Memories off 2nd Shourt Story

動き出す風

 

 

  1. 動き出す風
  2.  

    「こんなところで何やってんですか?」

    「見てわからない、風をみていたんだ!」

    と僕は木のたもとにいる彼女に歩み寄る。

    そして彼女は僕の胸に飛び込んできた。

    僕は彼女を強く抱きしめ、お互いの唇を重ねあわせた。

    僕たちはまた少し話をしたあと、また唇を重ねあわせた。

    その後僕たちは夕日が沈むまで唇を重ねあったあと朝凪荘の跡から歩き出した。

    その時既に日は西に沈んでいた。

    僕たちは近くのレストランで食事したあと

    近くの公園でベンチに座りながら近況を話し始めた。

    「そういえば、今はどこで何をしているんですか?」

    「ええっと、今は澄空学園で教師をしています。」

    「それで今、どこに住んでいますか?」

    「そのことだけど、今日のために家を開け払ってしまったの。

    ところで健くんは今どうしているの?」

    「僕は二流大学の一回生です。それでこれからどこに住むんですか?」

    「そのことなんだけど、健くんのうちにおいてくれない?」

    「え〜、別にいいですけど、散らかっていますよ。」

    「大丈夫〜!はい、それじゃ〜お邪魔しま〜す♪」

    とつばめ先生・・・、もといつばめさんは僕の家に同居することになってしまった。

    しばらくするとつばめさんは一つのボストンバックを持って僕の元にやってきた。

    「それじゃ〜おじゃましま〜す♪」

    「どうぞ〜我が家にようこそ〜!」

    と言い合いながら僕の住むアパートの中に入った。

    「健くん、なんかいいところに住んでいるわね〜!」

    「しょうがないですよ〜、朝凪荘が焼けて変わりのアパートなんて少し高いのじゃないと見つからなくてこんなグレードが高いのになっちゃったんだよ〜、本当に家賃払うの大変なんですよ〜」

    「そうなんだ〜それなら家賃5対5でどう?」

    「いいんですか?いや〜助かりますよ〜」

    「だって大学生に養ってもらう教師ってかっこ悪いじゃない!」

    「そうですか〜?別にそんな事ないと思うですけど・・・」

    「も〜健くんたら〜、ところで健くんって今は何になりたいんですか?」

    「僕は・・・、あなたと同じ教師になりたいと思っています。」

    「それじゃ〜しっかり先輩として指導してあげないとね!」

    「え〜!つらいのは勘弁してくださいよ〜」

    「それでは秘密です!」

    とそんな事を夜が更けるまで語り合った。

     

  3. ある日の日常
  4.  

    そしてつばめさんが僕のアパートに暮らし始めてから一ヶ月の時が過ぎた。

    「健く〜ん起きて〜、朝ですよ〜!」

    「うん、もう起きるよ〜」

    「はい、それじゃ〜朝ご飯作りま〜す。」

    とつばめ(と最近二人は名前を呼び捨てで読んでいる)は台所に向かった。

    そして10分後・・・・

    「出来ましたよ〜!」

    「わかった、すぐ支度しま〜す!」

    と僕はすぐに支度をして台所に向かった。

    そういえば、現在僕の住んでいるアパートは1DKで家賃が毎月8万弱している。

    だが今はつばめさんと割り勘なので比較的生活は楽になった。

    それでも僕にはなぜか余裕がなかった。

    その訳は、結婚資金を貯めていたからだった。

    「じゃ〜行ってきま〜す!!」

    「行ってらっしゃ〜い!」

    とつばめは、僕より先に出勤していった。

    その理由はと言えば僕は大学生だから比較的遅く出掛けるからと言う訳だった。

     

    そして夕方、僕はつばめより早く帰ってきて夕飯の買い物に出掛けた。

    僕達は生活分担としていて、つばめが朝食と洗濯、

    僕がごみ捨てと掃除と夕食と言うふうに役割分担をしている。

    「さ〜て、今日の夕飯は何にしようかな〜」

    と僕は近所のスーパーに行く途中で色々と献立を考えていた。

    そうして考えた物とは、結局カレーだった。

    こうして僕はそのスーパーでカレーの材料を買って 家路へと着いた。

    そして僕はさっそく家に着くと夕食の支度に取り掛かった。

     

    30分がたった頃・・・

    「ただいま〜」

    「おかえり〜もう夕飯できてるよ〜!」

    「そう、ご苦労様〜、じゃ〜お風呂にでも入ろうかな〜」

    「ああ、もう沸いているよ。じゃ〜ご飯よそっているよ。」

    「うん、わかった、しばらくかかるけどよろしくね!」

    とつばめは風呂のほうに向かって歩き出した。

     

    また30分が過ぎた頃・・・

    「健〜、風呂あがったわよ〜!ところで今日の夕御飯ってなあに?」

    「今日は・・・カレーだよ。」

    「もう、今週二回目じゃない〜、たまには他の物が食べたいな〜!!」

    「わかった、わかった、明日はもっとおいしい物にするからさ〜」

    「じゃ〜期待しておきます。」

    とそのような会話をしながら夕食を取った。

     

  5. 時は流れて
  6.  

