「十二夜」 劇団AUN第19回公演



赤坂レッドシアター 2012.1.11〜2.22

作 W・シェイクスピア
翻訳 小田島雄志
演出 吉田鋼太郎
照明 原田保
歌作曲 笠松泰洋


キャスト

ヴァイオラ  安寿ミラ
マルヴォーリオー  吉田鋼太郎
サー・トービー・ベルチ  横田栄司
オーシーノー  A長谷川祐之  B杉本政志
セバスチャン  A沢海陽子  B中井出健
アントーニオ  大塚明夫
船長  谷畑聡
ヴァレンタイン  飛田修司
キューリオ  福岡幹之
サー・アンドルー・エーギュチーク  A長谷川志  B谷田歩
フェービアン  北島善紀
フェステ  松本こうせい
神父  星和利
役人・従者  立山東紀
役人・従者  藤原留美
オリヴィア  A林蘭  B根岸つかさ
マライヤ  A坂田周子  B千賀由紀子
侍女  金子久美子 長尾歩 工藤晶 もりせめぐみ


昨年秋から怒涛の公演
ヤンさんもよくお働きになれば
ファンもよく働く(笑)

東へ西へ・・じゃなくて東へ東へ

船が難破したと思って
着の身着のまま赤坂レッドシアターに上陸したと思んなさい

目印はなんつったって大漁旗
レッドシアターの2階にはためく大漁旗!

エンヤートット〜エンヤートット〜

入り口にはホストクラブの案内か!
黒いスーツのAUNさん

細い階段下っていけば
一般人とは一味違うAUNの方が案内に・・・

ってわけで、Aキャストは最前列
Bキャストは後方最下手端席で
観劇です

いつものように観劇記行ってみよ〜!
なんですが、
今回はちと勝手が違いまして

AキャストとBキャスト
一粒で二度美味しいっちゃ美味しいんですが
観劇記となるとややこしい

どうすりゃいいのさアカサカレッド

ややこしいことは抜きにして
ABまぜくちゃになるやもしれませんが

見切り発車でレッツゴー!




一幕




舞台には厠(かわや)

いわゆる便所

お手洗いでもトイレでも、ましてレストルームなんて代物じゃありません

かけてあるのはブルーシート
公園で生活する方々の必需品・・・

舞台右側に木が1本
背面に大きな月

真っ暗になり

灯りがつくと舞台には衣装をまとった役者たち

<オリヴィアの邸>

楽師たちを従えて中央にオーシーノー公爵(長谷川祐之さん・杉本政志さん)

華麗に踊るオープニング
振付はヤンさんでしょうね、多分
メイクもタカラヅカ

オーシーノー、オリヴィアへの想いを
せつせつと語り

<海岸>

厠の扉が開くと海を背景に
ヴァイオラ(安寿ミラさま)と船長(谷畑聡さん)

厠から出てこられても上品なのは何故?

たとえ厠を背にしても気品にあふれ美しいのは何故?


やぶれた白いドレス
いつぞやの堕天使を思わせるはかない姿


けれども、頼もしい船長にこれからどう生きるか
力強く宣言し手助けを求める

強い女性だ、建設的だ!

ヴァイオラは男装し、アドリア海に面したこの国・イリリアの公爵
オーシーノーに小姓として仕えることに

<オリヴィアの邸>

サー・トービー・ベルチ(横田栄司さん)とマライヤ(坂田周子さん、千賀由紀子さん)登場〜

この二人が曲者ですわね

サー・トービー、和式便所で吐きながら登場ですから
おえ〜〜〜〜〜

登場した瞬間吹きました(笑)

