すばらしき田園(2001年3月)・山形県新庄市

早春とは言えまだまだ雪は深い。
工事中の立ち入り禁止柵の先端部分がようやく見えてきた。

重い雲の合間から、その上にある太陽の光が見え隠れする時、実に様々な光線の饗宴に出会うことができる。

ついこの間までは猛吹雪の毎日で、空は灰色一色だった。
夕日の、やわらかく暖かい色がとても新鮮だ。

雪国の春の朝、田んぼの雪は凍っている。(これを固雪:かたゆきと言う) どこをどのように歩こうが本人の自由だ。ザックザックと歩く音だけが響く。

陸羽西線・新庄発酒田行きの始発列車。向こうの山は月山(だと思う)。田園風景の中では特に、列車がくるとわくわくして夢中でカメラを向けてしまう。

光る雪。。。一見真っ白なだけと思うかもしれないが、実は色・固さ・深さ等など一様なものはない。

このような風景が見られるようになって、ようやく春を実感する。
もう、あの吹雪もないだろう。いや、来たにしても大したことはないだろうと言い聞かせる。