段で歌い出す。
「I」(Who Have Nothing)の曲でヤンさんと東山義久さんが踊る。
男と女のデュエットダンスだ、といっても甘いダンスではない。
狂おしいほどにお互いを求め合いやがて別れの時がくる
『ブロークンエンジェル』という作品のフィナーレで踊られたもので
この時のダンスパートナーは吉野圭吾さんだった。
今回はぐっとお若い東山さん。
回を重ねるにつれ遠慮(?)が消え
ヤンさんのパートナーとして力強くなられたと思う。
一人残されたヤンさんは「愛を知るため」を哀しく歌う。
「I」のダンスから衣装は紫のシャツとパンツになっている。
階段の上でネクタイを結び(慣れた手付き、そりゃ当然か、元男役)ベストを着る。
舞台ではバリバリのダンサー、植田チコさんがすでにかっこよく踊っている。
「Endangered Species」直訳すると「絶滅に瀕する種」という意味らしい。
こういうダンスをなんていうのだろう。
女性二人(紀元さん、平澤さん)が歌いヤンさんとチコさんが踊る
踊れいい女!歌えいい女!吹けるものなら
ヒューヒューと口笛(?)鳴らしたいようなシーンだった。
ヤンさん着替えの間も舞台は楽しい。
元気なダンサーTetsuさん、東山さんがニューヨーク(?)の
下町でトランプゲームを始める。「Movin'on」
女の子(チコさん、ゆうさん)も加わりファンキー
(こんな表現でいいのかな?)なダンスだ。
場面は変わる。「スピークロウ」が流れるおしゃれなピアノバー。
うすいピンクのドレスのヤンさんが入ってくる。
ピアニストは山形ユキオさん。ヤンさんはスツールにこしかけグラスを手にとる。
水割りだった。ピアニストはある曲を奏でる。
ヤンさんがかつて主演したミュージカル『デュエット』の主題歌だ。
「I Still Belive In Love」訳、作詞も全てヤンさんである。
「As Time Goes By」ユキオさんが歌い、
ヤンさんが洗練されたダンスをたっぷり魅せてくれる。
「Satin Doll」ユキオさんが歌い、Tetsuさんと東山さんがヤンさんを誘って踊り出す。
まさに『きれいなおねえさんは好きですか?』なラブリーなシーン。
でも男の子たちの彼女達が現れておしまい。
この部屋の名前にもなってるサテンドールはもちろんここからきてるのだけど、
宝塚時代、まだトップになる前に当時の
トップスター大浦みずきさん(←希代のスターダンサー)の
相手役で踊り話題になったのがサテンドールだった。
そりゃあ可愛くて、可憐だったんだから。
「Satin Doll」のイントロを聞いた時はわたくし鳥肌がたってしまいました。
ピアノバー、ここまでの振り付けは全て名倉加代子先生。
舞台中央で「Send In The Clown」を歌いはじめるヤンさん。
コートをパートナーに見立ててひとりで踊るデュエットダンス。
訳、作詞はもちろんヤンさん。
昨年上演されたミュージカル「リトルナイトミュージック」の名曲。
ひとりデュエットの振り付けは上島先生。
そして1幕もいよいよ終わりに近づき、
平澤さんのバリバリの歌唱「Waves Of Memories」で踊るヤンさん
コンテンポラリーな(現代的な)ダンス。
女の業をかんじさせるダンスでファンのリクエストに答えての再演だ。
ドレス姿で階段を上がっていく後姿は哀しく凛々しい。(振り付けは前田清実先生)
拍手に送られてヤンさんの姿は消える。
雨音が雷鳴に、やがてジャングルの獣たちの叫び声に変わる。
豹柄のワイルドな衣装に身を包んだダンサーたちが次々妖しく登場してくる。
そして豹柄のミニスカート姿のヤンさんが赤いライトにワイルドに浮かびあがる。
さっきまでの清々しさは何だったんだ?
「Fiver」!!
再々演のこのダンス回を重ねる毎によりワイルドにハードになっていく。
ヤンさんの魅力炸裂だ。雌豹のようにしなやかに踊る。
フィーバー!!
〜2幕〜
幕が上がりライトがつくが誰も舞台を見ていない。何故か?