酔っ払いのろくでなしと見せかけてほんとのところはどうなんだろう
つかみどころのないシタタカ野郎
オリヴィアの叔父

オリヴィアの侍女・マライヤとはいい仲らしい

そこへ、相次ぐ身内の不幸にふさぎこんでいるオリヴィアに
求婚したい男・サー・アンドルー・エーギュチーク(長谷川志さん、谷田歩さん)登場〜

これがもう阿呆まるだしのメイクにお衣装
長谷川さんは見るからにピッタリなんですが
谷田さんはほんとは超2枚目なんです
それなのに出てくるだけで笑えちゃう
サー・アンドルー・エーギュチーク

戯曲読んでるときはなんちゅう長たらしい名前と思ってましたが
今やスラスラと出てきますからね
サー・アンドルー・エーギュチーク

お気に入りです(笑)

アンドルーはトービーとマライヤのいたずらの格好の餌食となるようです

<公爵の宮殿>

いよいよ男装のヴァイオラが登場です
シザーリオと名乗って!

はやオーシーノー公爵のお気に入りの小姓となっております

キャイ〜ン、かっこ可愛い〜

で、公爵はオリヴィアへの恋の使いをシーザーリオ(ヴァイオラ)に頼むのですが

公爵はシザーリオをこう語ります

〜しあわせな若々しさ・〜
〜つややかなルビーの赤さの唇〜
〜その声は乙女のように高く優しい〜
〜どこをとっても女役を演じる少年俳優といったところだ〜


このへんは元祖シェイクスピアなら本当に少年俳優なのだから
笑いがきそうな感じですが

女性であるヤンさんが演じるとなると、
それはその若さ、美貌を女と知らず褒めたたえてしまった

公爵の図らずもの本心?
もしかしたら脈アリ!の予感?(笑)

シザーリオは公爵のために頑張る決意をするのであります

<オリヴィアの邸>

マライヤと道化(松本こうせいさん)登場

どうやらこの道化、オリヴィアお嬢様の機嫌をそこねたようす

なんですな

道化というのも難しい商売ですな

意味深なことを思わせぶりにつぶやいて世間を煙に巻く

おれは傍観者となんでも分かってる風に歌っては
当たり前のようにそこに居る

実像なんだか虚像なんだか・・・

でも居るんでしょうな、きっとそこに。

そしてジャーン!!!

厠の扉が開いて登場するのは
オリヴィア(林蘭さん、根岸つかささん)とその執事マルヴォーリオ(吉田鋼太郎さん)

笑ったわ〜〜〜〜

だって宝塚なんやもん

ベルばらで書割から登場した
フェルゼンとアントワネットみたいに
めちゃくちゃポーズしてるんやもん

それから二人でデュエットダンスしはるんよ

鋼太郎さんの我こそは宝塚の男役なり〜とうっとり踊る姿に
声をあげて笑いそうになったんですけど
成りきってはるのに笑うのは失礼やと
手で口を押さえて笑いをかみ殺すはめに・・・
肩は思い切り揺れましたけど(笑)

そこへマライヤ、サー・トービーも登場

どうしてもオリヴィアお嬢様にお目通りしたい若い男・シザーリオが
すったもんだでやっと登場

きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カッコイイ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

爽やかな風のような清清しさ
細身のシルエットがまるで重さを感じさせず
劇画から飛び出した王子さまのよう!


