Song & Dance
HAMLET
2007.2.3~4
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東京 シアター1010 |
2.10・11
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兵庫県立芸術文化センター |
2.12
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名古屋 長久手町文化の家 |
2.13~18
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東京 サンシャイン劇場 |
2.21~23
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千葉 青葉の森公園文化ホール |
2.24
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千葉 四街道市文化センター |
2.27~3.2
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横浜 神奈川県立青少年センター |
Cast
安寿ミラ
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ハムレット |
斉藤晴彦
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ポローニアス・墓堀り |
沢木 順
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クローディアス |
堀内敬子
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オフィーリア |
石山 毅
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ホレイショー |
谷田 歩
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レアティーズ・ギルデンスターン |
柄谷悟史
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ローゼンクランツ |
館形比呂一
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ガートルード |
宮川彬良
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ピアノ |
山口まどか
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ピアノ |
観劇記(ミーハーモード全開!)
なんてったって再々演!
初演の評判が良かったから再演!
再演も評判良かったから再々演!!
タイトルロールを演じるのは我らがヤンさん!
安寿ミラさん!
その名も遥か昔15世紀から全世界的に有名なハムレット〜〜〜〜〜!!!
歌って踊るハムレット!
踊ってないやん、という声は聞こえない聞こえない(笑)
だってこのハムレットさま、本当に踊れるんですもの
踊る場面がなかっただけ
嘘だと思ったら一度ダンスコンサートをご覧なさい
次回作「LUV」をご覧なさい(ダンスあるかな^^;)
さて、HAMLET
私が観たのは阪急西宮北口から南へ徒歩3分
雨でも傘要らずの
兵庫県立芸術文化センター
兵庫県民として世界に誇れるホールであります!
ヤンさんはクラリモンドに続いて2度目のご登場
木の香りとその柔らかい感触に包まれた中ホール
いつものことながら緞帳は降りていません
朝倉摂さんの雰囲気あふれる装置は
ヨーロッパの片田舎にある野外舞台のよう
耳を澄ませていないと分からないくらいの地響きが
やがて大きくなり場内はにわかに暗くなります
チリーン
亡霊旅役者の一座の到来です
舞台にぽっかり光の穴、そこにはホレイショー
一冊の本を持ち
「北極星の西に見えるあの星が・・・」
さあ〜始まりました!
ホレイショーの歌(再々演の新曲!)に乗せ
後方天幕に旅一座のシルエットが浮かび上がる
お〜〜〜素晴らしい〜〜〜
幕があがりトランクを下げた役者たちが荷車から順に降りてきて
長方形に仕切られた空間の両側にトランクを降ろす
ヤンさんは黒のつば広帽子に巻きスカート、長いマント
女座長さんです!
舞台上手一番奥がヤンさんの場所
隣は柄谷さん、手前へ沢木さん、斉藤さん
舞台下手奥からは
石山さん、谷田さん、館形さん、堀内さん。
お話は例のごとくに進んで行きます
・・・ってかなり手抜です
ヤンさんは巻きスカートをはずし帽子を脱ぎ
麗しい王子スタイルになってスックと立ち上がります
そのいでたちは笹部さんのブログをご覧下さい
(手抜きパート2!)
舞台上手前方にて舞台に背を向けて立ち
クローディアスとガートルードの早すぎる結婚の報告と
ハムレット世継ぎ宣言を苦々しい表情で聞く
ハムレットに目は釘付け
あ〜ヤンさん
なんて素敵なの〜〜
あ〜ヤンさん
握りしめた両のこぶしが素敵だわ〜〜〜
「ええ、母上」
今回はなんと館形さんが母上
女優さんとは伺っていましたが
ガートルードを嬉々として演じておられるのが
なんとも可愛くて
脳天気な罪の意識のまるでない母上さまでした。
そして新しい父上クローディアス
沢木さんのクローディアス、好きでした〜
人間らしくて観ればみるほどに味のある悩める悪党!叔父上!
このふたりに呪いをかけられた如く
ハムレットの身体も心も凍り付く
「固い固いこの身体、いっそ解けて露になって消えてしまえばいい」
ハムレットの最初の独白!
