LOVE LETTERS
作 ARガーニー 訳 青井陽治
2005年 10月28日
パルコ劇場
近藤良平 安寿ミラ
ヤンさん2度目の朗読劇!
前とは相手役さんも違うし、あれから3年ヤンさんご自身に変化もあろう!とて
またまたパルコ劇場に駆け付けてしまいました
何が私をそうさせる?
そりゃもうヤンさんに狂っているからさ!ワッハッハ。
パルコ劇場の一階に到着したとたん
エレベーターから降りてこられた近藤良平さんに遭遇!
こりゃあ、さい先良いわいな〜と開場時間まで友人とお茶など飲み、いざ劇場へ
公演毎に顔を会わす友と安否を確かめあい
ラブレターズへの期待を語り合い
つかの間のさざめきを残して着席
舞台には黒いつい立ての前にお馴染みの椅子がふたつ。
ヤンさんは向かって右側の紫の椅子かな〜と考えているうちに
にわかに暗くなり、両袖より近藤さんとヤンさん登場
キャッと心の中で小さく叫び、思わず居ずまいを正す
近藤さんの本を持つ手が心無しか震えていらっしゃるように見えて
ドキドキしてしまった。
近藤さんはカジュアルな上着から濃いブルーのシャツをのぞかせて
足元はおしゃれな革靴
チェックのハンチング帽でやや顔を隠しておられるような(笑)
ヤンさんは黒のシックなレーシーなドレス、ふわりストレートなヘア
華奢なイヤリング、足元は素足に黒のこれも華奢なサンダル
近藤さんに優しく微笑みかけていらっしゃいました。
さて、いよいよラブレターズが始まるわけですが
今、手元には原作があります。
50数年に渡ってラブレターを書き合ったふたり
アンディとメリッサ
最初の頃はほとんど「ひらがな」
内容も幼くて、まるで「小さな恋のメロディ」のよう。
「あいしてます」という言葉がひと粒のキャンディみたいに甘くて可愛い
だんだん大きくなって
男子高へ女子高へ寄宿生活を送るようになって
そこからのラブレターは思春期そのもの
ダンスパーティーでの心のすれ違いや
それぞれの学生生活、
朴訥として鷹揚なアンディ、
華やかで気ままなメリッサ
メリッサが好きでたまらないのに言い出せなくて
努力も実らず‥‥
一幕は何故だかアンディに感情移入しちゃって‥^^;
メリッサに振り回されて可哀想〜なんてね。
だって近藤さんのアンディが可愛いんですもの〜
ほんとに「男の子」って感じで。
メリッサは同い年だけれどちょっと大人びていて
アンディを手玉に取ってるみたいな?(笑)
家庭環境をのぞいてみたらメリッサの方がよほど気の毒なんだけど
こと、二人の関係においてはアンディの方が翻弄されているんだもの
マザーグースの大好きな一篇が頭をよぎる一幕でした
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おとこのこって なんでできてる?
おとこのこって なんでできてる?
かえるに かたつむりに こいぬのしっぽ
そんなもんで できてるよ
おんなのこって なんでできてる?
おんなのこって なんでできてる?
おさとうにスパイスに すてきななにもかも
そんなもんで できてるよ
=======================マザーグースより。
二幕
近藤さんは上着を変えてこられたように思ったのですけど‥‥
ヤンさんは一幕と同じでした。
舞台上に出てこられてお互いに顔を見合わせエールを送りあう
そんなお二人の雰囲気が劇場を温かい空気で包んでいました。
アンディは各地を転々とし
メリッサは美術家としてやはり転々としつつ
ラブレターを送り続けるふたり
それは時期によっては
ラブレターではなかったかもしれない。
近況報告であり、ただ人恋しくて書いたのかもしれない
別の人と恋もし、結婚もし
それでも手紙を送り続ける
そりゃ、奥さんも気にするわよね
夫の全てを知っていたいのに、心の一部分はメリッサのためのに
いつも空けてあるんだもの
アンディはもちろん奥さんを大切にしてただろうし
気付かせないようにしてただろうし
もしかしたら、アンディ自身、メリッサが心の中で占める大きさに気付いてなかったかもしれない
でも、奥さんは気付いていたかも
女の直感は鋭いから(笑)
一幕は素直で素朴なアンディに惹かれましたが
二幕はメリッサに惹かれちゃいました
だってアンディ、いつまでたっても「男の子」なんだもん
アンディをこんなに好きなメリッサを受け止めてあげてよ〜!って
メリッサって確かに厄介よ(笑)
気ままでプライド高くて
良家のぼっちゃんには荷が重いかも
アンディの父上がメリッサをあまり良く思ってなかったのもうなづけるし
でも50数年も手紙を送り続けたのよ
なんとか救えたのは彼だけだったのに
最後は彼しか求めていなかったのに
メリッサはそんなアンディだから好きだったんでしょうね
そんなアンディを思いながら死んでいったんでしょうね
ひとり燃え尽きて死んでいったメリッサに涙してしまいました。
おまけ
二幕でとうとう二人が結ばれるくだりがありますが
実は、心配でした^^;
だって近藤さん、キスだとかそういう言葉が出てくると
恥ずかしそうにうつむいてしまわれるんだもの(笑)
あのシーンは大丈夫なのかなあ?と密かに心配していたのですが
さすが舞台人!
そこはドカン!(きっとご本人の中ではドカン!って感じだたのではないか?と‥)
と演じて下さいました。
いささかシャイでしたけどね
そのシャイさがかえってセクシーだったのでした。
おわり
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