安寿ミラ ダンスコンサート
FEMALE Vol.8

東京サンシャイン劇場 2005.7.8(金)〜7.10(日)
新神戸オリエンタル劇場 2005.7.12(火)〜13(水)

構成・演出・作詩 ANJU
作・編曲 宮川彬良

<CAST>

安寿ミラ  楓沙樹 友杉洋之 SHUN

<MUSICIAN>

Piano 宮川彬良 Saxophone 平原まこと Cello 矢島富雄 Percussion 木村キムチ誠(矢坂順一9日)

またまた惚れ直してしまいました!
なんで、あんなに素敵なの?
どこを切ってもヤンさんのステキがいっぱい!
なんであんなすごいショーを作れるの?
構成も選曲も、照明も衣装も、セットもそして音も!
ANJU-ワールド

このFEMALE8には、今迄よりも遥かなイメージの広がりも感じたわ

元宝塚トップスターのコンサートの色合いが濃かったFemale Vol.1
ライブハウスにステージを移し現在に続くFemaleシリーズの始まりとも言える
Female Vol.2
ヤンさん舞台生活20周年の記念でもあり高く評価された
Female Vol.3
スタイリッシュなオープニングからコケティッシュなヘレネ、浜辺の青年、タンゴとバラエティに富んでいた
Vol.4
宝塚の後輩・楓沙樹さんが初めてメンバーに加わりラテン三角関係が印象的だった
Vol.5
スワン・シカゴ・香港・エリザ・エピローグ、どの場面も際立っていた
Vol.6
そして昨年ディナーショー形式で宮川彬良さん音楽、女優の場面が素敵だった
Vol.7

いろいろな女性、女の子、青年
コンテポラリー、タンゴ、ラップ、ジャズ、ストーリーのあるダンス
他にもたくさん見せて下さった。

が、今年のVol.8はなんか違う‥‥
遥かなイメージの広がり
観客ひとりひとりのfemaleに語りかける何かがある
イメージはさまざまに広がるが、心の中へ深く広がってもいく
外へも、内にも

「RHYTHM RHYTHM RHYTHM」でのリーバさんとの共演
「8人の女たち」での大女優さんたちとの共演
女を解き放った「血の起源」
これらを経たからでしょうか‥‥

Female Vol.8はとっても素敵だったのです!!

ACT 1

アベマリアのような清らかなピアノの調べ
オーロラのように刻々と変化する虹色の光
その光りの中で、祈りを捧げる女性がいる
白い衣装がスクリーンのように光りを映し出している
音楽、衣装、照明、ヤンさんの見事なステージング!
のっけからハートを鷲掴みにされちゃいました

祈りを捧げる聖女が歌い出す‥‥
作詩 安寿ミラさん  作曲 宮川彬良さん という名曲
♪ガラスのかけらが〜わたしの心に〜

心の痛みを見つめる詩と
それをいたわるような優しいメロディ
ACT 1のテーマ曲と言ってもいいかも。

両手を広げたマリア像のように聖女は祈りを終える

一転してカッコいいアップテンポな音楽
タイのアイドル、タタ・ヤンさんの
♪Sexy,Naughty,Bitchy
ヤンさんと楓さんと友杉さん
高慢な女と、その女に恋をするもうひとりの女、そして道化
楓さんはヤンさんに夢中、けれど冷たいくらい素っ気無いヤンさん
二人の間をイタズラでもするように弄ぶ道化友杉さん
カッコいいダンスだけでなく、そんな個々の表情もたっぷりで
ドキドキしちゃった

無音

舞台下手から一足の靴が‥‥
道化が「こっちだよ」とそそのかすように
ヤンさんはその靴に魅入られたかのように手を添え
靴の進むままに歩んでいく
内に聖女と高慢を隠したまま

その後ろ姿を哀しく怒りに満ちた瞳で見つめている楓さんが歌う
イヤな予感がする‥‥

森 深い森 しっとりと濡れた葉からこぼれる光
マイナスイオン〜〜〜と深呼吸したくなるくらい
深い森の空気が感じられた
そこへ道化に導かれて入り込んできたヤンさん

高慢に森の女王のように道化を従えて踊るヤンさん
(ここんとこはスリットから白いおみ足バッチシなのよね←パシ!)