オリヴィアはマライヤと二人ならび
どっちが本物かしら?とシザーリオをからかう体勢

しっかしシザーリオ負けちゃいません

謎かけ問答のような応酬の結果、見事女ふたりの謎を突破

オーシーノー公爵の想いもしっかり伝え
打てば響くシザーリオの受け答えに
オリヴィアはすっかり恋に堕ちたもよう

男装したヴァイオラと、オリヴィアの丁々発止な応酬が面白い

シザーリオに一目ぼれしちゃったオリヴィアは
渡されもしていない指輪をマルヴォーリオに届けさせる



<海岸>

アントニー(大塚明夫さん)とセバスチャン(沢海陽子さん。中井出健さん)登場

セバスチャンというのは、船の難破ではぐれてしまったヴァイオラの双子の兄
アントニーはその友人だがオーシーノ公爵とは過去戦ったことがあるというワケあり。

セバスチャンは美しい妹ヴァイオラは死んでしまったと悲嘆にくれるが
自分も公爵に会いにくと・・

ヤンさんとそっくりな双子ですが
女性の沢海さんはなんだかほんとにそっくりで
中井出さんも極力髪型を似せて外人っぽいところが似てるなと


<街路>

かっこよく風のように登場したシザーリオを追いかけて
ゼイゼイゼイと息も絶え絶えのマルヴォーリオ

ここんとこ戯曲じゃたった2行

マルヴォーリオ「あなただな、さきほどオリヴィアさまの邸に来たのは」
ヴァイオラ(シザーリオ)「そうです、お邸からふつうの足どりで歩いてここまで来たところです」

それが爆笑シーンになっちゃうんですよね

指輪を渡されオリヴィアが自分に恋してしまったと悟るヴァイオラ

その気持ち、ヤンさんならよお〜〜〜くお分かりになるはず
ヤンさんは長い間、男を演じて多くの女性を恋の虜にしていらしたんだもの

オリヴィアは勘違いしてるのだけど
ファンは女性と知って恋してるのが大違いだけどね*^^*


<オリヴィアの邸>

お次はサー・トービーとサー・アンドルー・と道化とマライヤの場面

自由で楽しそうでいいわね〜〜〜

なんじゃらかんじゃらあって
あのいけ好かない執事マルヴォーリオに一泡吹かせちゃいましょうってことに

なんじゃらかんじゃら、とまとめちまいましたが
これが実に面白いなんじゃらかんじゃらでして
歌あり笑いありのお奨めの場面

密かにオリヴィアを慕う・・っていうか
オリヴィアは自分に気があると自惚れているマルヴォーリオーに
偽手紙を拾わせ、どうするか見物しようよ!って魂胆

マライヤ、面白い!
坂井さんのマライヤはいかにもそんなこと思いつきそうで
千賀さんのマライヤは優しい顔してそんなこと思いつくのか!って意外性

機会があればヤンさんのマライヤも観てみたい
きっと可愛らしさプラスになると思う*^^*

<公爵の宮殿>

はい!やってきました!
後ろからギュッの場面です

実は女性であると知らず可愛いお小姓シザーリオを抱きしめて
恋と女を語る公爵


罪な公爵・・・

オーシーノ公爵を演じた長谷川さんも杉本さんも
男前だったから良かった*^^*

長谷川さんは背が高くて仲村トオルさんみたく
杉本さんはグランジ系ジョニー・デップ

女の美しさは一瞬とかどうとか

そして道化が出てきて二人の頭の上で一唄い

それから公爵はまたもや恋の使いをシザーリオに頼む

どんだけ残酷なのよ!

オリヴィアを思う公爵は男の愛とはどんなものか語るが
シザーリオも「女がどのように愛するか知っている」と
語るのであります

自分を抱きしめている公爵のたくましい腕
それにときめく乙女心
けれど公爵の口からは別の女への想いの数々がこぼれるばかり
どうしようもない恋心にヴァイオラの瞳は悲しみ色に染まっていくのです・・・


「私が女でしたらきっとあなた様に抱いたであろうような深い愛・・・」

ヴァイオラの心情が痛いほどに伝わってくる切なく美しい場面でありました。


<オリヴィアの邸の庭園>

サー・トービー、アンドルー、フェービアン登場〜!
フェービアン(北島善紀さん)はここが初登場、厠から!

ヘルメットかぶってライフル持ってソルジャースタイル

マライヤも偽手紙を持って登場

そお〜〜っと手紙を落としてマルヴォーリオの反応を見る

さーあ、来ました
マルヴォーリオ!

