その4

2003年

10月

モンテ・クリスト伯
作、アレクサンドラ・デュマ、演出、栗田芳宏
サンシャイン劇場・新神戸オリエンタル劇場

昨年のハムレットに継ぐ、意欲的な作品。
原作が全7巻もある長篇小説の舞台化であるが、
かつては文学座でも上演されている。

観劇の感想は、ひとこと「凄い!」
茶道のお点前を受けたような気分だった

エドモン・ダンテスを演じるのは安寿ミラさん
復讐に燃えるクールな男を見事に体現していて
新劇の名立たる男優さんを相手にしてなお
エドモン・ダンテスとしての存在感は圧倒的である。

エドモンの心臓の鼓動のようなタップも素晴らしい
熊谷和徳さんである

クールな演出栗田芳宏さんにブラボー

7月

「王家に捧ぐ歌」オペラ「アイーダ」より
宝塚歌劇団 星組

良かったです!感動しました!
涙ボロボロ‥‥‥
ラダメスの大きな愛、アイーダの純粋な愛、アムネリスの強い愛
泣きました‥‥‥
全編ほとんど歌だけで話しを綴っていくので、エリザベートのような趣きもあり、
オリジナル曲ばかりでここまで徹してミュージカルに仕上げることが出来たのは、
土台がオペラだったせいもあるでしょうが、
作品から伝わってくる力強いパワーは、
作者やスタッフ、役者さんたちが、この作品のテーマを深い所で理解し、
今戦いの世にあってそのテーマに共感を覚え
ともに祈ろうとされていたからではないか?
と思いました。

5月

オケピ!
作、演出 三谷幸喜
音楽 服部隆之
フェスティバルホール

天下のオケピ様、話題作、劇場は超満員
チケットは友だちのくじ運が良くなんとかゲット。
観終わった感想は
後味の爽やかな楽しいミュージカル。
それで十分なのだが、何故か心にはひっかかる。

1幕が疲れたのだ。
素直に楽しめない何かがあった。
ミュージカルのためのミュージカル
(パンフにもそう書かれてある)
それがシコリになったのだ。私の場合‥‥(あくまで、私の場合ね)
私は元々芝居が歌になりダンスになるミュージカルが大好きだ。
「何故突然歌い出すの?」「なんで踊るの?」
などという疑問は感じないほうなのだ。

もし、そう感じるミュージカルがあったなら、
それはそのミュージカルが「下手」なミュージカル
「下手」な役者によるものであって
『ミュージカル』が悪いのではないのだ
(それはパンフでも作者さんは言っておられる)
そう感じさせる日本のオリジナルミュージカルが多いのではないか?
では、私がそうでないミュージカルを作ってみよう!
その作者の意気込みは意欲的なんだろうけど、私は好きではない。
ただ「おもしろい作品を作りたいんだ!」という方が好き。

その意気込みと、
今の日本のオリジナルミュージカルをやや否定した姿勢が
まるで靴の中に入り込んだ小石のように
心にひっかかる

特にM5「くたばれミュージカル」というナンバーには
拍手する気も起こらなかった。
『ミュージカルを観ている』という自分の現実に引き戻さないで〜
舞台上の夢に自分もどっぷりつかりたいの〜〜
と、心が叫んでいた

けれども客席は超満員、世間の評価も高い
こんな事を思う私はきっと少数派なのだろう。

1幕に関してはそう感じたが
おかげさまで、自分の好きなステージがどうゆう物であるかも
わかったような気がする

2幕は1幕の長い長い助走の果てにやっと踏み切り板から
ジャンプした!!という感じだった
登場人物とともに、笑い泣き、劇場空間の中で楽しめた

劇中、「お芝居は1幕でほとんどわかるから2幕は見ない」という
フレーズがあったが、それは逆を唱えてるのね
「芝居は2幕さ!」

けど、役者さんは皆さん良かった!
三谷さんファミリー大集合であったし
ゆりちゃんこと天海祐希さんも出てらっしゃるし
布施明さんの歌唱はさすがですよね〜〜〜
布施さんの歌はあの広い広いフェスティバルホールの空間を
狭く感じさせてしまうほどだもの!
声楽家の岡田誠さんのバリトンの美声にも聞き惚れました*^^*
ゆりちゃんの足は綺麗に上がるし
(宝塚ファンとしてはどんなもんだい!と鼻高々*^^*)
白井晃さんのコンダクター
中年の男性の悲哀がにじみ出てて好きでした。

テレビでお馴染み
小日向文世さんの抜け加減、温水洋一さんの俗っぽさ
寺脇康文さんのカッコ良さ、川平慈英さんの無駄な動きのおかしさ
瀬戸カトリーヌさんの元気さ
戸田恵子さんのかっ達さ
「古畑任三郎」の向島君でおなじみの小林隆さんの薄影キャラ
きっとこうゆう人いるよね、器用になんでもこなせる相島一之さん

そして私が一番共感してしまったのが小橋賢児さん。
夢と希望に満ち、現実とのギャップ
自分の力のなさに自分の居場所や居方を模索中‥‥‥

‥‥‥私ってまだ未熟なのね‥‥
と、再認識‥‥

パンフの楽器別性格テストでは「チェロタイプ」おばさんでした^^;


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