気付くと何やら不思議な館‥

曲は「オペラ座の怪人」より ♪The Point Of No Return

ここからがもう〜〜〜感動したのなんのって!!
大好き!
もっともっと見たいって思った!

ストーリーだけでなく心情があふれてあふれて
ないはずの言葉が聞こえてくるような
感動的なダンス!

道化に引きずり出されてきた醜い傷のある男
愛されることを知らず
鏡にうつる醜い傷だけを友に生きてきた
傷は来る日も来る日も顔に在り続けた
写す鏡を砕いても‥
傷を布で覆い自分の目からも隠してしまった

ある日、ひとりの女性がやってきた
道化が導いたのだ

ヤンさんが不思議な屋敷の中へ入るとそこに居たのは顔を布で覆った男
寂しそうで孤独で繊細な感受性が、彼女の心に響いた
高慢と聖女‥‥どちらの心に響いたのだろうか

道化が男の顔から布を剥ぎ取る

醜い傷!高慢は拒絶を命じなかった
むしろ聖女の素直さが怖れを感じさせ怯えろ!と命じたような気がする
プライド高き高慢はそれで良いのかと問いかけ
聖女は布を剥ぎ取られた男に手をさしのべる

ああ〜〜〜そんな理屈はどうでも良いのよ!

ヤンさんとSHUNさん、なんて切ない恋だったことか
SHUNさんのダンス、微妙な心の襞が悲しいまでに感じられ
光のようなヤンさんを最初は怖れ
憧れ、自分を受け入れてくれると安心した時の喜び
華奢なヤンさんを軽々と抱き上げ
大切な人を大事にそっとそっと
SHUNさんのせつなさがたまらなかったわ

ヤンさんはひたすらに優しく
傷ついた心に語りかけ、寄り添い、彼を包もうとする
たくましい胸に頬を寄せ 腕にすべりこみ
そのまなざしが彼に光のようにふりそそぎ
内なる優しさ強さを導き出す
力強い腕に軽々と抱き上げられたヤンさんは
愛の妖精のようだった

求めあう魂
抱きあう魂

それはもうひとりの女の手から放たれた銃弾によって引き裂かれた‥‥

この時、曲はノートルダム・ド・パリの
♪「Danse Mon Esmeralda」に変わっています。
男性ヴォーカルのいい曲でしたね〜

そして次は♪「Cuor Senza Sangue」

男は銃弾に倒れ天に召された 

恋する女を引き止めようと放った銃弾
しかし引き止めることは出来なかった
怒りに満ちた視線を浴び、もうひとりの女は悲しみのどん底に落ちる

男の死が自分のもたらしたものであることを悟った女
横たわるSHUNさんを見つめ悲しみにくれる

道化はどこ吹く風とひょうひょうと空気の中ではねている
「俺のせいじゃないさ、これが運命ってもんさ」

ひとり残されたヤンさん

♪ガラスのかけらが

心を突き刺したまま鏡の前で自分の生きる意味を思う

ACT 1 完

だったのですが、もう本当に涙ボーロボロ
涙拭く間もないくらい
こんなに気持ちよく泣けるなんて
どうして?
どうして?どうして?
どうして〜〜〜〜〜〜〜〜\☆○☆/キャー

不可思議綺麗なアンジュワールド!
すっかり虜になってしまいました!!

ACT 2

地味〜に25周年ー
宮川彬良氏と
どんなトークが飛び出すか…

と、パンフレットに紹介されています。

はい、まったくそのとおりのACT2でした!

宮川彬良さん率いるミラクルオーケストラ
(ミラに狂うオーケストラ、略してミラクルオーケストラ)
によるバンド演奏
「血の起源」より
「♪人の成る木」
水しぶき飛び散るダンスが目に浮かびました〜
大きな拍手に包まれると

水色の素敵なブラウスのヤンさん
♪スーパーウーマン
を、歌いながらご登場!
Vol.5でも歌われましたね〜
コーラスはなんと!宮川彬良さん
♪I'm not your SuperWoman
と、いくら歌われても、
♪You are my SuperWoman!なのですわ!