わあ、ヤンさん凄い!って思いました
その独白が心に沁みるんですもの
敬愛していた父王ハムレットの死
早、叔父と再婚した母
父王ハムレットの元にあったエルシノアの城が
近親相姦の巣窟と化してしまったことへの憎悪に身もだえるハムレット
親友ホレイショーの登場
ホレイショーは石山毅さん
ヤンさんと並ぶとでっかいんだけど
とにかくお優しそうでおおらか
今回、何が嬉しいってオスカルとアンドレみたいな
ハムレットとホレイショーなんですね
重ねて、旅一座の女座長と支え見守る旅役者って感じもあってね
そこが好き*^^*
ホレイショーから父王の亡霊の話を聞き
夜に再び会うことを約束
場面はレアティーズの出発と
それにかぶって荷車上での宴会
宴会の時は群衆となるヤンさんですが
この時のヤンさんが超可愛い!
荷車に座ってアンヨをぶらぶら、ほんとに可愛い*^^*
持って帰りたいくらい!うきゃ!
レアティーズの父、ポローニアスの説教の歌も楽しくってね
ポローニアスは斉藤晴彦さん
ヤンさんとは「検察側の証人」以来のご共演
飄々とした風情がポローニアスにぴったり
歌に味がって歌が言葉として聞こえてくる
さすがだわ〜〜〜〜
レアティーズは谷田さん
この方もでっかい!
妹のオフィーリアは堀内さん
マシュマロのように可愛い方で〜
もといもとい
とにかくレアティーズは父と妹に別れを告げ留学していくわけですね
(ストーリー解説は再々演につき手抜きです)
夜
城壁の上のハムレットとホレイショー
亡霊は天幕にうつる影!
影、シルエットがとても効果的!
谷田さんが亡霊役をなさっていましたが
良いお声〜〜
この場面でとても印象に残っている言葉は
ハムレットの「どけ!俺の運命が呼んでいる!」
ホレイショーの「逆巻く波にのみ込まれたら・・・」
どちらも「死」のイメージだなあ〜って。
いずれは死ぬ俺の運命
波にのみ込まれるごとく吸い込まれる死の世界
「どけー!」
ハムレットはホレイショーのみぞおちに一発!
いいないいなホレイショー
麗しくも凛々しい殿下に甘い一発(違うでしょ)くらわされてさ
「うっ」と身をよじって下さるホレイショー役の一座の役者役”の人は優しい!
(言わんとしてること、分かって下され)
そして亡霊と対面するハムレット
「聞け〜〜〜」
ってことで、父王を殺したのはクローディアス
亡霊は復讐せよとハムレットに告げる
この場面のヤンさん、復讐を決意する言葉がとても力強くて
惚れ惚れしちゃいました
亡霊を見たことは他言するなとホレイショーに。
「唇には指で封印を」
え??
指で封印??
ゆ、ゆ、ゆびでですか?
ヤンさんの白くて細くて美しい、あ、あの、ゆ、指で??
きゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
されたいですう〜〜〜〜〜封印!!
うきゃ!*^^*
そして話は進んで
オフィーリアに狂気を見せる場面であります!
ハムレットはただオフィーリアを見つめて近づきます
けれどもその目は何も見ていない
本を差し出し、キャア!と叫びたいくらいの
イッチャッタ目でオフィーリアを見つめ
オフィーリアをおびえさせるのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜
狂気のヤンさんは最高です!
で
♪王子さまはキチガイー
の場面ですが
この時も荷車上のヤンさんが超チャーミング!
振り返られたそのお顔なんてそりゃあ綺麗なお顔なんだから〜
この時、ちょこっと思ったこと
柄谷さんとの並びが綺麗(こういうのは見逃さないのだ)
クローディアスとガートルードはハムレット狂乱の理由を探るため
ローゼンクランツとギルデンスターンを呼び寄せます
柄谷さんやっとご登場!
丁寧な言葉、きりっとした身のこなし
控えて座っておられる禅のようなたたずまいが印象的
ハムレットvsロゼギルの前にあるのが
ハムレットvsポローニアスの魚屋の場面
この場面大好きです
ポローニアスとハムレットの楽しい掛け合いの歌
荷車に腰を下ろしひととき見せる苦悩
これが好きでした
そしてロゼギルvsハムレット
お3方の歯切れの良い台詞が気持ちよくて
ロゼギルさんが揃って首をかしげる所、ツボでした*^^*
旅一座登場〜!!