    そんなこんなしているうちに3年の月日が流れた。

    そして僕はあのときの決意通りに学校の先生に採用された。

    ・・・そう小学校の先生に・・・

    「は〜、やっと採用されたよ。本当に四月からが楽しみだよな〜」

    「そうね〜、でも健のなりたい先生って小学校の先生だったんだ〜。」

    「そうだね〜、子供たちとサッカーしたいって言うのが本音かな〜」

    「も〜本当に健はサッカー好きね〜」

    「そうですよ〜、あっ、でもちゃんと勉強も教えますよ。」

    「じゃ〜最初の授業は見に行かせてもらおうかしら。」

    「はい、よろこんで、ぜひ見に来てくださいよ〜!」

    「それで新年度から担任ってもらえるの?」

    「うん、たぶん中学年から高学年だと思うよ。」

    「そう、じゃ〜サッカー出来るわね〜」

    「そうだね〜やっぱり最初の授業はサッカーがいいな〜」

    「そうね〜、でも私は健の国語の授業が見てみたいな〜」

    「えっ!!それは専門のつばめには負けるよ〜」

    「でもきっちりと教えなきゃ駄目よ、私がきっちりと指導してあげるから〜」

    「お手柔らかにお願いします。」

    「そう、じゃ〜びしびしいくわよ〜!!」

    「勘弁してくださ〜い!」

    と言うわけで僕はその夜、国語の教え方をつばめに、きっちりと叩き込まれた。

    夜が明けるまで・・・・・

     

  7. First Lesson
  8.  

    そして数ヶ月の時が流れて4月になった。

    そして僕は、今日から市内のある小学校の教員として 赴任することになっている。

    「健、起きて、初日から遅刻しちゃうよ〜!!」

    「う〜ん、もう起きるよ〜!」

    と僕はいつも通りにつばめに起こされそして

    「行ってきま〜す!!」

    「行ってらっしゃ〜い!」

    と僕はつばめに送られて僕はいつもより早めに出勤した。

    「今日から赴任しました伊波健と申します、

    新任ですから少々ご迷惑をかけるかもしれませんがどうぞよろしくお願いします。」

    と僕は新任ということもあり校長室に呼ばれ諸注意を受けて、

    始業式が行われるため体育館向かった。

    新任の先生の紹介が終わったあと

    最後にクラス担任発表が行われた。

    そういえば僕の担任は5年2組だった。

    紹介が終わると僕は5年2組の生徒を連れると教室に向かった。

     

    そして・・・

    「今日から君たちの担任になりました、伊波健です。

    新任なんで至らないところもあるけど、どうぞ宜しく!」

    と僕は生徒に挨拶を済ませ、明日の連絡を終えると学級の時間は終わりになった。

    そして僕は生徒が帰ったのを見計らって職員室に向かい、他の先生方に自己紹介し

    そのあと学校近くの居酒屋で新任してきた先生の歓迎会があり僕ら新任は相当飲まされてしまった。

    こうして僕が家に着いたのは10時を過ぎた頃だった。

    「おかえりなさ〜い大変だったわね〜歓迎会!」

    「うん、ただいま。そりゃ〜もう他の先生方、酒に強いこと、強いこと、本当に大変だったよ。」

    「そう、そういえば夕御飯どうする、遅いから夕飯食べるのやめる?」

    「う〜ん!じゃ〜少しだけもらおうかな〜」

    「そう、じゃ〜温めるから、その間お風呂に入ってて」

    と僕はつばめに促されるままに風呂に入っていった。

     

    そしてしばらくたつと・・・

    「あ〜良い湯だった〜」

    「そう、ちょうどこちらは、お皿によそい終わったところよ」

    「じゃ〜いただきま〜す」

    と僕はつばめの作った夕飯に箸をつけ始めた。

    今日の献立は、ご飯と味噌汁と野菜の煮物だった。

    内容はシンプルだが、僕はこんな献立が好きだった。

    「本当につばめの作ったご飯はおいしいな〜」

    「も〜健ったら〜、なんにもでないわよ」

    「いや、別にそういう訳じゃないから。ところで明日僕の学校に来てほし[う]いんだ。

    そう僕の最初の授業に・・・」

    「そうくると思った〜、ちゃんと明日遅れるって言ってあるわ。」

    「じゃ〜明日楽しみにしててね。」

    と僕はつばめにそう告げると先に眠りに就いた。

     