お嬢様があんたのこと好きかも〜〜という根も葉もない吹き込みも十分

この吹き込みだけでも十分盛り上がっているマルちゃん
その妄想の図式が笑えるわ
自分の思いたいほうへほうへと膨らむ妄想

おっと手紙に気づきました!

こ、こ、これは!???と動揺するマルヴォーリオに
トービー、アンドルー、フェービアン大喜び

手紙読み始めました!

ここからはマルちゃん劇場

マルヴォーリオ・オン・ステージ!

ふくらむ妄想

思い込みが妄想と合体してエライことに

もう誰にも止められない

それをトービー、アンドルー、フェービアンが煽る煽る

あきれながら、笑いながら

どこまで行くんだ!マルヴォーリオ

観てるこっちは抱腹絶倒

花火があがるところはもう

前のめりになって笑いました!

腹筋が痛くてお腹かかえて笑いました

追伸で戻ってきたときには、
椅子ごとひっくり返りたいくらい可笑しかったです

ほんまによう笑いました!

一年分笑ったんじゃないかと思うくらい!

ありがとうございます!

こんなに笑わせてもらって体内の善玉菌きっと増えたと思います!

花火あがって神輿のようにかつがれて
有頂天中の有頂天

爆笑の嵐が去り、やれやれのサー・トービーたち

その「やれやれ」がまた最高でした!

あ〜おもしろかった*^^*

一幕終わり



二幕




<オリヴィアの邸の庭園>

舞台には小学校の音楽会で使うような小太鼓

道化とシザーリオ(ヴァイオラ)のおかげ話に阿呆トーク

そこへサー・トービー、サー・アンドルー登場

再びオリヴィアに公爵の気持ちを伝えに来たシザーリオ
変なフランス語で挨拶してはりました

そしてオリヴィアとマライヤ登場

オリヴィアは邪魔者たちを人払い(おい)
シザーリオと二人っきりに!

一目ぼれしたこの美青年と二人っきりになれるチャンスタイム!
指輪でおびき出したのではありますが
チャンスも自分で作るもの!
努力なくして偶然なんぞあるものか!

この場面大好きです!


丁々発止のやりとりっちゃあやりとりなんですが

オリヴィアの気持ちはそのまんまファンの気持ち

「ああ、この人の唇からもれると
どんな軽蔑の言葉も怒りの言葉も美しく聞こえる」


ほんまにそうや

「罪を犯せばいつか人に知られてひるむものだけど
恋はもっと早くあらわれる、恋の闇夜は真昼なのね」


?ん?
よう分からんけど
どうしようもない恋に堕ちてしもて真っ暗闇のはずなのに
なんでか知らん心はウキウキ
明るいで、真昼やんか


「シザーリオ、汚れを知らぬ春のバラにかけて
乙女の操、名誉、真実、すべてのものをかけてあなたを愛します」



すごい告白^^;


こんだけ言われたらちょっと引くかも(笑)

けどシザーリオはつれないのです

「私も穢れない若さと純潔にかけて誓います
私も一つの心、一つの胸、一つの真実はございます
それを誰か女の方に捧げる気はありません」


ひえ〜〜〜〜〜〜

なんちゅう素っ気ないおことわり


そんな言われたらよけいに萌える燃える萌えてまう〜〜〜

オリヴィアもそれでもあきらめないもんね
っつうか

あなたしだいで、あなたのご主人を好きになるかもしれないから
またいらっしゃい、などと網を広げる

うっひっひ

ってことでAキャストの林蘭さん、Bキャストの根岸つかささん

林蘭さんのオリヴィアのぐいぐい迫る感じ
アンタのことほんま好きなんやオーラを
身体中から発散させてはって
暑苦しさ100%なんですが、とても豪快
オリヴィアの言うてること、全部それファンの気持ち!
めちゃめちゃ共感できちゃいました!