このシーンは本当に楽しいです
ハムレットがプライアム王の惨殺されるくだりを
役者顔負けにやってのけるのシーンとか好き
ヤンヤとはやし立てる旅一座、
それも日を追う毎にテンション高く
仲間への間の手もヨイショ!可愛いよ!と色々入り
ダンス(?)もあり、立ち回りありの
拍手喝采の場面でした。
芝居が終わると
台詞を12、3行書き加えたい、覚えられるか?と
復讐への1歩を誓う独白
旅一座の面々が仮面を樽に返していくのですね
ハムレットが樽をパターン!と閉めて
それにはまず復讐だ!
結局ハムレットさまご狂乱の理由は分からず
ポローニアスの策略実行!となります。
ハムレット狂乱の理由はオフィーリアにふられたからであろうという推測を元に
二人が偶然出会うようにしむけるという策略
ハムレットの独白
生きてとどまるか、消えてなくなるか、それが問題だ
大好きでした!
この独白
言葉がキラキラと粒だって響き
言葉の輝きとは正反対なハムレットの心の闇に引きずり込まれるような
両極面が同時に見えたような気がしました
そしてオフィーリアとの場面
ハムレットはこの時どんな心理状態だったんでしょうね
狂乱を装わなくても十分な狂気に満ちていたんじゃないかと思うのですが
どうしようもない義父、母への嫌悪
どう生きて良いのか分からない自分のふがいなさ
そういうものを一気にオフィーリアにぶつける
極上の毒を持つ言葉で
「お前は貞淑か」に始まりオフィーリアにしてみれば
なんでこんな風に言われるか分からないようなことばかり
とどめに叫ぶ
「尼寺へ行ってしまえ〜!!!」
オフィーリア気の毒〜〜
「神様、殿下をお救い下さい!」と叫んで彼女の心も涙を流す
壮絶な場面でした
「尼寺へ行ってしまえ〜!!!」
ハムレットの形相も恐ろしいだけに
突き刺さった言葉の刃はオフィーリアを粉々にしてしまう
哀しみにくれるオフィーリアのソロ
綺麗な歌声でした〜
そして役者が並び中央でハムレット
「気違いに戻らなければ」
暗闇に消える役者たち
一幕終わり
なんですが
ミーハーモードに立ち戻り(やっぱりな)
オフィーリアちゃんには大変申し訳ないのですが(泣かせてごめんね、と代わりに謝る)
オフィーリアちゃんに辛く当たるハムレットさまが大好きなのです!
超サディスティックなハムレットさまがたまりませんのです!!
本をびりびり破るハムレットさまも
「バカと結婚しろ」と薄ら笑いを浮かべながら言うハムレットさまも
女を泣かせるハムレットさまが好き〜〜!
文句あります?(笑)
だからだから最後の
「尼寺へ行ってしまえ〜〜〜!!!」なんて
ひえ〜〜!の100乗!!
何回も聞きたい台詞ナンバーワン!なのです!!
もっと言ってえ〜〜〜〜〜
冗談じゃないわよ、ボソ byオフィーリア(笑)
シェイクスピアさま、ごめんなさい
こういう楽しみ方はいけないことなのでしょうか?
と、神妙に懺悔してみるけど
熟年ミーハーの暴走は止まらない
神様、どうぞお許しを!わっはっは!
1幕終わり
休憩時間
休憩時間にはちょっとしたパフォーマンスがあります。
樽の中の仮面分配係、谷田さんが
きっと仮面に名前が書いてあるんでしょうね。
順番に渡していくんですが
まず館さんと堀内さんの女の争い(笑)
館さんに意地悪する谷田さん
って具合にね。
プチパフォーマンスありがとうございました*^^*
2幕は旅芸人のお芝居から始まります
座布団持って
なんで座布団なん?(笑)
それぞれパッチワーク風の模様が違ってました
足バタバタさせて
あくびしながら見てるハムレット
ルンルンとオフィーリアのとこ飛んでって
ちゃっかり膝枕のハムレット
可愛かったあ〜〜〜
今回は旅芸人の悪ふざけ風(おい)お遊びは少なくて
割合早い時間に
耳に毒を流し込む場面になってました。
谷田さんの耳に柄谷さんが流し込む
谷田さんは亡霊役だし
ふたりはロゼギルだし、符号はぴったり。
クローディアスは慌てふためき怒りくるって大騒ぎ。
そして「見たか?」
さあ〜〜音楽だあ!