    次の日・・・

    僕はつばめより先に起きて朝食の支度を始めた。

    そして朝食の準備を終えたところでつばめが起きてきた。

    「あれ〜?あっ健、おはよう」

    「おはよう〜!もう朝食出来ているよ。」

    「あれ〜どうしたの朝食なんか作って?」

    「昨日のお礼だよ。夕飯って俺の当番だったからな〜」

    「まあ、ありがとう!本当にどういう風の吹き回しかしら」

    「いや〜何となくだよ何となく・・・」

    「あやしな〜」

    とそんな会話をしながら僕とつばめは会話を楽しんだ。

    そしてしばらくすると、僕は今日もつばめより先に出掛けた。

    そして僕の最初の授業が始まった・・・・

    「じゃ〜これから一時間目の授業を始めます。今日はサッカーをします。」

    と僕は生徒にそう言うと僕は生徒の前でリフティングを始めた。

    僕はしばらく生徒達に自分のリフティングを見せていた。

    それを見て子供たちは関心していたり、よろこんでいたりいろいろな表情をしている。

    そして10分ぐらい続けたところで生徒達に実際にボールを持たせてみた。

    そうすると子供たちはいろいろなやり方でリフティングをしていた。

    例えば上手な人もいれば下手な子もいて、そしてアシカみたいに頭で乗っけている子もいた。

    そうこうしているうちにあっという間に一時間目が終わった。

    「これで1時間目を終わりにする。

    じゃ〜次は学級だから何の係りにするかよ〜く考えておくように」

    と言い終わると生徒達は教室に入っていった。

    そして僕は校庭の端のほうにいたつばめの方に歩き出した。

    「どうだった、僕の授業?」

    「う〜ん、新任としては良いほうかな〜」

    「そう、それじゃ〜もう帰るの?」

    「そうね〜3時間目から予定入れてあるから」

    「そう、それじゃ〜今夜どこかで夕食でもとらない?」

    「うん、いいけど、どうしたの?急に?」

    「まあね〜、じゃ〜6時に迎えに行くよ」

    「わかった待ってるわ」

    とそんな会話をすると僕とつばめはそれぞれの職場へと戻っていった。

     

    そして6時になって・・・

    「ご〜めん、待った〜?」

    とつばめが慌てながら僕のほうに走ってきた。

    そして僕たちは近くのレストランで食事を取ることにした。

    その後・・・

    「いや〜、本当に最初の授業は緊張したよ〜」

    「そりゃ〜、私だってしたわよ〜、なんせあなたがいたんだから」

    「でもあの頃はこんな関係になるとは思っていなかったのにね」

    「ほんと、人生って解らないものだね〜」

    とこのように二人で思い出話をしながら楽しく食事をとった。

    食事が終わったあと、僕はつばめと近くの公園を散歩していた 。

    そして僕の胸の中にはある決意があった。・・・そう、つばめと結婚することを・・・

    「夜の公園って良いわね〜、特にあそこに咲いている桜がなんか魅力的で・・・」

    「うん、そうだね。」

    などとまずはそんな会話をしていた。

    そんな会話を30分ぐらいすると・・・

    「つばめ、話したいことがあるんだ。」

    「なに?急に改まって?」

    「つばめと同棲して、もう3年、僕も職に就いたし、つばめ、ぼくと結婚して欲しい。」

    「・・・うん、この日がくることをず〜とまってた。あなたに再び会ったあの日から・・・」

    「そう、それならこれを受け取って欲しい。」

    と僕は胸の内ポケットから指輪を取り出した。

    「はい、あなた・・・」

    そして僕はその指輪をつばめの薬指にはめると僕たちは軽く唇を重ねあわせた。

    二人の幸せが永遠に続くことを願いながら・・・

     

  9. いつまでも君と・・・

 

「あなた〜、もう朝だから起きてください。遅刻しちゃいますよ〜」

「うん、解った〜、すぐ支度するよ。」

とそんな具合でまた今日一日が始まった。そうあの告白してからの数十年の月日が流れている。

もう自分達の子供は高校生になってしまって、自分も最近は老化を常々感じている。

「あなた〜、いつまで寝ているんですか?」

「遅刻しちゃいますよ〜」

と僕は四十代になりながらも昔と変わらず、いつも寝坊してつばめに怒られている。

つばめは今でも高校の教師をしている、そして僕も同じく小学校の教員をしている。

「じゃ〜行ってきま〜す!!」

「行ってらっしゃ〜い!」

とつばめも四十代ながら元気良く僕を送り出してくれた。

 

・・・そう、年を取っても変わることはない

 

・・・・僕たちの愛は

 

・・・・・なぜかって?

 

・・・それは、風は永遠に吹くからさ

 

地球が終わるまで・・・・・

 

 

あとがき

 

どうでしたか?、二作目

・・・・なんかつばめさんじゃないような気も・・・ファンの方すみません。

そんなわけでこの作品は、つばめグッドエンド後っていうことで、

僕の見解では健くんが小学校の先生になるってことなんですけど

この間のストーリーぜひ書いてみたいとおもっています。

題名は「5年2組学級日誌」かなんかで

それではまたお会いしましょう。

それではまた〜