根岸さんのオリヴィアは正統派?
ちゃんとお芝居のオリヴィアとしてそこに立ってはって
作りとしてはブリッコタイプ
が、身体張ってはりましたよね〜〜〜
ドタ〜〜〜〜!!! _。__/って^^;
こっちは痛快でしたわ

シェイクスピアのお芝居に出てくる女性はしどころ少なめなんて言うますけど

ヴァイオラもオリヴィアもマライヤも
みんな機知に富み、バイタリティーに満ち溢れてて大好き!


シザーリオ(ヴァイオラ)×オリヴィア×オーシーノーの
三角関係はどうなるんでしょうね




<オリヴィアの邸>

オリヴィアにちっともかまってもらえなくてスネてるサー・アンドルー・エーギュチーク

トービーとフェービアンは
オリヴィアがシザーリオに優しくするのは
あんたのの気をひくためさ・・とか言いくるめて
素直に納得するサー・アンドルーエーギュチーク

公爵の若造(シザーリオ)に決闘を申し込むんだ!
そして勇気を見せつけろ
勇ましい決闘申し込みの文を書け

またまたその気になっちゃうアンドルー、勇んで退場

アンドルーも可愛い*^^*



入れ替わりにマライヤ登場

マルちゃん劇場その2だ!

お嬢様からの手紙と思い込み舞い上がったマルヴォーリオ
きっとその手紙にどおりの格好で登場よ

と先ぶれて場面はかわる

<街路>

セバスチャンとアントーニオのくだり
この二人はマジメなんです

イリリアでは顔がさすアントーニオははセバスチャンのためにお金を貸し
エレファント亭で待ち合わせることにして解散

<オリヴィアの邸の庭園>

オリヴィア「もし(シザーリオが)来てくれたらどうやってもてなそうかしら?
何をあげようかしら?
若い人の心をえるには、ねだったりせがんだりするより
贈り物をするのが一番」

やっぱりそうなのか(笑)

シザーリオのことしか頭にないオリヴィアに
マライヤがマルヴォーリオの様子が可笑しいので気をつけてなんてことを言う

いよいよですね

マルヴォーリオが世にも間抜けな格好でやってくるのね

想像しただけで可笑しくなる

そしてついに出たあ!

黄色の靴下に十字の靴下留め

お嬢様(オリヴィア)は自分に気があると思い込んでるマルヴォーリオ

ひとこと言うごとにお嬢様にドン引きされているのも気づかず
自分の思い描く明るい未来を夢見るマルちゃん
真昼と思ってるけど闇夜やでと忠告したくなるオメデタさ

あきれ果ててるお嬢様にシザーリオ来訪の知らせ

喜びいさんで退場するオリヴィア

残されたマルちゃんの暴走は止まらない
「この人」と呼ばれただけで有頂天になっている
気持ちは分かるよ、マルちゃん
どんな言葉もどんなまなざしも
行き先は全て春

ほんま可笑しい

笑える

爆笑だね

でもちょっと可哀相になってくる



トービー、フェービアン、マライヤ登場して
マルヴォーリオをお片づけ

入れ替わるように
次なるピエロ、サー・アンドルー登場〜!

決闘状ですよ
決闘状

あのめちゃめちゃ可笑しい決闘状持って登場です!

このくだりも爆笑でした

巻物か!

ぴろ〜〜っと広げてよむトービー、
読む端からクルクル丸めるマライヤ

「お若けえの、きさまがどんな身分のものかは知らんけど」

関西か!

「卑怯者だってことは確かなり」

キテレツか!

「申し入れる理由にあらざるなり」

どっちやねん!

今、原作読んでるだけで笑ってしまう

これを読むトービーも最高におもしろい

読みながらの同時通訳的リアクション!
合いの手いれるフェービアンもおもしろい

アンドルーにはよく頑張ったと褒め称え
サア頑張れ!とアンドルーを退場させる
・・・
「この手紙を渡すわけにはいかんな」
この一言で大爆笑

何?この客席との一体感



ってわけでシザーリオにはトービーが口頭で決闘を申し込むことに!