♪手負いの鹿は鳴かせとけ〜 です!
カッコイイ〜〜〜〜〜!!!!
ポローニアスといたちか?クジラか?という会話があって
♪魔力がはたらく丑三つ時だ〜〜〜
墓はあんぐり口をあけ〜〜
一転して不安をかきたてるヤンさんの歌!!
表情も変幻自在なら歌も変幻自在
少年のように、青年のように
天使のように、悪魔のように
無邪気で怖くて
躁鬱両面
瞬時に変化(へんげと読んでね)
千変万化
素晴らしいです!!
クローディアス懺悔の場面
↑何故大きな文字かというと
再々演での大のお気に入り場面であるからです!
クローディアス
良い役ですよね〜〜
この年になると(おいおい)
ハムレットやオフィーリアより
クローディアスに胸が締め付けられたりする
哀れじゃないですか
悪臭を放つ己が罪に怯えおののき
ハムレットに容赦なくそれを責められ
夢の影にすぎない野心に自ら滅ぼされた男
懺悔の台詞が歌になり
私にはより深くクローディアスの苦悩が伝わってきました
それにハムレットとの迫力ある掛け合いの歌
圧倒されました!
もっともっと聞きたかったです!!
クローディアス暗殺のチャンスを
棒に振って
母、ガートルードとの場面
私は割とアッサリ系だな、と感じたのですが
少数派かしら^^;
それともガートルードの存在が
ド派手だったので
演技にまで目が行かなかったのかしら?
いや違う
ヤンさんハムレットと館さんガートルードっていうので
脳内妄想劇場が炸裂しすぎていたに違いない
脳内妄想劇場はあんなもんじゃなかったですからねえ(どんなんや!)
キミタチ、母と息子でいちゃつくんじゃありません!
ってくらいでしたからねえ(笑)
わっはっは〜〜〜!!
ガートルードの
「あるものは見えているわ」
という言葉に深い暗示を
また、ハムレットに
自分から母に近寄るのはいいけれど
母から近寄ってこられるのはイヤっていう
息子のエゴを
こっそり感じて密かに受けてました。
さて『爆笑掛け軸』に隠れていた
ポローニアスを殺しちゃったハムレットは
無邪気に死体をひきずって行きます。
無邪気に死体をひきずるハムレット
ホラーっぽくて好き*^^*
亡霊に助けられた母ガートルードは
いっさいがっさいクローディアスに打ち明けてしまう
ここなんですねえ
リアルオカンとしましては
なんで喋るんよ〜〜と
しかもよりによってクローディアスに・・・
夫を殺した男と結婚しちゃうガートルードですからね
さもありなんってとこですが
ここで私は叫んでみる
この悲劇の元凶はガートルードじゃないのかあ〜〜〜と。
シェイクスピアさんはどういうつもりだったかは分かりませんが
このお芝居においては
クローディアスの兄殺しの動機は
王位よりもガートルードにあるのではないか?と感じたからです。
蚤の夫婦の睦まじさが随所に出てたし
デッカイ女性の可愛らしさ(シズちゃんみたく)
館さんガートルードはひたすら可愛かったんですもの
兄を殺してまで手に入れたガートルードの嘆きに
自分の罪に恐れおののくクローディアスが
怒り狂うのもしかたない
ハムレットを連れてこい!
ローゼンクランツに柄谷さんに押し出されて登場
(ここ密かなツボ)
クローディアス相手におちょくり会話
よくもまあシャアシャアと
怒り狂うクローディアスの神経を逆撫でするハムレット
若いって怖いもん無しね(笑)
懺悔の場面で見せたおどろおどろしい表情からは
想像もつかない軽さひょうきんさ、
小さなイタズラっ子のようで
まったくヤンさんの多面性には驚かされます
「さあ、イギリスへ!」
ハムレット暗殺の目論みがあるのも知らず
ハムレットは遠き国へ
しかし、途中で海賊に襲われ戻ってくる!
代わりにロゼギルに死んでもらう
シドニーシェルダン的展開!
オフィーリアは狂い、死に
兄レアティーズは父と妹のカタキを取ろうと
クローディアスとたくらむ
(なんという省略的展開!)
館さんのシルエットが印象的でした
待ってました!
墓場の場面!
