「.dbx」の破損(Outlook Express6)


今回出た症状
・メールが送れなくなった。
・「送信済みアイテム」が見られなくなる。
・「送信済みアイテム」を開くと画面には
>このフォルダを開けませんでした。
>考えられる原因:
>・空きディスク容量が不足しています。
>・メモリ不足です。
と表示される。
対策
・「送信済みアイテム.dbx」破損が原因と推定
・メールのバックアップ
・「送信済みアイテム.dbx」の初期化
・過去にとったバックアップから「送信済みアイテム.dbx」を移植
・フリーソフトを使って破損した「送信済みアイテム.dbx」からメールを読み出す
・前回のバックアップ分との差分を補完
顛末

 今回この災難に見舞われたのは、いちかわエフエム「開局5周年特番」(2003年9月19日深夜24時〜28時=20日未明0時〜4時生放送)が終わって帰宅した明け方。番組中に撮った写真をディレクターに送ろうとPCを立ち上げ、メールを書いてさて送信、の時点でエラーが出て送信できなかった。

 最初はプロバイダのメンテナンスか障害かと思い、公式サイトをチェックしてもその情報はなし。OutlookExpressの設定がおかしいのかチェック(まれにウイルス対策ソフトが設定を書き換えてしまうことがある)したものの、特に問題なし。とりあえずメールはWebメールを使って送信し、BCCで自分のところに届いたものを「受信トレイ」から「送信済みアイテム」へ移そうとしたら、できない。おかしいな、と、「送信済みアイテム」を開くと、

>このフォルダを開けませんでした。
>考えられる原因 :
>・空きディスク容量が不足しています。
>・メモリ不足です。

と表示された。

 空きディスク容量の不足と言われても、60GBのHDDを積んでいてまだ4分の3は残っているのでそれは考えにくい。メモリ不足もおかしいなと思いつつ一旦PCの再起動かけても結果は同じだった。

 googleでこの「空きディスク容量が不足しています」を検索語にして検索してみると、どうやら「送信済みアイテム.dbx」の破損が原因らしいとわかる。ならば、と、スキャンディスクで修復を試みても結果は同じだった。

 いくつかのWebページを見ていくにつれ、対処法は「送信済みアイテム」の初期化しかないと知る。パソコンを最初に購入してからいままで4年半以上に渡って自分が送信したものが参照できなくなってしまうのは腑に落ちなかった。他に方法はないものか、といくつも検索結果のページを見てまわったが、どうやらなさそうである。

 しかし、とりあえずメールも送れないのは困るので、実行することにする。まずOutlookExpressを終了して、現在のメールを破損したと思われるファイルも含めてバックアップ。メールのデータは「.dbx」というファイルになっているので、「スタート」→「検索」→「ファイルやフォルダ」と進み、「ファイルまたはフォルダの名前」に「*.dbx」と入れて検索実行。そのファイルが収められているフォルダへ行き、フォルダの中身を全てコピーして適当なフォルダに貼り付けておけばバックアップ終了。(←このバックアップを「バックアップ030920」と名づける)

 次に「送信済みアイテム.dbx」(もちろん、バックアップではないほう)を消す。そしてOutlookExpressを起動すれば「送信済みアイテム(1).dbx」が勝手に作成されてひとまず一件落着となる。

 しかし、先述したがこれまでおよそ4年半に渡って蓄積してきた送信済みメールが参照できなくなるのは困る。メールの内容はともかく、「アドレス帳」を特に使っていない私にとって送り先の名前やメールアドレスは重要である。

 幸い、6月15日に一度バックアップを取っている(←「バックアップ030615」)。そこにある「送信済みアイテム.dbx」を一度デスクトップにコピーして「送信済みアイテム(1).dbx」と名前を書き換え、本物の「送信済みアイテム(1).dbx」に上書き。これで、6月15日よりも前に送信したメールは見られるようになった。とはいえ、この3ヶ月間にも研究室関係や就職関係でも、もちろん私的にもいくつかやりとりをしている。これは未来永劫見ることはできないのだろうか。

 この問題を解決するべく「.dbx」「修復」を検索語にしてgoogle検索。まずトップに出たのはデータ復元サービス会社のサイト。.dbxファイルの修復も手がけていて料金は20000円〜50000円とある。惜しいとはいえ、こんな大枚をはたいてまで取り戻したいデータというわけでもない。……とはいえ、データの修復は不可能ではないようだ。

 かなり下のほうに引っかかっていたWebページに、.dbxファイルからメールを読み出して.emlファイルにしてくれるフリーソフトがある、と書いてあった。

 早速vectorから、そのWebページで挙げられていた「OutlookExpress-To - OE5/6 Multi Converter」をダウンロードしてインストール。見事、破損したはずの「送信済みアイテム.dbx」からメールが読み出され、6月15日以降に出したものをOutlookExpressの「送信済みアイテム」へドロップして落着。

 こんな類のソフトがあるとは知らなかったので、他にもあるのだろうか、とvectorの「メール用ユーティリティー」のページを見ていたら「DbxRescue」という、今回のトラブルにうってつけのソフトがあった。インストールの必要もなく(「桜時計」のように適当なフォルダに展開するだけで使える)、こっちのほうがよかったかもしれない。


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