実にテンポ良い展開です



ヴァイオラ(シザーリオ)とオリヴィア登場

オリヴィアはしつこくシザーリオに言い寄るが
シザーリオは愛する公爵の想いを叶えることしか考えない

「地獄にでも行くわ、あなたのような悪魔となら」
良い意味でも悪い意味でもゾクっとするようなセリフをシザーリオに残して消えるオリヴィア

ほんとオリヴィアも相当なお嬢様
ぐいぐいぐいぐい
男性を押し倒しちゃうタイプでいらっしゃいますよね


そこへトービーとフェービアンがヴァイオラに決闘を申し込みにくる

ヴァイオラびっくり

なんで決闘??

無理無理無理無理無理・・・ってやつですよね

オリヴィアに惚れられたばっかりにとんだ災難であります

でもどんどん話は進んじゃって
あれよあれよという間に

ヴァイオラとアンドルーの決闘

最高でした!


またもや爆笑です

シザーリオのヘタレ加減が可愛いのなんの

ヘタレなヤンさんって今まで観たっけ??
へたれ・・・へたれ・・・
へたれなシチュエーション初挑戦!?

へっぴり腰でエイヤーって

ほんまに可愛い

まじ可愛い


たまたま当たってアンドルーが剣を落としたら


(この間、表情・・・最高や)

どうぞ拾って

ってなんやねん!(笑)

それを受けるアンドルーの間も最高!

ヴァイオラが剣を落として
拾わせてくれると思ったら
アンドルー、セコいし(笑)

ハムレットの決闘の場面とは正反対の
大ボケ小ボケ大爆笑の決闘場面

何回爆笑させたら気が済むのん?(笑)


と思てたら、突然助っ人登場!

アントーニオ!

「マジメか」と突っ込みたくなるくらいマジメな人

しかしこのマジメな人も大きな勘違いをしているのであーる

ヴァイオラをそっくりな双子の兄・セバスチャンだと思って助太刀に入ったのであーる

ヴァイオラは突然の助太刀にとにかく救われ
木の陰にかくれてハラハラドキドキ
その様子も可愛いのなんの!

ほんまに可愛い!

マジ可愛い!


「木陰のヴァイオラ」のフィギュア作って!飾りたい!

決闘のほうは突然本当に強い人が相手になったもんだから
アンドルー吃驚仰天対応不能でびびりまくり

高みの見物のはずだったトービーとフェービアンも
想定外の事態に対処不能
おもしろがってるみたいに見えたけどね

とにかくてんやわんやの大騒ぎ!

その時役人登場し

公爵のお尋ね者・アントーニオが捕まえられる
ワケありだったもんね・・・

ところが

アントーニオとしちゃ、セバスチャンがかばってくれると思うわけで
けど、セバスチャンじゃなくてヴァイオラなんで
誰もかばってくれないし
話し通じないし
セバスチャンはひどいヤツと
アントーニオ失意のうちに退場


何がなんだか?状態


ヴァイオラはそのアントーニオの言葉がどうにもひっかかる

もしかしたらお兄様は生きているのでは!と思い至り、退場


<オリヴィアの邸の前>

決闘が中断されたアンドルーは
この恨みはらさでおくべきか〜!と
ヴァイオラを追いかけ

なんとセバスチャンをヴァイオラと間違えて決闘を挑んでしまう

そしたら強いのなんの!

ひえ〜〜〜〜と逃げるアンドルー、トービーたち


ますます大騒ぎになっているところにオリヴィアまで登場

セバスチャンをシザーリオと間違えて
せまるせまる胸からせまる
セバスチャンはなんてったって生身の男
豊かな胸のふくらみには負けてしまうのでございましょう
素直にオリヴィアについていくのであります

男って簡単


<オリヴィアの邸>

厠の扉が開くと、お片づけされたマルヴォーリオが吊るされて哀れな姿

マライヤの策略で道化が神父になり

なんじゃらかんじゃら

<オリヴィアの邸の庭園>

なんとオリヴィアとセバスチャンが
神父をたてて結婚の誓いなどしておる

早!

