細谷・坂下・小平

2003年7月19日〜20日

 今年はなかなか梅雨が明けない。
夏休みが始まったというのに「夏」という感じがしない。
釣行先に向かう時、車のワイパーがいやに張り切っているというのは、鬱陶しいものだ。
車が山形道に入っても、雨は止む気配が無い。

結局、寒河江インターで下りて、食事をし、月山第2トンネルに向かう途中で細谷が強引にミミズを採取し(畑の隅の堆肥置き場でいただいた)、入渓点に着いた時にも雨は降り続いている。

この梵字川は、群遊会の松島秀治氏が釣り雑誌に寄せた記事を参考に決めた。
2万5000分の1図も手に入れてみたが、渓までのルートが難しそうである。
案の定、歩き始めからルートを反れてしまった。
ただ、私が「キジ撃ち」をした時に、ザックから地図を引っ張り出し、再検討をした結果大きく右に外れているのが分かったのだ。

ちょっとだけ苦労して踏み跡を見つけたが、鍋倉沢の方に向かうルートに進んだようである。
我々は「ノドチンコルート」に決めていたから、軌道修正をしなければならぬ。

しかし、急な傾斜を登ったり下りたりの苦行である。
最後は赤いテープに導かれるようにして渓に降り立ったが、約1時間半の彷徨であった。

さて、梵字川であるが、やはり増水のためか濁っている。
我々の目的地は支流の小沢である。だが、帰路はこの本流を渡り返さねばならない。
雨のためにこれ以上増水すれば、それも不可能になる危惧もある。
ここは、帰路のある本流の右岸側で一晩様子を見る方が得策と判断した。

渓に降り立った所は立派なテン場である。しかも、ブルーシートが遺棄されているのか、デポされているのか分からない状態で置いてある。これを使わせてもらうことにして早速塒(ねぐら)作り。
焚火はハナからあきらめていたから、薪集めは無し。
こうなれば、あとは釣りである。ササ濁りより、もひとつ水色が濃いが釣りにはなるだろう。

テン場の前の流れから、すぐに坂下が魚を釣り上げる。しかし、サイズは小さい。
餌はミミズである。そういえば、この川は川虫が少ないそうである。私は網を持って行かなかったので自分で確認したわけではないが、他の二人がそう言っていた。
しかし、ミミズ餌で魚がどんどん釣れて来る。ミミズをちぎって半分にしても釣果は変わらないのである。
ただ、サイズは小さい。一番大きなもので8寸位である。

岩魚は数はたくさん釣れたが、まあ明日もあるさ、と全てリリース。

テン場に早々に引き上げて、宴会の準備に掛かる。今宵は岩魚を捌くこともないし焚火もあきらめた。こうなると宴会への突入も話が早いのだ。私はジンのお湯割りを拵えるやいなや「もう一歩も動かんケンネ」という態勢を固め、ひたすらおバカオヤジへの道を突き進むのであった。

雨にタタられ梵字川

話は変わるが、メンバーの一人「Jun-Bo 坂下」は一応コンピュータ関連の仕事に携わっている。
しかし、皮肉なことに彼は自宅にパソコンを持たなかった。(近々、接続予定)
だからこのホームページをあまり見ることもなかったのだ。
と言う少し長い前置きがあって、上の写真を見て欲しい。細谷氏の顔はどうでもいい。右手に持った「Sony Cyber−Shot U」である。細谷氏はこの日から10日程前にこのデジカメを購入した。
そしてこの画像を撮影したのも「Sony Cyber-Shot U」なのである。
そう坂下は何も知らず(このHPの「自慢の道具」にこのデジカメのことが書いてある)、同じデジカメを同じ発想(1.5m防水、小型軽量)でもって2,3日前に購入してしまったのだ。3人組のパーティーに記録媒体が4つあるという異常事態を招いてしまった。(Nikon Coolpix・Cyber−Shot x2・ビデオカメラ)
しかし、この軽量コンパクトのデジカメは活動面ではさして影響は無さそうである。情報が増えてくれれば、このHPも少しは充実するかな、と楽観している。それに、今回は雨にタタられCoolpixの使用が躊躇われることが多かった。だが、Cyber-Shot組は雨を気にすることなく、バシバシ撮りまくっていた。だから、今回の梵字川の画像は圧倒的に彼等のものが多いのだ。

さて、昨夜の宴会は大過なく終わり、安らかな眠りに誘い込んでくれたのだが、夜半、タープを激しく叩く雨音が何度か朦朧とした意識を覚醒させた。
午前5時ごろには湯を沸かし日本茶などを飲んでいたのだが、雨は止む気配が無い。そのうちツェルトの二人も起きだしてくる。
雨は小降りになったり、時折激しく降ったりもする。
今日の予定は小沢に入り、そこで一泊して、明日帰途に着くというものだった。
しかし、テン場の前の流れは濁りを増し、悪くすれば明日梵字川本流の渡渉が極めて難しくなる可能性がある。
ここは慎重に、今日中の撤退が正解であろうと衆議は一致した。
しかし、まだ小沢への未練が捨てきれない。テン場の前の流れは今ならどうにか渡れそうである。

ちょっとだけ小沢を見てみるかということになり、流れを渡渉する。帰路の安全のために大石を支点に対岸までザイルを張った。
しかし、小沢の谷あいが望めるところまで進むが、出合までは何度かの渡渉を試みなければならず、濁りも刻々と増してきたように思えて、小沢遡行は断念せざろうえない。

「ノドチンコ」の付近で、竿を出して今回は終了。
餌のミミズが残り少ないため、私は毛鉤にオモリを付け、なるべく沈むようにしてみたのだが、これは徒労に終わった。坂下が最後のミミズの半身で釣り上げたのは6寸サイズ。
餌も無くなり、これであきらめがついた。

テン場に戻り、朝食を済ませ車に向けて登り始めたのは、10時20分。
実を言うと、朝食を作り始めた頃から、天候が回復し陽まで射し始めたのである。これには、後ろ髪を引かれる思いであった。しかし、天気予報によると21日は山形は雨となっていたから、これが正解だったかもしれない。





月山第2トンネルまでの帰路は、最初は傾斜が急で喘ぎながらの上りである。だが、傾斜が緩くなりはっきりした踏み跡を辿れるようになると、一変して気持のいいブナ林歩きになる。

最後には、三人で撮影会まで催してしまった。

坂下撮影

細谷撮影

小平撮影

というわけで、前回に続いて雨に祟られた釣行になってしまったが、同じ時期に九州で豪雨による惨劇が起きてしまったことは、同情に耐えない。

我々を含め水と遊ぶ者たちや人間全体への警句であることは、間違いではあるまい。

「自然保護」という言葉には人間のもつ鼻持ちならない倣岸さが窺える。

もっともっと畏怖の心でもって自然と対したいと思うのだが、どうであろう?

ブナの林の中の
帰り道

騙されてはイケない。
ただのヤラセである。

やぶ蚊の攻撃があった。

坂下が最後の餌で釣り上げた小岩魚。

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