斉藤晴彦さんの墓堀りさんも良かったですわ〜
頭蓋骨は木魚で、棒たたき遊びの道具でしたね
お墓の中には
オフィーリアと墓堀り
木魚たたきながらハムレットとお話。
ハムレットが狂ったって墓堀りが言った時
ホレイショーが「おいこら」と怒ってくれるの好きだった
王、王妃、レアティーズ登場
墓の中のオフィーリアを抱きしめるレアティーズ
オフィーリアの幸せそうな顔
ブラコン?
その後のオフィーリアの表情からも
ハムレットとオフィーリアの恋は元々壊れるためにあったもの
という感じがしてなりませんでした
そこへ
「デンマーク王子、ハムレットだ!」
と、ハムレット登場
でっかいレアティーズとつかみ合いになり
この時もハムレットをしっかと止めようとする
ホレイショーとの絡みに何故かトキメイてしまふ
(要するに絡み好き?)
ハムレットがホレイショーに
イギリスへの旅で何があったか話して聞かせている間に
柄谷さんがトランクを墓石のように
並べていく
何故かこの柄谷さんが結構お気に入りで好きでした
その柄谷さんがお香を持って登場
これで「死の儀式」の準備は万端!
みんな自分が死ぬなんて思ってもいやしない
クローディアスとレアティーズは
ハムレットを殺してしまうつもりだけどね
すでに死んじゃってるオフィーリアやポローニアス、ローゼンクランツは
シンバルや鈴で死を盛り上げる
来いー!!
キャーーーーーーーーーーーーーーーー!!
悲愴極まる死の決闘!!
剣も持たず、対する者が向かい合いもせず
ストップモーションかかったように
宙さまようように
時も空間もねじれたみたいなあの決闘には
ひれ伏したいくらい惚れてます!
再演の決闘も好きだったんですよ
でもでも初演でこのシーンを見た時にはもう
身体中が震えるほど感動だったんです
そのシーンをまた見れるなんて
夢みたい!!
8人の登場人物がひとつになって創り上げる素晴らしいシーンです!
殿下、さあ!
来いー!!
飲むな!ガートルード!
確実に死へ向かっている
死に吸い寄せられている
自分の墓穴に近づいている
息を潜めて主を待つ墓穴
王妃が乾杯を!
宮川彬良さんの音楽がこれまた素晴らしい!!!
これを音楽と言うのか?
不安、憎悪、愛情、決闘、名誉、剣の鋭さ、汗、
そんなもの全部全部が
たった1台のピアノから
彬良さんの指先から溢れ出すのだ
なんて凄い芝居を見ているんだ!
これらのものをその肉体でもって200%表現してくれる役者の皆さん
創り手側のイメージを確実に舞台で体現出来るって凄いことだと思います!!
そして我らがヤンさんは
そんな作品の中心を担い
責任を背負っていらっしゃるのです!!!
ヤンさん!!
応援しています!!
素晴らしいカンパニーのみなさま!!
応援しています!!
ハムレット!バンザーイ!!
・・・・・・・・・・・って
まだ決闘の途中だっけ(笑)
そう、ハムレットはレアティーズに毒を塗った剣で刺されるのです
その剣でハムレットがクローディアスを
「ならば毒よ!効き目を見せろー!!」
ひえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カッコええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その剣で刺されたい!!
クローディアスもガートルードもレアティーズも息絶え
ハムレットはホレイショーに
もうだめだ、俺は死ぬ
きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その果敢なき命の王子ハムレットを
優しく抱きかかえるホレイショー
萌えまする。はい。
ってことで今回の萌えポインツ最多賞は
ハムレット&ホレイショーのお二人です!!
共に死に旅立ちたいであろうホレイショーに
生きて俺の汚名をはらしてくれと
死を許さないハムレット
死の直前までサディスティックなんだから〜(違うだろ)
ふざけるな!という声は聞こえない聞こえない(笑)
「後は沈黙」
とうとうみんな死んでしまいました。
取り残されたホレイショーの歌で
また旅支度を始める亡霊役者たち
短いお芝居の中でその命燃やし尽くし
抜け殻のようにトボトボと次の地まで彷徨う
天幕下りて
役者たちは再び亡霊の影となり
闇にとける
光の穴に残されし
役者ひとり
歌う
無情、無常
魂
消ゆる
旅一座は今も巡業中
千葉、横浜のご成功、心よりお祈り申し上げます。
素晴らしいハムレットを
ありがとうございました
2007.2.24