<オリヴィアの邸の前>

いよいよ終幕かと思わせる雰囲気

オーシーノー公爵が登場し
ヴァイオラが助けてくれたのはあの男・アントーニオだと告げる

アントーニオはまだセバスチャンだと思っているから
その他人行儀な言い方に不信感ハンパなく

ヴァイオラはヴァイオラでなんで自分がそんな不義理な奴よばわりされるのか
ぜんぜん分かんない

オリヴィア登場

オーシーノー公爵やっとオリヴィアに会えたがつれない態度にがっくり

オリヴィアはシザーリオと結婚したと思い込んでますから

オリヴィアと公爵でシザーリオの取り合い
まじ引っ張りあっこの取り合いでした

キャーヤンさん!

わが夫なんて呼ばれてヴァイオラまたもや仰天!

神父まで出てきて
オリヴィアとヴァイオラが夫婦だという

違う、違うし、どうしようもないヴァイオラ

公爵は小姓に愛する人を奪われたと激怒!

大好きな公爵に「さらば!」と別れを告げられて

ヴァイオラの恋も終わってしまうのか〜!



そんな修羅場に現れたのが血だらけのアンドルー&トービー

シザーリオにやられたって言うじゃないですか

ヴァイオラまたまた吃驚
そんなバカな、私はずっとここに居たのに


修羅場×修羅場
修羅場の二乗だ


血だらけの男たちはとにかくオリヴィアの邸へ退場

そこへ!

セバスチャン登場〜!!!

おお〜〜〜〜〜〜

一つの顔、一つの声、一つの服、そして二つのからだ
瓜二つのヴァイオラとセバスチャン

マジメなアントーニオはどうして二人になったのだ?
などととぼけたことをお尋ねに

向かい合うヴァイオラとセバスチャン

人騒がせな双子

兄と妹、やっと再会できたのです!



そしてシザーリオが実はヴァイオラという名前の女性だったと分かり

公爵の心もぐぐっと動く

「その手を取らせてくれ。
一刻も早く女の服を着たおまえが見たいものだ」


見たい見たい私も見たい!


ヴァイオラとオーシーノー公爵

セバスチャンとオリヴィア

二つのカップルが誕生したわけです


公爵「ここに来い、シザーリオ」

といわれてサっとひざまづくヴァイオラ
〜美しい〜


「男の姿をしている間はシザーリオだが
別の姿になれば、お前もこれから先

オーシーノーの奥方、恋の后だ」

ひゃあ〜〜〜
素敵〜〜〜〜〜〜〜〜



治まらないのはマルヴォーリオ
手紙が実はマライヤたちの仕業と分かったけれど
この恨み忘れないぞ・・・とひとり惨めに去っていく
道化がひとり歌いながら厠の向こうの海に帰っていく


道化役は一人だけれど

登場人物全員道化みたい

だってたくさん笑わせてくれたから

笑わせるという意味では道化よりも道化だったもんね

でも道化ってどこか哀しいものよね

哀しいのはマルヴォーリオ

まあいいか、難しいことは考えないでおきましょう!

とにかくこんなに笑ったのは久しぶり

全身全筋肉震わせて笑ったもんね

身体にいいです

楽しかったです!

ヤンさんのヴァイオラはもう適役中の適役

きっと絶対面白いだろうという期待どおりのできばえに

十分満足


思いっきり笑った爽快感

この爽快感は絶対忘れないだろうと思う

ヤンさん、横田さん、鋼太郎さん、AUNのみなさま

笑わせてくださり、ときめかせてくださり

ありがとうございました

素敵なステキな舞台でした!






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読んでくださりありがとうございました
2012.2.8記

なずな