そこへ友杉さんがしずしず登場
‥‥シロフォン押して‥‥
マレットを恭しくヤンさんに進呈

くくく‥‥ふふふ‥‥ひひひ‥‥
わははははは〜〜
ほんまに笑てまいますわ

それで奏で始められた曲が
「血の起源」より
「♪家族合わせ」
♪おとうさんを下さい!って曲ですね〜〜

シロフォンにピッタンコな選曲!
シュバラシーー!

演奏が終わるとまた友杉さん登場
厳かにマレットを受け取られ
シロフォンさまを押して退場‥‥

ほんとにこの大真面目で笑いを誘うセンスが
好きやわ〜〜

で、いよいよトークの始まりです。

軽〜くご挨拶された後
ミラクルオーケストラの皆さんを順にご紹介
おひとりおひとりに必ず笑いのひとネタ付いてます。

一番印象に残ってるのは
ある方は競馬へ行かれる時にも決して楽器を離さないってエピソード
そのお姿を想像するだけで笑っちゃいました

そして宮川さんとの爆裂トークに入っていくのですが
詳しく書けないこともいっぱいおっしゃったので割愛します(笑)

とにかく全てにちゃんとオチがついてるので
関西人としましては安心して聞けたのでした。わはは

千秋楽にはFemale Vol.8の関わられた全てのスタッフのみなさんに
心からの感謝を述べていらっしゃいました。

♪アンジュの伝説、パート2
元歌はミュージカル「レディ・イン・ザ・ダーク」より「ジェニーの伝説」
パート1は Vol.4でしたね

1番 新人公演初主役悲話
〜複雑脱臼舞台姿まんま救急車看護婦さんのひとこと「アラ外人さん?」(笑)

2番 初海外公演舞妓悲話
〜ハッタイコつけた外人にしか見えへん(笑)

3番 初バウ主役和物悲話
〜初バウ主役は浮浪児、トップお披露目奴隷役(笑)

4番 ターニングポイントオスカル悲話

5番 エルアミーゴフラメンコ悲話

6番 ディーン役に駄々こねた悲話

それから何故か
マツケンサンバ♪
「踊り続けるわ〜!」と元気に決めて

ACT2終わり*^^*

ACT 3
女性として、女優として

SHUNさんとタマオさんのダンス
ブレイクっぽいダンス
シャープな照明の中、センスフルなダンスでした

深い艶ややかなグリーンのドレス、同色の髪飾り
たおやかで美しいヤンさん
シャンソン
♪アプレトワールを歌いながら登場
ヤンさんのシャンソン、語るみたいで聞きやすいわ

♪All By Myself
Vol.5ラスト近くに踊られましたよね
グリーンのドレスを脱ぎ大きくかかげた後
キッと振り向かれるでしょ
その時のキリリとしたお顔がまぶしくて〜〜〜
キャーと卒倒しそうでした
白のストライプとレースがはぎ合わされたワンショルダーのドレス
くるくる廻ると花びらのように広がってとても綺麗でした〜〜〜
(〜夢見る目〜)

♪I Love You
尾崎豊さんの名曲をソニンさんがハングルでカバー
SHUNさんとデュエットダンス
華奢なヤンさんと踊る屋久杉みたいに力強いSHUNさん
2001年クリスマスディナーショーでも踊られました

♪Too far away(水越けいこさん)
から少しだけ
君だけいれば〜君さえいれば〜と
静かに優しく‥

♪「コーラスライン」より
振り返らない〜って歌詞だっけ?
新たな決意を感じさせて下さる熱唱でした
途中でグリーンのドレスをガバっと肩にひっかけられるんですが
これがなかなかたくましくて‥‥
グリーンのドレスかなりズッシリ重そうなんだもの。

そしてエンディング
キャスト、ミュージシャンのみなさんに深々を礼をされ
客席へもさらに深く

アンコールは
「言葉にできない」
Vol.4の感動のダンス、白いシャツに黒のパンツ
これぞヤンさん!

何度も何度も上がる幕に笑顔で答えて下さるヤンさん
宮川彬良さんに何か囁かれて、ポロっと涙をこぼすヤンさん

この方のファンでいられて幸せ〜〜
またも感じてしまった

新たな可能性を感じたFemale Vo.8
もっと高く、もっと深くfemaleを追求してって下さい!

ついて行きます!
どこまでも!

素晴らしいステージをありがとうございました!

おわり


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