ヤンさんは客席から登場するからだ。
髪を後ろにきゅっとくくり先ほどの女っぽさは消えている。
宝塚コーナーが始まるのら。
うすい黄色のスーツに白のコートのヤンさんが「メランコリック・ジゴロ」から
「ダニエルのテーマ」を歌いながら客席を歩いていかれる。
近くの人は手を出し、ちゃっかり握手なんかしてもらっている。いいなあ。
舞台に上がりコートを脱がせてくれたチコさんの腕をつかんで始まる「サブロッサ!」
懐かしの男役だぞー!カッコイイ!巻舌で「おまーえこそ、おれのいのち!」
と歌われた日にゃもうファンはメロメロ。
と、思うまに「冬の嵐」だ。とてもとても暗い役だったけど大好きだった。
MC
装置に描かれてある《・・》をさして「バツ2ではありません。20です」から始まり
トップスターになってからの役柄を列挙「殴られ蹴られ棒で叩かれ岩にはりつけられる奴隷(スパルタカス)
次が記憶喪失の男(心の旅路)次がひものような男(メランコリックジゴロ)
次がマフィアの息子(ベイシティーブルース)
次がもぐりの医者(ブラックジャック)次がカード台から落ちて死ぬ軍人(冬の嵐・ペテルブルグに死す)
最後が牛に刺されて死ぬ闘牛士(哀しみのコルドバ)←何故かここで毎回拍手が・・・
「ここは拍手するところじゃないって・・・」と言いながらもヤンさんとても嬉しそうだった。
再開、歌は「哀しみのコルドバ」より「エルアモール」。
メークも衣装もそのままなのに顔はエリオになっている。
そしてショーから3曲「スパルタカス」のプロローグ、
「ラ・ノーバ」より中詰の曲、「ハイパーステージ」より主題歌。
客席も手拍子で盛り上がる。楽しかったよ。
で、「ブラックジャック」(ヤンさんが一番好きだった役)の主題歌を歌う。
これもまた顔に傷もないのにブラックジャックになっておられる。
宝塚時代よりも歌も数倍うまくなっておられると思った。
そして宝塚コーナーのしめはショー「メガ・ヴィジョン」から「サードヴィジョン」
宝塚の枠をはるかに超えたダンスシーンと
当時話題になったシーンで振り付けはリンダ・ヘイバーマン女史。
今回は両サイドにTetsuさんと東山さんを従えて踊る。
(宝塚時代は海峡ひろきさんと紫吹淳さん)
こういうのをソフィスティケイトされたダンスっていうんだろうか。
退団して5年たってこれを踊れるヤンさん、ってすごい。
拍手に送られて袖へ消えるヤンさん。
次はどんなシーンかな?
Special Bandのみなさんによるヤンさん退団後の舞台をつづったメドレーのあと。
にゃーんと!私語がぼそぼそ聞こえてくるではないかいな。
「え?どうやるの?出来ない、もっと簡単なやり方ないの?」「うーん」
どうやらヤンさんが一生懸命ギターの練習をしている様子らしい、
ライトがつくと階段にギターを持ったヤンさんが座ってる。
ぽろ〜〜〜ン???あり?ってな感じだけどまあいいや。
「僕はここにいる」を弾き語りだ。
ヤンさんの歌はとても心地いい。
で、山形さんが登場しスポットライトの中で「TSUNAMI」を歌い
ヤンさんが踊る。いいなあ。
全身黒でまとめたヤンさんだ。皮のパンツがよく似合う。
ダンサーのみなさんもそれぞれに黒で決め次のダンスは
「Grateful Days」ヒップホップに挑戦だ。
若い東山さんはさすがにうまい。
ヤンさんのヒップホップ〜〜?って想像つかないかったけど、
どこかエレガントだと感じる。
中央階段へ駆け上がりヤンさんから客席に手を振ってバイバイ!
赤いコートに全身を包んだヤンさんは「Reflection」を歌う。
訳、作詞はヤンさん。
今の思いを歌詞という言葉にして私達に伝えようとして下さっている。
ありがとう、ヤンさん。
惜しみない拍手に再び登場するヤンさんはなんと黒えんびだ。
客席からほおーっというため息がもれる。
下手には白い薔薇の花が一輪そっとおかれている。
今は亡き喜多先生への餞としてヤンさんは踊られるのだ。
「Adios Nonino」
えんび姿で踊るヤンさんの姿は優しくそしてきれいだった。
喜多先生もきっと「ありがとう」とおっしゃっておられるだろう。
全ての踊りを終わりヤンさんは客席へ深く礼をされる。
そして中央でくるりと後ろを向き両手を広げると幕は開き
そこにはダンサー、シンガーのみなさん、バンドのみなさんが立っておられる。
ひとりひとりを紹介され客席もまた惜しみない拍手を送る。
最後にヤンさんは舞台下手隅まで下がられ、
その力強い仲間たちに深々と頭を下げられるのだ。
私は涙が止まらなかった。
毎回スタンディングのこの公演、
ラストの東京は満員御礼どころかチケットがなくて大騒ぎだったそうである。
今日はここまで。
次回は何を書こうかな?
読んでくれてありがとございました。ぺこり
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